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憎しみに打ち勝てるのは愛だけ。約45年前にMarvin Gayeが放ったメッセージに耳を傾けよう!

Marvin Gaye(以下、マーヴィン・ゲイ)の名曲『What’s Going On(一体、何が起きているんだ?)』が発表されてから、約45年が経ったのだそうだ。greenz.jpは音楽メディアじゃないから、きっと『What’s Going On』という曲名を目にしても、ピンと来ない人は多いかもしれないけれど。

でも、僕はこの曲、greenz.jpの読者は聴いて歌詞を咀嚼しておいたほうが良いと思うんだ。

長くなるのでマーヴィン・ゲイがどんな人かは各々調べてもらうとして、なぜ『What’s Going On』という曲が重要なのかというと、ソウルというアフリカン・アメリカンが生み出した大衆音楽に政治・社会に対するメッセージを乗せた、初にして最高峰の芸術的・商業的成功例だから。(*)

(*)ビルボードR&Bシングル・チャートで5週間1位。Billboard Hot 100で3週にわたり2位。米国の雑誌「ROLLING STONE」誌の選ぶ「オールタイム・グレイテスト・ソング500」では、アフリカンアメリカンによる曲として最高の4位にランク。収録アルバムは、2003年、アメリカ議会図書館により、国立録音資料登録を受けた。

歌詞には、長期・混沌化するベトナム戦争への憂いと、その戦争を止めようと活動する人びとが描かれ、タイトルにもなった「What’s going on?(一体、何が起きているんだ?)」と何度もリスナーに訴えかける。歌詞は、こちらに出ているのでぜひ目で追いながら聴いてみてほしい。

特に今、僕の胸に突き刺さるのが、2番の「Father, father」から始まる部分だ。

お父さん、お父さん
もうこれ以上、争っている場合じゃないんだ
ほら、答えは戦争にはないんだ
なぜなら、憎しみに打ち勝てるのは愛だけなのだからね
ここから抜け出す方法を考えなきゃ
憎しみではなく、愛がここにもたらされるために

ドナルド・トランプ政権の誕生とともに分断してしまっているアメリカ合衆国、そして世界。45年前にマーヴィン・ゲイが歌ったメッセージ、問題提起、そして嘆きが未だに僕らの心をつかんで離さない。「愛は憎しみに打ち勝つ」というメッセージを胸に、すべての人・すべての生物に愛を持って接することを改めて心がけたいところだ。

(Top Visual: Some rights reserved by Elvert Barnes
Songwriters:ALFRED W CLEVELAND, MARVIN P GAYE, RENALDO BENSON
Published by Sony/ATV Music Publishing LLC