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個人ができることで、地域の人をつなぎたい。「今週のgreenz people」は、「たまコネ」企画者の岸本泰之さん!

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今週のgreenz people」は、様々な分野で活動に取り組むgreenz people(グリーンズ会員)を紹介する連載企画です。会員の方々は「これから、ぼくたち・わたしたちもマイ・プロジェクトを本格化させていこう!」と試行錯誤されている方ばかり。この企画から、会員のみなさんと、読者のみなさんの新しいご縁が生まれれば嬉しいです!

こんにちは、NPO法人グリーンズ people事業部マネージャーの植原正太郎と、greenz.jp編集部デスクのスズキコウタです。

突然ですがみなさんは、NPO法人グリーンズが、誰でも自由に(無料で)読めるウェブマガジン「greenz.jp」をさらに発展させていくために、「greenz people」という寄付会員を募集していることをご存知ですか?

そんなgreenz peopleには、毎月発行の限定メールマガジンや、年に2冊届くgreen Booksといった会員特典の他に、オンライン・オフラインでのコミュニティ活動も始まっています。

僕たちが、会員のみなさんと実際にお会いしたり、オンラインでの交流を通して気づいたこと。それは、会員の中には自身で素敵なマイ・プロジェクトを展開されている方が多くいらっしゃることでした。

すでに活動の幅を広げているプロジェクトを中心に取り上げているgreenz.jpだけど、「これから活動を本格化させていこう!」と試行錯誤しているgreenz peopleを紹介するコーナーもつくったほうがいいのでは?

そう考えた僕らは、多種多様なメンバーがあつまるgreenz people会員へのメールインタビュー企画を始めることにしました!

今回ご登場いただくのは、岸本泰之さん。岸本さんに、ご自身の活動と日々の暮らしぶりについて伺いました。
 

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岸本泰之さん(写真左)

1.あなたのお名前、出身地と住んでいる場所を教えてください。

岸本泰之といいます。東京都葛飾区出身です。24才でシャープ株式会社に就職しました。それから奈良、千葉、栃木、三重、大阪と転々とした後、神奈川県横浜市を経て今は東京都豊島区に住んでいます。色々なまちに住むことは楽しかったですが、そろそろ落ち着きたいです(笑)。

2.あなたがこれまでに読んだgreenz.jpの記事で、特にグッときた記事は何でしたか? その理由は?

大企業が社会課題の解決に取り組むには何が必要? 日本財団・町井則雄さん×グリーンズ小野裕之が語る「日本におけるCSVのこれから」』という記事です。

私は学校を出た後ずっとサラリーマンです。ただ、その中で社会に対してできることがなにかあるはずだと考えていました。日本では8割以上の人が給料をもらって働いていて、きっと同じようなことを感じている人が沢山いると思っています。

これを読んで、企業としても社会的な課題の解決が新たなマーケット創出につながるという意識が広がれば、もっと柔軟に考えて発言できる人が増えていきそうだという期待感を持ちました。

3.あなたが今、”自分ごと”として取り組んでいるマイ・プロジェクトについて、簡単に説明してください。

「編み物が得意なので、あなたの帽子編みます(1個6000円)」、「大人向けにきちんとした体操の教室を開きます(1人1000円)」。そんな個人のできること、やりたいこと(“スキル”と呼んでいます)を地域で求める人とつなぐサービスで「たまコネ」という名前です。

「点かなくなった電球を交換してほしい」といった、困っていること、やってほしいことをお願いして、助ける人とつなぐのではなく、あくまで「できること、やりたいこと」を起点にしています。

運営は横浜市のたまプラーザ地域で街づくりに取り組む、「たまプラ・コネクト」という団体が行っています。毎月行っているイベントでは提供者が出品する“スキル”が書かれた紙が並び、依頼者は会場を巡り欲しいスキルを選びます。私は主に会社でこのマッチングを仕組み化するアプリの開発を行っています。

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お弁当のおすそ分けを、受け取る参加者さん

4.そのプロジェクトに取り組むようになったきっかけを教えてください。

以前住んでいた横浜市のたまプラーザ周辺には、住民主体の活動を支援する「住民創発プロジェクト」という取り組みがあって、私は住民としてプロジェクトを提案しました。一方会社では、社外のさまざまな組織と新しいサービスを協創していく活動(「シャープクラウドラボ」)があることを知り、その仕組み化について提案して決裁を得ることができました。

ちょうど同じタイミングで、たまプラ・コネクトの藤本さんという方も地域共助のマッチングサービスを構想していて、「がんちゃん(←私のことです)一緒にやろうよ」をお話しいただき、そこから具体的にプロジェクトが進み始めました。

5.そのプロジェクトが目指すゴールやビジョンとは?

まず地域の活動としてのゴールは自治会や町内会といった既存の地縁とは違う(もしくはそれらを補完する)新しい人と人、人と地域とのつながりとなれば良いと考えています。「たまコネ」がコミュニティのひとつとして住む人の多様性受け入れ、「もっと住み続けたくなるまち」につながると考えています。

そして、このような活動を仕組みとして多くの地域に広めていきたいと考えています。地域の人材を活用することや人と人とのつながりをつくることは、いわゆる第6次産業のような、その地域特有のことではなく、多くの地域に共通する課題です。

ただ、地域で活動する人たちや自治体等では外に広げていくことに限界があると思います。その部分を企業が既に持っている資産を活用し、持続可能な形で広げていけたらと考えています。

6.あなたにとって、心に響いた言葉、涙が出た言葉、価値観を覆された言葉、何度も思い出す言葉などなど、あなたなりの”ほしい未来をつくる言葉”があれば、ぜひ教えて下さい。

「あなたのできること、やりたいことが、地域の人の役に立つ」
今のプロジェクトを一緒に活動をしているたまプラ・コネクトの藤本さんの言葉です。

最初に聞いたときは半信半疑でしたが、「たまコネ」で帽子を提供していた方が「お気に入りの一つになってくれたら嬉しい」と楽しそうにしているのを見て「義務感ではなく、好きだから続けられるんだ」ということを実感しています。

7.greenz.jpは、7月に10周年を迎えます。greenz people会員として、「こんなことを実現してほしい」というリクエストや、編集部メンバーへのエールをお願いします!

最近、記事を読んだ人が新しい活動を始めていて、greenz.jpが社会を発信するメディアから社会を作るメディアになっているのでは、と感じています。これからも期待しています。

個人的に、もっと企業の中で取り組んでいる人を取り上げてほしいです。多様な活動を企業が受け入れられる風土を外側から作ってほしいと思います。世の中を良くしたいとか、幸せで豊かに暮らしたいという気持ちはみんな変わらないと思います。

(インタビューここまで)

いかがでしたか?

今後も「今週のgreenz people」連載では、素敵な会員の方々を紹介していきます! そしてgreenz peopleになると、Facebookのオンラインコミュニティに参加して、岸本泰之さんとコンタクトを取ることも!? ぜひこの機会に、greenz peopleへの入会をご検討ください!