みなさんは、日々、口にする食材をどこで手に入れていますか? きっと贔屓にしている八百屋さんや肉屋さんといった食材の専門店がある方もいるかもしれませんが、多くの人にとって身近で親しみのある存在といえば、やはり地域の”スーパーマーケット”なのではないでしょうか。
世界中で、食材や日用雑貨を購入する場所として浸透しているスーパーマーケットですが、最近ではこれまでのスーパーとは異なる、新しいスタイルで消費者に食材を提供するスーパーマーケットが少しずつ増え始めています。
「ゴミを出さないことを目指すスーパー」
「食料廃棄ゼロを目指すスーパー」
「オーガニック食材だけを取り扱うスーパー」
こういった私たちが直面している社会課題を、消費者に最も近い、小売店という立場から変えていこうという動きが広まりつつあるのです。
そこで今回はそんな、ちょっと変わった新進気鋭のスーパーマーケットをまとめてご紹介します!
オーガニックの食材をもっと身近に。食卓から世界を変えるグローサリーストア「FOOD&COMPANY」 by Kimura Eriさん
きっかけをつくるグローサリーストア
東京都目黒区にあるオーガニック食材を専門に扱うスーパー。F.L.O.S.S(Fresh, Local, Organic, Seasonal, Sustainable)というオリジナルの基準に沿って、大量生産ではない、安心安全かつ環境負荷の少ない食材を消費者に提供しています。
丁寧に食材を選ぶことが丁寧な時間を過ごすきっかけになれば、そんなオーナーさんの思いを存分に感じることのできるお店の雰囲気やワークショップ企画はとても素敵です。(⇒続きは、こちら)
ふぞろいの逆襲! 不格好な果物や野菜を売れ筋商品にしたスーパーマーケットのキャンペーン「Inglorious fruits and vegetables」 by 丸原孝紀さん
捨てるのはもったいない!ブサイクな食べ物を売るスーパーマーケット!?
フランスの大手スーパーintermarcheによってはじめられたキャンペーン。「まだ食べられるのに捨てられるなんてもったいない!」そんな思いから、あえて不恰好な規格外野菜や果物を農家から買い取り、特売コーナーにて販売したところ予想以上の反響が!
そのユニークな宣伝方法に、思わずクスッとなってしまうかもしれません。(⇒続きは、こちら)
従業員はほぼ全員ボランティア!ロンドン発、地域をつなぐ未来型スーパー「The People’s Supermarket」 by 中楯知宏さん
ちょっと変わった運営スタイルに注目!人々による人々のためのスーパーマーケット!
イギリス、ロンドン発、運営スタッフはほぼ全員ボランティアというユニークなスーパー。創業者の”都市と地域とのつながりを大切にしたい”という強い思いから、店頭に並ぶ商品は地元の食材がほとんど。
なかでも人気商品は食料廃棄ゼロを目指してつくられている、賞味期限間近の売れ残った食材を使って調理されたドリンクやお惣菜だそうです。(⇒続きは、こちら)
徳島の美しい村が実践するのは、“ごみを出さない売り方”!パスタもシャンプーも量り売りする「上勝百貨店」 by 日本で最も美しい村連合さん
ゼロ・ウェイストなスーパーマーケット
パスタ、調味料、シャンプーまでも量り売りしてしまう斬新なスーパー!パッケージがごみになるなら最初からつくらなければいい、そのアイデアの大胆さに驚かされます。
食材を売るだけでなく、店内に暖炉や図書スペースを設置したり、レジ袋はお年寄りの方がつくったものを使用するなど、消費者との密なつながりづくりにも取り組んでいる、魅力いっぱいのお店です。(※現在は、クラフトビール工場・BBQスペースを併設した店舗に生まれ変わっています。)(⇒続きは、こちら)
”編集力”が人々を魅了するスーパーマーケットをつくる! 「福島屋」会長の福島徹さんに聞く、生産者・消費者・小売店がみんな幸せになるために必要なこと by Fumie Matsuyamaさん
生産者も消費者もお店も、みんなで幸せになるスーパーマーケット
東京都羽村市に本店があるこちらのスーパー。食卓から切り離されがちな”食材がどこでどうやって、誰の手によってつくられているか”をクリアにし、良い食材を適正な価格で販売することで消費者に食材の価値を伝えようという、お店の真摯な姿勢に感心させられます。
福島屋のような生産者と消費者をリンクさせる仲介者の存在と、この三者の間にサステイナブルな関係が生まれることこそが、わたしたちの食をとりまく実情を変え得るキーなのかもしれません。
(⇒続きは、こちら)
いかがでしたか。このように海外だけでなく、日本国内でも少しずつ新しいスタイルのスーパーマーケットが登場していると、私たちの買い物も楽しくなりそうですね。
自給自足を取り入れないかぎり、生活の一部として欠かせない、食材を買うという行為。しかし、買うということは同時に、自分の意思で何かを選び、お金を払うということでもあります。
私たち消費者ひとりひとりが、どんな食材を口にしたいか。その食材を誰の手から買いたいかを日々考え、意思ある食材選びをするようになること。それによって生まれる小さな変化が巡り巡って、食にまつわる社会課題の解決につながるのではないでしょうか。
(Text / Curator: 松沢美月)
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