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選択肢の一つとして、ヴィーガンが当たり前になるように。ポートランドにも出店予定中のヴィーガン専門スーパーマーケット「Veganz」

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©Veganz

食料品や日用品が陳列されている、ドイツのスーパーマーケットの店内。一見普通のチェーン店と何ら変わらないように見えますが、ここには一般的な店内には必ずあるものが、一つもありません。それは、動物性素材が使われた製品です。

食品のみならず、日用品や化粧品も、動物実験が行われていない商品しか置かれていないという徹底ぶりです。「Veganz」とは、一体どんなスーパーマーケットなのでしょうか?

世界30か国から取り寄せたヴィーガン商品がぎっしり

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©Veganz

「Veganz」は、ドイツ発で世界最大のヴィーガン商品のみを取り扱うスーパーマーケットチェーンです。

世界30ヶ国から輸入した、肉や魚、卵などの乳製品も一切使わないフェイクミートやアイスクリーム、チーズやお菓子に加え、動物実験を行っていない化粧品など、その数は数千種類にも及びます。ヴィーガン製品って、こんなにあるんだ! と驚いてしまいますね。
 
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©Veganz

「Veganz」創立者のJan Bredack(以下、ジャンさん)は、元々メルセデスベンツのマネージャーでした。2009年からヴィーガンになりましたが、ドイツは1500種類ものソーセージや加工肉が手に入る肉好きで知られた国。それゆえ、当時ヴィーガン製品の購入はなかなか困難だったといいます。

そんななか、アメリカやロシアを旅行した際に、ヴィーガン製品が普通に購入できることを知ったジャンさん。ドイツでもヴィーガン商品が気軽に購入できるようにしたい。そんな思いから、2011年にベルリンに「Veganz」を開店します。
 
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©Vegan up North

今では、ドイツ国内に加え、チェコ、オーストリアも合わせて計10店舗を展開し、イギリスにもオープン予定。ヨーロッパで確実に広がりをみせている「Veganz」ですが、意外にも購買層のおよそ8割はヴィーガンでもベジタリアンでもない人々なのだとか。
 
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©Veganz

ヴィーガンではない人々に支持されている「Veganz」ですが、世界中の人々がみんなヴィーガンになることが「Veganz」の目的ではない、とジャンさんは語ります。

とにかくシンプルであるべきなんです。(今の生活から)何も切り離してしまう必要はないんですよ。

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「Veganz」創業者のJan Bredackさん ©Veganz

今まで普通に食べている肉や魚、乳製品を、いきなり全部食べるのを止めてしまわなくてもいい。ヴィーガンの認知度がもっと高まり、普段スーパーマーケットで肉や魚を選ぶように、ヴィーガンを選ぶことが当たり前になるように。

そんなジャンさんの思いはアメリカ大陸にも浸透しつつあり、2016年にはオレゴン州ポートランドにアメリカ第一号店をオープン予定。環境や健康に意識の高い人々が多く住むポートランドでは、ヴィーガン・ミニ・モールに続く新しい名所として注目を集めるに違いありません。

“肉食”アメリカで広まりつつあるヴィーガン

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©Veganz

Food Navigator-USA の記事によると、肉を食べる比重の多いアメリカでは、ヴィーガン人口はおよそ6%といわれています。小さな数字にみえますが、その数は約1800万人にも値します。

また、Nasdaqの記事では、ダイエットや健康志向の高まりに加え、動物性商品による環境への悪影響に配慮する人々が増えつつあり、肉の消費量が減少しているというデータを報告しています。

イギリスのシンクタンク、Chatham Houseの報告によると、肉や乳製品の原料となる家畜による地球上の温室効果ガス排出量は約14.5パーセントにのぼると見積もられていて、公共交通機関の直接排出量を上回るのだとか。ヴィーガン製品を摂取することは、温室効果ガス排出量を低下させ、地球温暖化を防ぐ原動力にもつながるのです。
 
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Yes, Vegan! ©Veganz

今日から完全にヴィーガンになる! というのは、なかなか大変ですよね。でも、レストランで肉の代わりに豆腐が選べたり、スーパーの冷凍食品コーナーで肉の隣にフェイクミートが普通に並んでいたら、自然と「今日はヴィーガンにしてみようかな」と思う機会も増えるはず。

肉か魚を選ぶように、ヴィーガンが日常の選択肢の一つになるような環境づくりが、日本でも注目されていくかもしれませんね。

[Via Ecowatch, The Local, Co.Exist, Vegan up North, Veganz]