1月23日、多摩川を望めるシェアオフィス「NAGAYAかわさき」で、10回目の「green drinks kawasaki」が開催されました。毎年春に多摩川の河川敷で開催してるチャリティーランニング大会の「PARACUP(パラカップ)」を主催してる代表の森村ゆきさんをゲストに迎えました。
一般社団法人PARACUP 代表理事2005年、ホノルルマラソン完走をきっかけに友人たちと立ち上げた『PARACUP~世界の子どもたちに贈るRUN~』は、参加者5000人、ボランティア500人、共催団体14団体と、日本でも数少ないチャリティランニング大会に成長。走ることを楽しく、楽しみながら世界の子どもたちをサポートする仕組みをつくり、現在までの寄付総額は約8000万にのぼる。
パラカップを始めたきっかけは、2004年にご主人と友人たちと参加したホノルルマラソンで完走した達成感だった。そんな気持ちを多くの仲間と共有したいと考え、日本国内でホノルルマラソンのような大会を作る決意を固めていく。
しかし当時は、お金を出してまでマラソン大会に参加しようという人はほとんどいなかった。そこで考えたのがチャリティー形式にしようと思い、当時友人たちと活動をしていたチャリティー団体の「パラサイヨ」に相談をする。
まわりは賛否両論で反対する意見も多かったというが、手探りながらも1回目のパラカップ(当時はパラサイヨカップ)を開催する。大会後には、また次回も参加したという声が多数集まり2回目、3回目と続いたそうです。
第1回目はホノルルみたいに海沿いで大会を開きたいとの想いで江ノ島で開催し400人が参加、運営上の大変さから第2回からは調布市の多摩川河川敷に会場をうつし、1000人を超える大会になりました。
その後、より良い環境を求めて川崎市の多摩川河川敷で開催するようになった。そして東京マラソンが開催されて以降は、マラソンやランニングブームが後押しとなり、現在では約5000人のランナー、寄付金も毎年約1000万円近くを集め世界中の子どもたちへの寄付を続けている。
開催も10年以上を超え、かつて支援していたフィリピンの子どもたちは立派な大人に成長し地元の大学へ進学したりや企業などで働くようになったそうです。パラカップでは参加したランナーやボランティアスタッフに、フィリピンの子どもたちがつくったハンドメイドの首飾りを参加賞として贈っている。
チャリティーで集まった寄付金は、一緒にパラカップを運営している共催団体経由で、それぞれの団体が支援してる世界の子どもに届けられています。支援を続けているひとつに、フィリピン・マニラ北部にあるサントニーニョというバランガイで暮らす子どもたちの教育支援があります。
両親の失業によって収入が低く、また家族の病気によってかかる医療費などで、子どもの教育にかけられる資金がないそうです。一人でも多くの子どもたちに希望と夢をもって生きて欲しいとの願いで、現在も支援を続け、パラカップ後には訪問する活動も行っています。
昨年2015年の大会では、パラサイヨが支援していたフィリピンの子どもを寄付を募って招待しました。大きく成長して、自分たちを支援してくれた大会を肌で感じたいと日本へ来てくれました。
彼女たちは大学に進学し就職活動を行って、今春にはフィリピン国内で仕事も始めるそうです。チャリティーによって支援してきた子どもが成長し、喜んでくれることはもちろん、大人になって社会で活躍していく姿は嬉しいですね。
今回のトークイベントに参加してくれた方には、11年間マラソン大会に参加し続けてきた中で、まわりからの評判を聞き始めてパラカップに参加するという方や、年間40ものマラソン大会のボランティアとして活動してる方は他の大会と比べても一番パラカップが楽しくて仕方がないと語ってくれました。
そんなパラカップの魅力とは、どんな魅力なのか。森村さんがいくつか紹介してくれました。
1. メッセージバナナ
給水所では水とスポーツドリンクに加え、手書きの応援メッセージが書かれたバナナを用意しています。2. ハイタッチ
コースの沿道にはボランティアスタッフがハイタッチで元気のチャージができます。3. ニックネームラン
ボランティアスタッフがランナーのゼッケンに書いたニックネームで応援の声かけをします。4. 仮装ラン
ユニークな仮装して走ってみませんか。グループ参加の仮装も毎回恒例になっています。5. キッズラン&親子ラン
大人だけでなくお子さんも、また親子でもランナーとして参加できます。6. NGO、NPOを通じて世界中の子どもたちを支援
複数のNGOやNPO団体が共催として運営してます。7. 首飾り
支援先のフィリピンの子どもたち手作り首飾りには、子どもからのメッセージも添えられています。8. クラウドファウンディング
支援先の目的別にエントリーできるクラウドファウンディングも2016年大会からスタート。
チャリティーを通じて、喜んでくれる世界中の子どもたち、そしてランナーたちに声援をおくるボランティアたち、お互いの想いと感動が世界へつながっていく、愛のこもったチャリティーランニング大会だと、お話を聞いて胸が熱くなりました。
そんなハッピーの連鎖を巻き起こすパラカップは、今年4月10日に、川崎市の古市場陸上競技場をスタートし、多摩川の河川敷を走ります。おそろいの参加Tシャツや仮装を身にまとい走ってるランナーやボランティアたちに会いに多摩川でお会いしましょう。
(Text: 野田国広)