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山岸道隆さん、モリジュンヤさん、寺井元一さんが考える面白い「まちづくり」を考える為のヒントって!? 「green drinks chofu」[イベントレポート]

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トークの前に皆さんと自己紹介!和気あいあいとした雰囲気もgd調布の特徴です!

この記事はgreen drinks Japan オーガナイザーの方よりいただいた原稿を、そのままの内容で掲載しています。green drinks オーガナイザーについての詳細は、こちらをご覧ください。

毎月第3日曜日に、調布市にあるコワーキングスペースco-ba chofuで行われている「green drinks chofu」。

テーマに沿った取り組みをされている方たちをゲストスピーカーとしてお呼びし、様々なグッドアイディアを共有して緩やかにつながり合える場です。

今回は、「エスシー総合管理」常務取締役の山岸道隆さん、「マチノコト」編集者・ライターのモリジュンヤさん、そして、「株式会社まちづクリエイティブ」の寺井元一さんをお呼びし、「面白い「まちづくり」を考える為のヒント!」というテーマで開催しました。

目指すのは継続!

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1人目のゲストは、山岸道隆さん。商店街に対する熱いお話を聞かせて頂きました!

山岸さんが行っているのは、商店街活性化のための商業コンサルタントです。

大学を出て最初に就職したのは百貨店。そこでお客さんと触れ合う時間を通して、人と人とのつながりの大切さを実感した山岸さん。

今回のお話を通して、商店街の事業に携わることになった今でも、山岸さんの軸は「つながり」にあることを感じました。

山岸さん 商店街ってのは、つながっていくべきものなんです。

では、山岸さんが言う「つながり」とはなんなのでしょうか。

それは、担当する管轄が異なる市街地再開発事業と商店街、これらをつなぐこと。そして商店街の今と未来をつなぐことです。

山岸さんが現在携わっているのは、商業施設を作る時にどんなお店を入れるべきか、どういう売場にすべきか、という運営面での支援です。

しかしそれだけに留まらず、山岸さんはそこにいる人達がどうつながるかまでを考えます。

初めから成功は目指さない。徐々に徐々に。

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山岸さん 9つの商店街で、合同会議なども入れると7回の商店街会議があります。それを各3回実施したんだけど、それぞれ回り切るのに大体2週間くらいかかるんですね。

かなりハードで終わった後いつもへろへろになってました。けど回数を重ねていると、皆さんと顔見知りになっていくんですね。やっぱそういう積み重ねが大事だってことを実感してきました。

長い会議の後でも、飲みに行ってコミュニケーションを図る事の積み重ねで、周りの反応の変化を実感できたとのことです。

数々のユニークな街の資源を活かした仕掛けを展開しているとのことですが、面白くても、継続が困難であったり、様々な目線からの感覚が欠けていたりと、なかなかうまくいかないことも多々あるようで、成功の裏には数々のトライアンドエラーが繰り返されていることを伝えてくれました。
 
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商店街活性事業の失敗談までを詳しく伝えてくれた山岸さん

今後力を入れていくのは「対話交流型事業」。商店主の方が講師となって、実際にお店で小さな学び舎を開くという「まちゼミ」も展開しています。

効果も出てきている様で、この先、人と人をつなぐ事業として、山岸さんが行う商店街活性に期待が高まります!

まちづくりする人を横のつながりでサポートしていく

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2人目のゲストは、ほかの2名のゲストの方々とは一風異なった形の活動をされるライターのモリジュンヤさん。今回はあくまで「まちづくり」の切り口でお話頂きます。

モリさんは、「greenz.jp」編集部を経て、現在フリーで活動しながら、まちづくりの情報を発信するウェブメディア「マチノコト」の共同編集も務めています。

「マチ」という言葉が持つ多種多様な意味、可能性に気づいたことがこの媒体を始めるきっかけとなったそうです。

モリさんは、会場に「マチ」という言葉から連想されるものを聞きました。すると会場からは、「人」、「商店」、「経済の活性化」等、様々な答えが帰ってきました。
 
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モリさん 今、答えていただいたように、「マチ」って人によって捉え方が沢山あると思うんです。商店街っていう単位でマチって言う人もいれば、市区町村の単位を街っていう人もいる。本当に人によっていろいろな切り口で街を見ているものなのかなと思います。

マチはあらゆる問題に対しての一つのソリューションだと言います。自分が住んでいる町くらいの単位だったら、政治や環境問題についても想像しやすくなり、自分ごととして捉えやすくなります。

マチに関することは様々あって、それを横串にしていくことでマチを色々な視点から見る体験を促す為に立ち上げたのが「マチノコト」です。

モリさん マチに焦点を当てた理由を話すにあたって「ヒューマンスケール」という言葉も頭の中に置いておいて欲しいと思います。

たとえば、日本という国で課題を捉えると規模が大きくなり、イメージがしづらくなってしまう。日々暮らしていく中で、自分の生活に影響し、リアルに感じられる対象のスケールは、どの程度が適切なのかどうかを考える必要があるのではないかと。

マチくらいのスケールで捉えるのが、多くの人にとってはイメージがしやすいのではと思っています。

自分が街の変化に関わっていることの実感

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モリさん ちょうどこの間、長野の小布施という町で若者会議というイベントが開催されました。

そこで20代で街の現場に入ってまちづくりに関わっている人の話を聞いていて思ったことがあります。それは、町で何か活動を行うと、自分が起こしたアクションによって生じる変化が明確に見えるじゃないかということ。

東京では規模が大きく、人も多い。そのため自分が関わっているという手応えを感じづらいことなんじゃないかなって思って。

関わる単位が小さくなることによって、自分1人が与える影響が大きくなります。大きい単位に関わることとはまた違った充実感が得られる。

例えば1万人を対象にせず、周りの10人を相手にした時に、きっと、してあげられることは変わります。形も質も、伝え方も。

この話を聞いて、より自分に身近な「自分ごと」として捉えるということが、モリさんがおっしゃる「まちづくり」に関わっていく上で重要な考え方なのだと思いました。

規模の大きすぎる社会では、なかなか自分の存在意義も見つけにくいもの。自分サイズで人に関わることで、自分に還ってくる物がある。その魅力が「まちづくり」にあるのかもしれません。

みなさんも、まずは身の回りのできることから、自分のマチに関わってみませんか?

まちづくりは世界。最小単位の社会。

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本日最後のゲストは、寺井元一さん。千葉の松戸を拠点に、原状回復不要の賃貸住宅や入居者のコミュニティ支援を行う不動産サービスを軸とした事業を展開しています。冗談や笑いを交え、会場を軽快に盛り上げてくださいました。

寺井さんは、20代で起業し、NPO法人KOMPOSITIONを起業して渋谷を拠点として活動してきました。 

寺井さん 活動を行っている中で色んなことに気づいてしまって、渋谷にいることは僕の人生を幸せにしないって思ったんです。

その時、1つの街を、社会という場を変えなきゃいけないと思ったんです。…でもその時に、どこに行っていいのかわかんなくて(笑)

新たな拠点に選んだのは、それまで何の縁もなかった千葉県の松戸でした。

松戸をクリエイティブな街にするべく活動を開始した、寺井さんがまちづくりという大きな概念を考える上で大切にしていることとは?

寺井さん 僕の考える、まちづくりって基本的にはソフトの工夫の先にあるんです。でも、まちづくりというと、ハードの方が先行してソフトの工夫以前にダメになることが多いんです。日本でいうと軍艦島みたいな事例はそうです。

そういう街をどうやって活性化させられたらいいんだろうって過去の例を調べていった人たちがいて、その中で僕が特に興味を持ったのが「アーティスト」だったんです。

アーティストがいるところにデザイナーがやってくる。でもこの人達はお金を生まない。でも人が集って盛り上がっていくと、最終的には、ビジネスをやる人達がちゃんと集まってくるっていう。

色々なソフト面の活動の先に、街が活性化していくんだと思うんです。

「まちづくり」というと建築とかそういうハード面を先に連想してしまう人が多いように思えます。

しかし、それらの根底にあるのは「人」の存在。一見異質と思われるような「よそ者」を受け入れることによって多様性を受容していくことが活性化につながるのではないかということを寺井さんのお話をお聞きしながら考えていました。

寺井さん 人と人とがつながって行くことにちゃんと向き合いたい。

例えばゴミ拾いなどの活動を応援し合う形でつながりができていく。そういう活動も応援したり。

良いものは外に発信していきたい

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寺井さん 僕は、自分で何かやりたいという人のサポートをしてきたいと考えています。

これまで具体的に行ったものとしては、古民家の庭でクラフトマーケット、料理人による会員制のビアガーデンとか色々です。

僕は街が面白くなっているってことを伝えたい。最近は仕事をつくるということにも取り組み始めてて、DIYのワークショップや、DIYでの改装によるモデルルームを歩けるツアー等も実施しているそうです。

新しいことをする。取り組みの濃度を上げていく。

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会場からの質問です。

質問: 寺井さんが考える今後の問題点とは?

寺井さん 街を盛り上げていくと、スーツ着てネクタイ締めて、お金のことを考えている方ばっかりになってしまって、結局、最初に集まってくれたアーティストたちは街の外へ出て行ってしまう。

そうはなりたくないから、僕らはそうならない為にはどうすれば良いのか考えなければならない。

何事も安定すると平凡になりがちですね。その後の質問タイムからは、こんな質問が。

質問: 街の人と関わる時に、守りの形と攻めの形の意見がぶつかった時もあったと思うのですが、そのような時、どうやって事を進めたのでしょうか。

寺井さん そもそも、何を安定とするかだと思います。何かを閉ざしてる感じで安定するっていうのってすごく気持ち悪い。

事業が安定するっていうのはガンガン儲けるってことです。だから、取り組みの濃度を上げていく、前のめりで色々なことを仕掛けていくっていう事だと思います。

寺井さんにとっての「安定」とは、絶えず進歩を求めて新しいことに挑戦し、変化していくことなのです。常によりよくなるべく勢いよく取り組む。そして姿勢を見せること、伝えること。寺井さんの言葉からは、前向きな考え方が伝わってきました。

本日のsippoterryのカレーは…!!

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お待ちかねのカレータイムです!
期待に胸を膨らませて出てきた今回のカレーは、クリスマスシーズンということでケーキ仕様! なんと苺がトッピングされています! マッシュポテトをクリームに見立てたそのカレーは色鮮やか!もちろん皆さん美味しくペロリと頂いてしまいました!
 
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人と人が緩やかにつながり合える場所green drinks chofuはこのような形で、
グットアイディアと美味しいお料理を用意して、みなさまをお待ちしております!

2月はお休みし、また3月から開催予定のgd調布! 次回の開催をお楽しみに!



(Text: 熊野恭子)