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人が「行ってみたい!」、「やってみたい!」と思える”場づくり”のヒント! 「green drinks chofu #11」[イベントレポート]

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場づくりのヒント。

このテーマで行った11回目の「gd調布」にお越し頂いた方は、「人が楽しむ顔が見たい」とか「コラボレーションの可能性」、「色んな人に主体的になる環境をつくりたい」等、色々な考えを持った方がいらっしゃいました。

今回は”住み開き”を実践されている「キャンプハウス」の三枝直路さん、調布市恊働推進課の深沢典充さん、「つくし文具店」の萩原修さんの3名のゲストの方々をお迎えしました。今回も改めてイベントを振り返ってみたいと思います!

キャンプハウスでの暮らしと場づくり

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お1人目のゲストは三枝直路さんです。
豪徳寺で「キャンプハウス」と銘打って「住み開き」を実践されています。
ご自身の住居の一部を使用し、外部の方を招き入れ、イベントやワークショップ、また最近は海外の旅人との交流も行っているといいます。
 
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三枝さんは、現在はフォトグラファーとしてご活躍されていますが、以前は会社勤め。震災をきっかけに自分が生きる道を改めて考え始めます。勤めていた会社を辞めてしばらくは海外を回っていたそう。帰国後、一時期は、カフェ等を貸切ってイベントを行っていました。

しかし、レンタル料金や時間の制限等から、企画の内容も制限されてしまう現状がありました。もっと少人数でも自分が本質だと思う事を共有して行く場づくりをする為に、自分の家を住み開きし、多様な方と価値観を共有する場をつくる事に決めたそうです。
 
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雑誌「ソトコト」に掲載され、話題を呼びました!

家の改装は、できる限りセルフリノベーション。関わってくれる仲間と一緒につくったキャンプハウス。今もよく遊びに来る方とは友達の様な、家族の様な、そんな関係も育まれているそう。

ドネーション制が生む気持ちのやり取り

キャンプハウスでは具体的には、コーヒーを使ったワークショップや、写真のの講座、写真家を呼んでのトークイベント等、様々な内容の場がつくられています。

一つ特徴として、基本的には参加料金を”ドネーション制”にしているとの事。ここでgd調布オーガナイザーの薩川さんからの質問です。

薩川さん 改めてですが、ドネーション制って何ですか?」


三枝さん この活動に対する応援のカンパみたいなものです。それをあなたの基準でお好きな金額を支払ってください、という制度です。

薩川さん 面白いですね。自宅なら成り立ちますもんね!でも何でそうしているんですか?」

三枝さん 例えば入場料を設定すると、それによって来れる人と来れない人が出てくると思っていて、それを無くしたいんです。色んな人のつながりが生まれることがしたいと思っているので、そこは来てくれた人の価値観で決めてもらってます。

あと、そこには気持ちのやり取りがあると考えていて、お金じゃなくて気持ちの交換に近づけたくて。

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会場からの質問で、そもそも何故住み開きを行おうと思ったのかという質問に対しては、

三枝さん 消費するエンターテイメントみたいな場ではなく、自分が大事にする事をゆっくりじっくり共有できる様な場がほしいなって思って始めたのがキャンプハウスなんです。

“気持ちのやり取り”を意識する。三枝さんの場づくりの心髄がここある気がしました!

調布市が進める”協働”のカタチ

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続いては、調布市協働推進課の深沢さんにお話し頂きました。

薩川さん ”協働推進課”は実際に何を行うところなのでしょうか?」

深沢さん 私の仕事は地域コミュニティの醸成です。地域の特色あるまちづくりを進める為に、企画の検討段階から市民の方の意見を吸い上げ一緒に行って行くこと、市民や地域の主体的な活動を支援すること等々、それを推進していく課です。

市民の方と「一緒に」地域づくりをしていくという観点がとても大事とのことでした。

深沢さん 例えば調布市の自治会の加入率は47%で半分以下。何か大きな災害が起きた時に必要な助け合える関係性の構築も必要。

あとは自治会や地区協議会,その他様々な分野で活動している皆さんと、それぞれ情報交換できる機会も必要。地域の方々のつながりはあらゆる場面で必要だと言う考え方で、それを促す活動をつくろうということでやっております。

2014年の一大イベント「まち活フェスタ!」

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今年の9月に調布市内で2000人規模のイベント「まち活フェスタ」を開催。今回はそのイベントの立ち上げからの経緯を伺いました。
 
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まち活フェスタには多くの方が来場されました!

深沢さん 今回は数々の市民活動団体や地域の若者の力を借りながら行いました。例えば大学の鉄道研究会の鉄道模型の展示、絵のワークショップや、参加した市民が選んだ調布のおすすめの飲食店に出店して頂いたり、様々なブースを設けました。

予算はゼロからスタート!?

深沢さん 役所は前年の10月くらいには,翌年の大体の予算が決まっているので、急に話が出ても予算がつかないんです。でもどうしても行いたかった企画ですので、市民の方々と協賛金や協賛品を頂いて回ることをしました。本当に手づくりで市民の方の力をお借りしながら行いました。

人が集る場に大事なものは、「課題」より「熱意」!!

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会場からの質問を集めて薩川さんがまとめます。

薩川さん いわゆる”地縁型の団体”(コミュニティ)と”テーマ型の団体”(アソシエーション)の融合がテーマになってると思うんですけど、それはなんでそう考えるんですか?もしかしたら一緒にしなくても良いという考えもあるかもしれないと思っていて。

深沢さん そうですね。それは、各活動の幅が広がることの限界、という課題がひとつあります。それぞれが関わりあうことで相乗できることがあると考えています。

薩川さん 互いの力を活かし合う為に、風通しを良くするということですかね。

深沢さん はい。良い活動が沢山あるのを知っているので、皆さん関わって頂きたいなぁと。

外から地域に人を呼ぶイベントも一つですが、地域の方同士のつながりを生む為につくる場がまち活フェスタであり、これからの深沢さんが行っていく場づくりなのでしょう。そして薩川さんからの最後の質問です。

薩川さん 今回のまち活フェスタに関わる人ってどうやって集めたんですか?

深沢さん 先ずは1回目というのもありましたし、とにかくいいものを一緒につくろう!という呼びかけでスタートさせたら有難くもご協力頂けたという形ですかね…。

薩川さん ”熱意”、ですかね?

深沢さん …そうですね!笑

コミュニケーションのデザインから学ぶ場づくり

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3人目のゲストは萩原修さんです。

萩原さん 僕はデザイン関係の仕事をしてます。”コミュニケーションの為のデザイン”ということをやっていると思っています。出身も多摩エリアで今もこちらの方に住んでます。”地域”ということに拘っていて、暮らしと仕事をどうつなげていくかを考えていきたいと思って色々やってます。

つながりが自分に与えてくれたもの

萩原さん 昔30代の頃に同世代のデザイナー同士が知り合う機会が無いということから交流会を主催する様になったんです。

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萩原さんは”つながり”の重要性を問います。

萩原さん この中で会社員の人いますか?

多くの会場の方々が手を挙げました。

萩原さん 会社員やっている人がいたら早く辞めた方がいいです!僕は何のあても無く会社を辞めたんですよ。家のローンあり、子供も育ち盛りで、今考えると良くできたなと…。でも実感値として道を踏み外した方が良い人生が待ってると思ってます。

虚をつく発言に会場の空気が変わります。そこで萩原さんは一つ付け加えました。

萩原さん 僕は、人のつながりがあって生きてこられたなと。僕が今、生き延びているのも以前行っていた交流会のつながりがあるからだと思います。あっ、だから人のつながりが無い人は会社辞めない方がいいです(笑)

つくし文具店から学ぶ場づくり

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薩川さん 「つくし文具店」についての経緯やどのようにしてここまでお店が続いているのか、お話を聞かせて下さい。

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つくし文具店

萩原さん ここでは”暮らしと仕事をどうつなげていくか”を考えていきたいと思ってやってます。当初1年目は週2日のみの営業だったんですよ。で、お客さんが全然来ないんですよ(笑)

そこで普通ならお店を閉めようかとなるかもしれないですが、僕らは逆でした。毎日開いてないから来れないんじゃないかと思ったんですよ。なので、なるべく毎日開けようとしました。

そんなつくし文具店は、現在日直制で日替わりで色々な方がお店の当番をしています。

萩原さん どうせお客さんが来ないんだから、うまく店を使ってくれる人を募集したんですよ。何かここでやってみませんか?って。そしたら結構人が来てくれて。皆やりたいと思ってくれることが分かって。

そして、集った方達が関わりあう為の起点となった”教室”づくりが始まりました。

萩原さん その内、日直があるのに学校が無いということはおかしいということに気づき、デザイン教室っていうのをつくったんです。今のつくし文具店のホームページも生徒がつくってくれた物です。今は3期生がやってくれてて、生徒同士の関わりも生まれてますよ。

プロジェクトファームのこと

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薩川さん 萩原さんが提唱する”プロジェクトファーム”について少し教えて下さい!

萩原さん 読んで時のごとく、畑を耕して作物を育てる様にゆっくり育てるという意識でその言葉を使ってます。

人と関わる時に対面で話さない方がいいことも多いんですよ実際。物事を概念的に決めすぎると、悲しいけど人は離れていくことが多い。だってそうでしょう?完全に他人が自分と一致するわけが無い。

“大体な感じ”が良くて、なるべく目標も遠い所で一致してるくらいがちょうどいいんです。お金の為に、ってリスクとって始まるプロジェクトは、やっぱりハードルも高いけど、まずやりたい人だけが集まって、リスク無くやれば大きな失敗は無い。何かあっても続けるだけでいいんだから。

萩原さんは続けます。

萩原さん 企画書は要らないし、プレゼンもしない、見積もりもしない。それは、プロジェクトにクライアントはいないし、自分達でやるから。うまくいってお金が儲かる様になったら回収すればいい。

例えば最初に予算を用意することに対して頑張るよりも、呼びかけたみんなで一緒にお金を払ってそのプロジェクトをスタートさせる方が、皆の自分ごとになるからいいよね。まずはプロジェクトを育てる段階で呼びかけてみるのが面白いと僕は思う。

10年続くつくし文具点から始まった萩原さんの場づくりは、西荻紙店国分寺さんち等、どんどん広がりを見せています!

紅葉カレーのケータリング!!!

待ちに待った今回のgd調布カレーは色とりどりのカレー!!!!
 
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今回もsippotetyによる紅葉をイメージした色とりどりのカレーが!!

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皆さんお酒を片手に楽しく夜は更けて行きました!!

気持ちのやり取りをすること、熱意を伝えること、皆と一緒に始めること。

場づくりのヒントはやっぱり人の気持ちに寄り添うことがとても重要で、その結果皆が主体的に過ごせること。それが場づくりの心髄なのではないかと感じることができたgd調布でした!

– INFORMATION –

 
green drinks chofu 1/18(日)に開催!
毎月第3日曜日に行われているgreen drinks chofuも、なんと1月で1周年を迎えます!開催は1/18(日)です。多様な物事の見方をシェアしながら楽しい時間を過ごすことができればと思います!お楽しみに!!
http://greendrinks.jp/announcements/gdchofu_13/