時代を超え、国境を越え、そして、常識を超えて想像力を刺激してくれる美術鑑賞。その楽しみを、目の見えない子どもたちにも届けたい。視覚以外の感覚を生かして、美術を楽しむことができる場をつくりたい。
そんな思いでレゴがはじめたのが「BLIND ART PROJECT」です。
舞台はドイツ、ミュンヘンのレンバッハハウス美術館。
盲学校の子どもたちは、そこに展示されているFranz Marcによる絵画「THE BLUE HORSE」の前に案内されます。
そして学芸員は、それがどんな絵なのかを子どもたちに詳しく説明。子どもたちはその説明を聞いて想像をふくらませ、LEGOを使ってTHE BLUE HORSEをつくりあげることにチャレンジしました。
盲学校の子どもたちを前に、絵の説明をする学芸員
想像力という目と手を駆使して完成させた、目の見えない子どもたちによる新たなTHE BLUE HORSEは、Facebook上のオンライン展覧会でお披露目されることに。
子どもたちの想像力により、名画が生まれ変わります!
この取り組みは、YouTubeで3万回以上再生されたり、480,000以上のSNSアカウントやブログで拡散されるなど大きな反響を呼び、やがてレンバッハハウス美術館の常設プログラムとなりました。
そして、国籍を問わずさまざまな学校やグループが参加できるようになり、これまで40以上のグループがプログラムを体験。SNSでその作品が拡散されることで、目の見えない子どもたちの感性に関心が集まっています。
限りない想像力と、レゴの楽しさを感じさせる作品たち
想像力を広げるおもちゃとして、世界の子どもたちに愛され続けるレゴ。これからも、私たちの想像を超えるような使われ方で、子どもたちの夢を育んでくれることを期待してしまいますね。
ソーシャルグッドな「Cannes Lions 2014」受賞作の紹介は、まだまだ続きます。次回をお楽しみに!
(翻訳アシスタント:スズキコウタ/「greenz global」編集部)