米シューズブランド「TOMS Shoes」は、「シューズ1足の購入につき、さらにシューズを1足、世界の子どもに寄付する」という“One for One”型プロダクトの先駆け的存在。2006年に設立されて以来、世界60カ国以上の子どもたちに1000万足を超えるシューズを届けてきました(2013年6月時点)。
このように”One for One”モデルのソーシャルビジネスを牽引してきたTOMSが、いよいよ、”One for One”型プロダクトに特化したオンラインマーケットプレイス「MARKETPLACE」を開設しました。
「MARKETPLACE」には、2013年11月5日の開設時点でソーシャルベンチャー企業30社が参加し、アパレル・バッグ・アクセサリー・スポーツ用品・ガジェットなど、200商品をラインナップ。TOMSは、各社から卸売価格にて商品を仕入れ、このEコマースサイトでオンライン販売します(2013年11月時点における配送エリアは米国のみ)。また、一部の商品は、米カリフォルニア州ベニスビーチのTOMS旗艦店でも販売される予定だとか。
「MARKETPLACE」のデザイン面での特徴は、商品カテゴリやブランド名のみならず、支援したい地域や社会的テーマごとにプロダクトを検索できる点です。
また、TOMSでは、各社の社会貢献ミッションの実行力などを事前に審査し、「高い基準を満たしている」と判断される企業のみ、「MARKETPLACE」でその商品を取扱うものとしています。つまり、「MARKETPLACE」は、TOMSが厳選した「One to One」型プロダクトを一同に集めた、オンラインショーケースとしての役割をも担っているといえるでしょう。
“One for One”型のアプローチは、「MARKETPLACE」で販売されているプロダクト以外にも、バッグ購入ごとに子どもの通学用リュックを寄付する英ソーシャルブランド「ElephantBranded」やインドの布ナプキン「Eco Femme(エコ・ファム)」のほか、受講料1人分につき発展途上国の子供1人の教育を支援する個別指導サービス「EducateNcare」といったサービス分野でも応用されています。
「MARKETPLACE」を通じて、まだあまり知られていない”One for One”モデルのプロダクトやビジネスがより多くの人々に広まり、「買い物による社会貢献への参加」という文化がさらに根付いていくといいですね。