いつどこで起きるのかわからないのが自然災害。「もし寝ている時に大きな地震が起きたら、どうしよう?」と思ったことはありませんか?
今回は、そんな不安を解消してくれる!?日本発のプロダクト「ウッドラックベッド」をご紹介します。
開発したのは、大阪に本社を置く新光産業。日本建築防災協会の調査によると、木造住宅の耐震改修工事の約9割が100万円以上の費用がかかるのだとか。そこで耐震改修に代わる備えの代替案として、50万円ほどから導入可能な防災ベッドを生み出しました。
「ウッドラックベッド」には樹齢30〜40年の国産のひのき材が使われています。ひのきは世界最古の木造建築物である法隆寺で使用されていることからわかるように、長持ちする木材として有名です。そのうえ、年を重ねるに連れて強みを増していきます。このベッド自体も65トンの耐圧試験をクリアしているそうです。これなら、ひのきの良い香りを感じながら、安心してぐっすり眠れそうですね。
事前にベッドの中に非常食やお水、蓄電池などを備えてあれば、一時的な避難場所として使用することができます。大きな地震のあとは余震も絶えません。余震と火災から身を守るために、まずはブレーカーを落としてガス栓も閉め、その後ベッドの中で一次的に避難をするのもいいかもしれません。
また、お隣の中国ではこのような耐震型ベッドも開発されたそうです。寝室を家で最も安全な場所に変えてしまう取り組みは、様々な国で行われつつあるようですね。
65歳以上の人口比率を示す高齢化率は2011年の総務省の発表では23.3%、そして2060年には約40%に達すると言われています。高齢化社会が進むにつれて、要介護者の震災時における対応策はより必要になるでしょう。自由の利かない方でも、震災時に無事に避難できる仕組みづくりを進めるアイデアとして、このようなプロダクトが今後いっそう求められるかもしれません。
(Text:緒方 康浩)
[via springwise.com]
「避難できるドア」もあります。