クラウド型資金調達プラットフォームの先駆け「Kickstarter」をはじめ、日本の「CAMPFIRE」や「READYFOR?」など、特定のプロジェクトや団体に対して小額から資金提供できるプラットフォームが、様々な分野で活用されるようになってきました。
こちらでは、小規模フードビジネスへのサポートに特化したクラウドファンディングサービス「Credibles」をご紹介しましょう。
食・土壌・お金の新しい関係づくりに取り組むネットワーク「Slow Money」が運営する「Credibles」は、持続可能な食に取り組む事業者のためのクラウドファンディングサービスです。
出資者は、投資や融資ではなく、“前払い”という形式で資金を提供する仕組みとなっており、出資者は、出資額に応じて付与される独自ポイント「Credibles」を使って、卵やジェラート、レストランのメニューなど、将来、出資先が販売する商品やサービスを楽しむことができます。
たとえば、米ニューヨークのレストラン「Parish Hall」は、使用する食材に種まきの段階から目を光らせ、安全で美味しい料理を顧客に提供することがモットー。地元ブルックリンで人気の「Egg」で修行した料理人が自慢の腕を振っています。このレストランは、レストランの設備とライセンス取得のため、「Credibles」を通じて5万ドルを資金調達する予定だそう。前払い額が200ドル以上の人には「10%のボーナスを付与」というお得なオマケもついてきます。
「Credibles」は、農場やレストラン、食品メーカーらにとって、必要な資金を広く調達できる貴重なプラットフォームであるのみならず、”前払い”によって将来の顧客を囲い込めるという利点も。また、より大きな視点でとらえてみると、より多くの人々が持続可能なフードビジネスを資金面からサポートすることによって、食料システムの持続可能性を高める効果も期待できますね。
生産者と消費者がともに支え合い、“持続可能な食”という種をまき、育て、享受するプラットフォームとして、今後の「Credibles」の動向に注目しましょう。
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