みなさんは、日本の政治についてどんなイメージを持っていますか?
「よく分からない」「期待していない」そう思っている人が多いかもしれません。
そんな現状を変え、みんなで政治に参加できる社会を作るため、ネット選挙運動の解禁を目指す「One Voice キャンペーン」がスタートしました。
ネット選挙運動とは、インターネットを利用した選挙活動のこと。
現在、日本では選挙期間中に候補者が投票を集めるためにブログやツイッターなどの更新をすることは禁止されています。なんと議員から有権者へのメールの送信もできないのだとか!みなさん、知っていましたか?
国民の80%近くがネットを利用している時代に、こんな時代錯誤なことはおかしい!という思いから、選挙と政治家のデータベースサイト「ザ選挙」の高橋茂さんと、Twitterによる模擬選挙運動などを行う「Good Net Voting」の佐別当隆志さん、そして若者の投票率向上の目指す学生団体「ivote」創設者の原田謙介らの呼びかけによって「One Voice キャンペーン」は始まりました。
コンセプトは「”NO VOICE” から “ONE VOICE” へ」。社会に対して一人ひとりが声を上げられるきっかけづくりをしたい、という思いが根底にあるようです。
そもそも、なぜインターネットを利用した選挙活動をしてはいけないのでしょうか?
実は、昭和25年に制定された公職選挙法で、お金がある人もない人も平等に選挙活動を行えるように、ということで印刷できるチラシやポスターの枚数が制限されたという歴史があるからなんです。それがいまだに継続されていて、インターネットの利用も規制されているというのですが…。
しかし、これは今から60年前に定められた法律。先進国のなかでインターネット選挙活動ができない国は日本ぐらいだとか。いかに時代遅れなのかが分かりますね。
選挙活動にインターネットが使えれば候補者にとっても、また私たち有権者にもメリットはたくさんあります。
例えば街頭演説をUstreamで生中継したりYouTubeにアップして24時間配信できるようになれば、より多くの人にその政治家の考えていることを届けることができます。さらにそこで疑問に感じたことを候補者に質問するなど、双方向のコミュニケーションをとれるようになりますよね!
そしてこのキャンペーンで一番伝えたいことを、賛同者の江口晋太朗さんはこう語っています。
ネット選挙が起きたらこんな社会になるよね、みんなで考えようよ、というボトムアップな運動にしたいですね。
ウェブサイトには、
・田原総一朗さん
・フローレンスの駒崎弘樹さん
・千葉市長の熊谷俊人さん
・社会学者の西田亮介さん
など、続々と賛同の声も集まっています。
順次さまざまな人へのインタビューを掲載していく予定とのことなので、チェックしてみてください。
5月23日には第1回イベントとして、3人の議員と「ネット選挙活動が解禁されたらどうなる?」をテーマにパネルディスカッションが行われる予定だとか。
一歩先にある社会について、一緒に考えてみませんか?
(Text:木村絵里)
One Voice キャンペーンのサイトをチェック!