先日、greenz.jpでは、ユネスコ世界遺産センター(UNESCO・以下、ユネスコ)とパナソニック株式会社(以下、パナソニック)による「エコ絵日記コンテスト(The Eco Picture Diary Global Contest)」の表彰式についてお伝えしましたが、このコンテストでファイナリストとなった、ちびっこ”エコ絵日記”画伯たちにはヴェルサイユ宮殿で”特別課外授業”を受けられるという、うれしいご褒美が…!こちらでは、そんな貴重な体験型学習の様子をお届けしたいと思います。
ユネスコとパナソニックは、環境保護と次世代の育成を目的とするパートナーシップ活動として、「エコ絵日記コンテスト」のほか、2011年7月から「世界遺産環境学習プログラム」を実施しています。次世代の担う世界中の子どもたちに自然遺産や文化遺産に直接触れる機会を与え、環境保護の大切さを気づかせるのが狙い。座学スタイルのレクチャーのあと、実際に世界遺産を訪問し、子どもたち自身がアタマとカラダをフルに使って学べる仕組みとなっています。
さて、「エコ絵日記コンテスト」のファイナリストのために用意されたのは、このコンテストのグローバル表彰式が開催されたパリにほど近い、ヴェルサイユ宮殿での「世界遺産環境学習プログラム」です。ヴェルサイユ宮殿は17世紀後半、ルイ14世によって建造。18世紀末のフランス革命や第一次世界大戦、最近では1999年の暴風雨による災害など幾多の試練を乗り越え、豪華で美しい姿を今もなお残しています。
参加者たちは、まずこのようなヴェルサイユ宮殿の歴史についてレクチャー形式で学習。大人の私が拝聴して改めて「そうだったのか!」と感じさせられるような興味深い逸話も盛り込まれていましたが、それゆえフランス史の基本的な知識がない子どもたちにとっては少々難しい内容だったかも…?
とはいえ、いったん教室を飛び出すと子どもたちの好奇心がムクムクと目を覚まします。氷点下という寒空のもと、ガイドさんの話に熱心に耳を傾けながらこの歴史的な建造物に見入る子どもたち。
スマートフォンやデジタルカメラで思い思いにシャッターを切ったり、絵画や像、織物を興味深げにじっと眺めたり、それぞれの感性で自然と学び始めていたのが印象的でした。
学ぶ楽しさでいっぱいの、子どもたちのキラキラした表情を見ると、知識として学ぶだけでなく、実際に見て聞いて感じる、という体験が、いかに大切か、ということを感じさせられます。
環境保護へのアクションを見事に絵日記で表現した彼らなら、なおさら、今回ヴェルサイユ宮殿で過ごした時間は記憶の中に深く濃く刻まれる出来事となるはず。これから何年かのち社会人になったとき、さらにはパパ・ママとなったとき、何らかの形で生かされ、受け継がれていくことでしょう。
「エコ絵日記コンテスト」の様子はこちら!