様々な所でこれからますます重要なものになってくるだろうと言われる「コミュニティ」。ローカルコミュニティ、ネットコミュニティなど色々なコミュニティがありますが、greenz.jpでも「世の中をよくしよう!」という取り組みをしているコミュニティをどんどん応援していきたいと思っています。
そんなコミュニティのひとつとして「ソーシャルチャレンジコミュニティ」を作ろう!と活動中なののが「Blabo!」です。Blabo!といえば、greenz.jpでこれまでも紹介してきたように、タッグプロジェクトでガリバーと被災地に車を提供したり、ペディグリーとワンコのチカラで、東北を元気にしたりしてきました。このような活動の元になったのはネットで寄せられたアイデアでした。
Blabo!には本当にたくさんのアイデアが集まります。そんなアイデアを生かしてソーシャルな課題にどんどん挑戦していくコミュニティを作ってしまおうというのが「ソーシャルチャレンジコミュニティ」なのです。
例えばどんなチャレンジ?
現在行われているチャレンジのひとつが「“こどもごころ”がわくわくする街をつくろう」というもの。これは「街づくり」というソーシャルな課題に挑戦するもので、それを具体的に実現するために実際にまちを作っている三井不動産レジデンシャルとタッグを組んでいます。企業も、生活者も、NPOも垣根なく、みんなでアイデアを出し合い、優れたアイデアを実現することで、その課題を解決していこうというものです。
チャレンジには日常を素敵にするためのゴールが設定されています。今回の場合は、
・”こどもごころ”がわくわくする街のあり方、工夫/仕方をともにつくること
三井不動産レジデンシャルが実際に手がける都市型の街を舞台にまちづくりをしてみようということです。
Ustreamを使ってブレインストリーミング!
このゴールに向かってウェブ上で様々なアイデアを募集しているわけですが、それと同時に「Blabo! Live」というUSTREAM番組を放送し、そこで一気にみんなでアイデアを出しあってブレインストーミング型のワークショップをやるということもやっています。
このチャレンジでは毎週月曜日に「Blabo! Live」が行われています。1回目は1月12日に行われた「“子どもの学び”が、自然に生まれる街をつくろう!小さな工夫で、学びが生まれることって?」というチャレンジ。2回目は1月18日に行われた「住んだところから始める?育てていく街をつくろう!小さな工夫で、大きな効果が期待できることって?」というチャレンジです。
この2回の「Blabo! Live」にこっそりと参加してみたのですが(別にこっそりやる必要はないんですが…)、これが予想以上に楽しいし刺激的だったのでその様子を少し詳しくご紹介します。
ファシリテーター=”Idea Jocky”
「Blabo! Live」にはDJがDiskを回すようにIdeaを回す“Idea Jocky”(IJ)というファシリテーターがいるんですが、今回の進行役はBlabo!プロデューサーのナオキさん(@naokisakata)とジュンさん(@june29)のおふたり。
まずはウォーミングアップという感じで「どこで見ているか?」という質問から。
北は、北海道や青森、南は、沖縄の辺野古と様々な中、インドの方も横浜から参加している様子。日本中どこからでもソーシャルグッドに気軽に参加できるのもオンラインワークショップならではですね。
「温泉」や「エネルギー」という意見に「Blabo!」が集まります。ちなみに、下に表示されているのがそのアイデアに「Blabo!」した人のアイコンです。この「温泉」や「エネルギー」という意見に乗っかって意見の交換が進み、健康とか自給自足という目標が定まりつつある所で、ポンと画期的なアイデアが出ます。それがこちら。
「朝を育てる街」、このアイデアに多くの参加者がピンと来たようで、一気にいろいろなアイデアが出てきます。ここでこの「Blabo! Live」がネット上のブレインストーミングであるという意味がすごくよくわかりました。みんながアイデアをどんどん出す中でふっとその収束点のようなアイデアが出る。するとみんながそれに同調して、またそこからいろいろなアイデアが出てくる。こうしてアイデアが育っていくというのが実感できたのです。
「朝を育てる街」ということで出てきたアイデアは次のようなもの。
これらのアイデアは今は収束させる必要はありません。実際に「朝を育てる街」を作るとなった時に、このアイデアの中からいいものを選んでいけばいいわけです。そこでIJは話題を変えて今度はこの「朝を育てる街」のネーミングを募集します。「旭町」「昇町」「てぃーだ町」いろいろ出るなかで…
このお米だか相撲取りだかのようなネーミングの「あさひかり」、ここから「あさひかり」というお米を育てようという話になります。
ここから「卵もつくろう」など「あさひかり」という名前によるブランディングの話になり、さらにこんな命名のアイデアが
ダジャレです。
でも、これによって「朝ご飯が美味しい街」というコンセンサスができ、そのためには早起きして、コメを作り、野菜を作って、夜は早く寝てエネルギーを節約するというイメージが湧いてくるようになります。それでまた「モーニングコールをするモーニング娘」とか「朝市」などのアイデアが出てこのあたりで今回のチャレンジについての話はほぼ終りとなります。
が、ここで「朝Blabo!」という話に(現在「Blabo! Live」は夜9時からのストリーミング放送です)
ここから、「やるなら何時がいいか?」などの話になるんですが、朝が苦手なIJナオキさんは「誰か朝のIJやりませんか?」と無茶ぶりします。でも、こんなことが出来るもの、この場がコミュニティとして機能しているからです。IJと参加者が送り手と受け手という関係ではなく、みんなが一緒になってやっているという関係にあるので、その立場が入れ替わることに抵抗がないのです。実際に「やってもいい」という反応が帰ってきて、「仲間」という雰囲気が参加者の中で醸成されていることが実証されるのです。
チャレンジについて説明したページには、「サポーターへのサンクス」というものが掲げられていて、「Blabo! Live」を見るまでは、「こういうものが参加者のモチベーションになるのかな」と思っていたのですが、実際のところはそういったリワードを目的にするのではなく、コミュニティの一員になることの方に参加者の多くが価値を見出しているという印象を受けました。
社会的課題の解決とコミュニティデザイン
コミュニティの一員になるということはその課題を「自分ごと」として引き受けるということでもあります。そうすることで本気になって課題を解決しようという思いが生まれ、コミュニティがパワーアップして、本当に課題が解決してしまう。Blabo!が提案する「ソーシャルチャレンジコミュニティ」とはそのようなものなのだと体感することが出来ました。
このチャレンジは2月19日にリアルなワークショップも行うとのこと。「朝湖畔町いいなぁ」と思った方はぜひコミュニティの一員になってあなたのアイデアで街を作ってしまいましょう!
今夜(2/8)のBlabo! Liveに参加してみよう!