1口25米ドル(約2,020円)から発展途上国の起業家に融資できるオンラインマイクロファイナンスプラットフォーム「Kiva」。2004年の設立以来、2億米ドル(約161.4億円)の融資実績があり、発展途上国の自立と発展をサポートしてきました。2010年には、学生向けの奨学金プラットフォームをスタートさせるなど、特定の分野に特化した融資プログラムの立ち上げにも積極的。このほど、グリーンビジネス向けの融資プログラム「Green Loans」が開設されました。
Kivaの仕組みは、至ってシンプル。Kivaのウェブサイト上で融資したい起業家を選び、25米ドル単位で融資額を決めて、決済手続をすれば完了。オンラインプラットフォームで、貸し手と借り手が“顔の見える”関係でつながっている、というのが、Kivaの大きな特徴です。
How Kiva Works from Kiva Microfunds on Vimeo.
「Green Loans」も、Kivaのこの仕組みを活用。有機肥料を作りたい、再生可能エネルギーの発電デバイスを購入したい、エネルギー効率化のための技術を開発したいなど、環境に配慮した活動やビジネスを融資対象とし、発展途上国のグリーン化を後押ししています。
たとえば、ケニアのAndrew Kipsangさんも、融資を募っていたひとり。地元の村の住民に、Solio社の携帯型ソーラー充電器をリースし、地元の人々から、「ミスター・電気(Bwana Stima)」という愛称で知られているそうです。Kivaを通じて125米ドル(約10,100円)の融資を集め、現時点ですでに8%を返済しています。
また、フィリピンのMaylen Parisanさんは、ソーラーランタンの購入のため、75米ドル(約6,060円)の融資を募集。このランタンのおかげで、仕事がはかどり、燃料費の削減にもつながったとか。すでに、融資額は完済されています。
いずれの例も、金額面でも、融資目的からも、小規模なものですが、このような小さな取り組みを融資という手段で確実に支えていくことこそ、持続可能な未来につながる礎となることでしょう。
Kivaの「Green Loans」と同様の取り組みとして、「Energy Is Common」も、マイクロファイナンスを通じて、草の根レベルから、グリーンエネルギーの推進をサポートしています。このように、融資の仕組みが多様化し、再生可能エネルギーの活用や環境にやさしい取り組みについて、お金を必要としている人と、お金を通じてサポートしたい人が、より多くつながっていくといいですね。
[via FAST COMPANY]
Kiva代表マット・フラナリー(Matt Flannery)氏のインタビュー記事を読んでみよう。