「知っていれば助かったことを、知らないまま失われていく命があるとしたら、それはとても悲しいこと。」
そんな想いをもとにスタートした”OLIVE”は、被災者に役立つデザイン・アイデア・ノウハウを被災者の方と出来る限り早く共有するためのプロジェクトです。
現在までにいくつものアイデアやデザインが生まれ、日本語がわからない被災者の人々にも内容が理解できるようにするため、英語版、韓国語版、中国語版への翻訳がすすめられています。
まずは、これまでにでてきているデザインやアイデアを見てみましょう。
https://sites.google.com/site/olivesoce/nichi-youhin/seiri-you-napukin
●皿やコップの作り方
https://sites.google.com/site/olivesoce/shokki/sara
●水のいらないトイレ
●牛乳パックでできるブーメラン
https://sites.google.com/site/olivesoce/omocha/kodomo-ga-yorokobu-bumeran
●水の再利用
https://sites.google.com/site/olivesoce/inryou/mizu/inryou-sui-wo-tsukuru-houhou
●エコノミークラス症候群対策
https://sites.google.com/site/olivesoce/thrombosis
このプロジェクトを呼びかけ、中心となって活動を行っている方に、どうしてこのプロジェクトを行おうと思ったのか、今後このプロジェクトをどうしていこうと考えているのか、コメントをいただきました。
「なぜこのプロジェクトを行おうと思ったのか」
震災が起こったとき、多くの方が「被災者のために、日本のために何かをしたい。」と思ったはずです。僕もその中の一人でした。
デザインとイノベーションの仕事をする事務所をやっているので、本当に苦しい状況でも、優れたデザインやアイデアは光を照らしてくれることを知っていたのは、僕にとって幸運なことでした。
実効性が高く、大きな支援に結びつき、今始められることを、ない頭を絞って考えついたのがOLIVEです。
「OLIVE」が目指しているのは、被災者に役立つ、みんなのひらめきを集める場所をつくること。デザインとアイデアによる、被災者への「長期的支援」と「小さな支援の集積」です。クラウドソースのwikiサービスであれば、その両方を実現できます。
「今後OLIVEにどのような役割を果たしてほしいか」
震災の復興は長期戦です。徐々にライフラインが回復していく中で、その都度課題は変わっていくでしょう。僕たちはOLIVEを、今後数年にわたって被災者に参照してもらえるような集約的なサイトに育てていきたいと思っています。
これから復興の目処が立ち始めるまでの最低でも1年間は、このサービスのための編集・調査・啓発を続けていくつもりです。
OLIVEは皆様からの被災地へのアイデアや現地での課題を常時募集しています。完全に非営利で勝手に始めたサービスなので、継続していくためにスポンサーも募集中です。応援のほど、よろしくお願いします。
OLIVE PROJECT 代表
太刀川英輔 @NOSIGNER
OLIVEは、電気が通じない被災者の方のために、集まったデザイン・アイデアを印刷情報で被災地に送ることを考えて現在活動しており、携帯電話での閲覧が可能になるようにも準備中。
集まったアイデアやノウハウを、印刷情報に変え、現地に送るために、OLIVEでは寄付を受け付けています。彼らの活動に共感する方は、その活動を支援するために寄付をすることができますし、印刷会社や新聞社などの企業の方などは、印刷情報を届けるために協力することができるかと思います。
現在、todoke.org、FABLAB、Creative Commons、See-Dコンテスト、NPO法人プラスアーツ、BUNPEI GINZA、iDEA FOR LiFEなど、さまざまな団体、プロジェクトと協力してOLIVEは広がりを見せています。
それぞれが互いに協力できる部分で助け合いながら、ムーブメントを大きくしていく。こんな方法が、これからのプロジェクトのあり方なのかもしれません。