今年のイギリスの冬は、テムズ川が凍った300年以上前の大寒波と同じ厳しさ!!!なんて報道がありましたが、早くもテムズ川が凍ってしまった…ワケではありません。これは、気候変動の科学的予測を参考にして作られた、2050年のロンドンの未来予想図だとか。他にもロンドンを代表するバッキンガム宮殿や騎馬衛兵隊ホース・ガードなどの予想図もあるのですが、なんとも不思議な光景が広がっています。
ロンドンの中心を流れるテムズ川。画像は、その2050年の冬の風景を表現しています。温暖化が懸念される中、なぜ凍ってしまうの?と思われるかもしれませんが、一説によると、温暖化によりメキシコ湾流の勢いが衰えると暖流がイギリスまで回遊せず、冬にはテムズ川が凍ってしまう可能性があるらしいのです。
イギリスの象徴・バッキンガム宮殿は…というと、数えきれない小屋に囲まれちゃっています。海面上昇や干ばつの深刻化などで、2050年までに10億もの人が居住地を追われることになるという説があります。では、気候難民となった人たちはどこへいけばいいの?そこで登場するのが、フリースペースである宮殿の敷地というワケ。現実的かはわかりませんが、切迫感が伝わってきます。
イラストレーターのDidier Madoc-JonesさんとRobert Gravesさんは、人々が気候変動の影響をより具体的に感じることができるよう、このような予想図を作り始めました。とはいえ、ネガティブな面だけでなく、科学的リサーチや近未来に実現されるかもしれない技術とともに、気候変動にロンドンという街がどのように対応しうるのか、その可能性という点も踏まえて作成しているそうです。
ちなみに、ロンドンではこれらの画像がポストカードとして売られているのですが、2050年になった時にたとえ変化したとしても、誰かに教えたいなとか誰かと一緒に過ごしたいなとかと思うようなロンドンの風景であって欲しいですね。
2050年のロンドンのイメージ画像はこちらのウェブサイトで見ることができます!今回紹介したもの以外の画像もありますよ。