ショッキングなことですが、
いまも世界のどこかで女性たちが
誘拐されたり騙されたりして密輸され、
売春などのかたちで人身売買されています。
こうした密輸による人身売買の問題を
広く社会に伝えるため、
売春が合法的に行なわれているイスラエルで、
挑戦的なインスタレーションが実施されました。
場所はイスラエルの首都テルアビブの繁華街。
人が多く訪れるショッピング施設に、
「”WOMEN FOR SALE”ストア」というショップが
オープンしたのです。
驚くべきことに、
ショップではその名の通り、
生身の女性が売られています。
また、バーコードに操られる女性を
モチーフにしたロゴマークは、
理不尽なかたちで商品になってしまった
女性の不幸をシンボリックに表現しています。
名前と身長、体重、そしてスリーサイズが
書かれたタグがつけられた女性たち。
当然、堂々と買う人はいません。
そして、目を逸らすことはできません。
実施した団体は、
このインスタレーションに合わせて、
売春を取り締まる法律を成立させることをめざす
請願署名を実施したそうです。
裏社会で行なわれている犯罪的な行為も、
勇気を出して、そしてクリエイティビティを使って
表に出すことで、社会的な問題に
することができるんですね。