雪のように白い砂利が敷き詰められた客室や歯車を髣髴させる回転ベッドがコンセプトの客室…。現在、東京・代官山にて開催されているエキジビション「LLOVE」では、そんな一風かわったホテルの客室が展示(!)されているのですが、作品でもある客室に宿泊できちゃう、「泊まれる展覧会」になっています。
「LLOVE」は、オランダのデザインホテル「Lloyd Hotel 」のディレクターであるスザンヌ・オクセナーが日本のラブホテルからインスピレーションを得て、「愛の詰まったホテル」を東京に作りたいということで発案されました。「Still in LLOVE」(まだ愛してる)をテーマに、奈良県の職員宿舎などに使われていた築40年の建物の3F部分をホテルの客室としてリノベーションした展覧会です。
客室(?)は全14室。日本とオランダのデザイナーや建築家8組がそれぞれデザインしたダブルルーム8室と、デザイナー・長坂常と学生たちによるシングルルーム6室からなります。壁一面カラフルなテープが貼られたポップな客室があると思えば、ノスタルジーな中にもどこかアングラ感が漂う和風の客室もあるなど、部屋ごとに全く違う顔を見せており、どの部屋に泊まりたいか考えながら見学するのも楽しそう!
「LLOVE」を発案したスザンヌ・オクセナーがディレクターをつとめる「Lloyd Hotel 」は、移民収容所や刑務所として利用されてきた建物を、オランダの50組ものクリエーターが改修、部屋の大きさや内装の異なる1つ星から5つ星まで多様な客室があるユニークなホテルです。デザインやアートを介して交流することも目的としているのですが、「LLOVE」も、「Still in LLOVE」というテーマと言い、隣の部屋と空間がつながっているデザインの部屋と言い、アートを介した新しいコミュニケーションのあり方を問いかけているのかも…。
客室の展示は3Fだけですが、1Fには、カフェやブックショップ・ユトレヒトや国立新美術館にあるSouvenir from Tokyoがプロデュースしたショップがあり、2FではLLOVEのメイキング映像や塚本晋也監督の「六月の蛇」などの映画上映、視覚のない世界で始まる出会い「LLOVE IN THE DARK」といったイベントが行われます。
都心にこんなアーティスティックな空間が出現する機会はめったにありません。足を運んでみてはいかがでしょうか。
場所:代官山iスタジオ 東京都渋谷区恵比寿西1-36-10(地図)
見学:客室、バスルーム・ギャラリー「YOKUJO」の見学は予約制
10/29~11/3の12:00~17:00については、予約なしで各部屋見学可能
宿泊:問い合わせはウェブ及びhotel@llove.jpまで
詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
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