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10億人のメガネっ子に届け!セルフ調整型メガネ「Adspecs」

Copyright (c) 2010 Centre for Vision in the Developing World. All Rights Reserved.

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「荒城の月」で知られる作曲家・滝廉太郎さんを彷彿とさせる、こちらの丸メガネ。ちょっとレトロな印象ですが、誰でもどんな視力にもカンタンに合わせられる「魔法」のメガネなんです。

このユーザが自分で視力矯正できるメガネ「Adspecs」は、英オックスフォード大学のJosh Silver教授らによって設立された「Adlens」社が開発したもの。屈折率の高い液体を硬質のプラスチック膜に満たすことによって、フレキシビリティの高いレンズを実現しました。メガネの縁に付いているダイヤルを回して液体の量を調整し、視力を調節する仕組みです。

では、この「Adspecs」は、世界のメガネっ子にとって、どんな意義があるのでしょう?

メガネは、日本では身近なアイテムですが、世界全体で見てみると、10億人以上もの人々にとって“手が届きづらい”存在。メガネ自体が高価というのも原因のひとつですが、眼科医など専門家の不足が、より深刻な課題となっています。そこで、専門家の処方がなくても、自分で視力が矯正でき、かつ安価に製造できるメガネとして、「Adspecs」が生まれました。「2020年までに10億人にメガネを行き渡らせよう」という高い目標を掲げ、自分で視力を正しく測定する方法や視力矯正する方法を教えながら、メガネを必要としている人々に「Adspecs」を届ける活動を推進。これまでに、アフリカ地域を中心に3万人の人々へこのメガネを届けてきました。

greenz/グリーンズadjustable_glasses2

適正な視力矯正が施されないと、仕事や勉強、家事といった日常生活に支障をきたすのみならず、慢性的な頭痛など、身体にも影響を及ぼし、最悪の場合、失明してしまうことも…。生活にも健康にも深いかかわりのあるものだからこそ、広く普及させることが必要なのです。greenz.jpで以前ご紹介した「Fuseproject」の活動や、眼鏡1本購入ごとに途上国に1本寄付する「Warby Parker」や「141 Eyewear」など、発展途上国の人々にメガネを届ける事例は徐々に増えつつありますが、中でも、「Adspecs」は、技術面からこの課題を解決しようという取り組みといえるでしょう。ちなみに、「Adlens」社では、「Adspecs」の機能やデザイン、コスト面での課題を改善すべく、次世代のセルフ調節型メガネ「Eyejusters」を開発しているそう。世界のメガネっ子たちにとってより使いやすいものを追求し続ける「Adlens」社のチャレンジは、これからも続きます!

Adlensの次世代セルフ調整型メガネ「Eyejusters」について調べてみよう。