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早くも増刷決定!「イーココロ!」・関根健次氏の著書が大反響

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オンラインショッピングやクリックをするだけでNPO・NGOに募金できるサイト「イーココロ!」。その発起人であり、運営会社・ユナイテッドピープルの代表を務める関根健次氏の初めての著書が好評だ。
それが1月15日に発売されたばかりの『ユナイテッドピープル 「クリックから世界を変える」33歳社会起業家の挑戦』(ナナロク社、1440円+税)である。

既にgreenz.jpでも紹介しているが、募金サイト「イーココロ!」はスポンサーのショッピングサイトで買い物をすると一定額を募金できる「イーココロ!」と、1クリックで1円が募金できるシンプルな「イーココロ!クリック募金」の2つのサービスにより成り立つ。

「イーココロ!」・トップページ

「イーココロ!」・トップページ

カンタンなアクションで募金できることが支持されて、2009年の年間募金総額は実に2300万円を超えるまでに。だが、サービスを開始した2003年の年間募金総額はわずか2万円だった。普通ならここで挫折しそうだが、関根氏はあきらめない。試行錯誤を重ねて地道にイーココロ!を育てるのだ。その原点は、学生旅行で3日間滞在したパレスチナ・ガザ地区での出来事にある。そこで知り合った少年は、関根氏にこう語ったという。

「爆弾を開発して、たくさんのイスラエル人を殺したい」

子どもたちが子どもらしい夢を語れる。そんな戦争のない世界を実現するために、自分にできることをしよう―。
その一念が、関根氏を突き動かしている。けれども、氏は最初から社会起業家として独立したのではない。IT企業などで働きながら「自分のできること」を模索する時期もあった。ある日、過労で倒れて病院に担ぎ込まれた関根氏は自問する。

「でももし、この物置で死んでいたら、幸せな人生だったといえるだろうか。
『NO』―答えはすぐに出た」
(著書より引用)

私たちは何のために生きるのか。人はどこから来て、どこへ行くのか。
点滴を打たれながら関根氏が向き合った根源的な問いかけは、経済優先の世の中にあって生きる価値を求めるすべての人々に通じる。

関根健次氏(2008年2月撮影)

関根健次氏(2008年2月撮影)

版元のナナロク社は、関根氏と同じ1976年生まれの村井光男氏が2008年に設立。
本書は村井氏が執筆を持ちかけ、時に激論を戦わせながら半年かけて仕上げた。「迷いながらも生きる目標を手にした関根氏は、われわれアラサー世代の等身大の姿」と村井氏。反響は大きく、早くも2刷が決定した。あのワタミ会長・渡邉美樹氏も「お金にとらわれずに、本気で社会の為に働くベンチャースピリッツに共感」と推薦する。

本書はソーシャルビジネスの指南書としてはもちろん、生き方を考える同時代の書としても読まれる価値を持っている。この春イチオシの1冊だ。

『ユナイテッドピープル 「クリックから世界を変える」33歳社会起業家の挑戦』

greenz/グリーンズ 『ユナイテッドピープル』表紙