この一面に敷き詰められた、生き物のようなパーツは何でしょう?
これはなんと、風力と太陽光を同時に取り入れられる新しい発電システム!
その名も「Solar Ivy」(又の名をSMIT Grow)と言って、風力と太陽光をエネルギーに変えられる、パタパタとはためくソーラーパネルなのだ。
このSolar Ivyは、NYのブルックリンにあるSMIT(Sustainably Minded Interactive Technology)がデザインしたもの。名前の通り、アイビー(Ivy)の葉っぱのようなとてもオーガニックなデザイン。この葉っぱは、プラスチックの圧電発電機の上に薄いフィルム状の太陽光パネルが貼ってあり、サンサンと太陽が輝いている間、もしくはヒュルリと風が吹いている間、エネルギーを生成することができるようになっている。
再生可能エネルギーをダブルで取り込んでやろうなんて、効率的というか、貪欲というか、まったくもってグレートな発想!
Solar Ivyのメリットは、その軽量さゆえに垂直な壁面にも簡単に設置ができるということ。それに、軽くてパタパタと動くようにできているので、風力を受けつつ、しかも様々な角度から太陽光も受けられるようになっているということ。
また、このシステムはデザインが葉っぱのような形をしているだけでなく、5つの葉っぱが1組のモジュラーになっており、モジュラーを組み合わせることで、自然と同じようにどんな形にも変形できるようにデザインされている。例えば、A4の紙を7枚並べたような細長いスペースにも設置可能で、そこでは85ワットの電力を生成することができる。
このオーガニックで合理的で見た目にも楽しいシステムをデザインしたのは、Samuel CochranとTeresita Cochranのスーパー・ブラザー&シスターズ。去年のMoMaの「Design and the Elastic Mind」というエキシビジョンで、この作品を展示した。(ちなみにこのエキシビジョンのWEBサイトは中村勇吾さんのtha ltd.によるデザイン)「Design Philadelphia」では、Solar Ivyのバス停も作ったそう。バスを待っている間に、携帯の充電もできちゃうよというアイデア。他にもSolar Ivyは数々の雑誌にも取り上げられ、かなりの注目を浴びている。
つい最近、商品化できるバージョンのSolar Ivyが完成したらしく、SMITのWEBサイトではちょうどアナウンスされていた。また、Solar Ivyに関する最新情報はFacebookでもチェックできるので、今後の動向を追いかけたい人はそちらもどうぞ。