グリーンズでもお伝えしたことがある、オバマ大統領夫人がホワイトハウスで作りはじめた家庭菜園。
6月には、菜園(キッチンガーデンと呼ばれている)の一角で、オバマ大統領夫人と地元のこどもたちがレタスや豆などを収穫したそうだ。
Photo by The Official White House Photostream
オバマ大統領も、先頃、医療政策を話し合う集まりの場で、ホワイトハウスにファーマーズ・マーケットを開催するアイデアを披露した。より新鮮な野菜をワシントンD.C.に住む市民が買い求めることができ、地元の農家にも役立てる、と言っている。キッチンガーデンがひとつのムーブメントをつくりだしているといえる。野菜を食べ、健康的な食生活を広めていきたいという狙いもあるのだろう。
気の早いジャーナリストは、下記のようなホワイトハウスのマーケットがうまくいくための4つの提案をしたりしている。
1.試食ができるようにする
2.求めやすい価格にする
3.チェーン店の出店はさける
4.ローカルのミュージシャンをよぶ(ボノとかではなく)
これれは、他のファーマーズ・マーケットにも参考になるかもしれない。
しかし、一方で、従来の農業生産に関わっているひとたちは、複雑な気持ちでこのムーブメントをながめているようだ。現在の農業が担っている役割が小さくみられてしまうのではないかと懸念しているようだ。オーガニック農業にしても、全米の農業生産の4パーセントでしかないし、オーガニック農業への5000万ドルの補助金だって、従来の農業への額と比べたら天と地の差だ。それでも、うつろいやすい消費者心理には気を遣うのだろう。このへんの問題は、しっかりした調査や議論をもとに、政府も業界も取り組んでいかなくてはならないところだろう。
Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Burpee Gardens
少なくとも、ホワイトハウスの家庭菜園(キッチンガーデン)は、農業や食生活の関心を高めるために大きく役立っていると言える。医療制度改革をすすめるオバマ大統領も、アメリカ人の食生活が改善され、健康的な国民が増えてくれたら、と強く願っているに違いない。
最後に、オバマ大統領夫人によるこどもたちへのレクチャー@キッチンガーデンで締めくくることにしよう。
First Lady: White House Garden Will Feed Many
アメリカの食文化について調べてみよう。