“第2の自然”と聞いてみなさんは何を思い浮かべるだろうか。この秋、第2の自然、“セカンド・ネイチャー”をテーマにした展示会が開催されるという。「セカンド・ネイチャー - 記憶から生み出される第2の自然、デザインの未来を考える」と題されたこの展示会、いったいどんな内容なのだろうか?その世界を覗いてみよう。
デザインとは、かたちを得ることで完成するものではなく、人の心によって完成するものではないかと考えています。
このように語るのは「セカンド・ネイチャー」展を手がける吉岡徳仁。au design projectの携帯電話「MEDIA SKIN」に代表されるように、これまで、テクノロジーの中に、自然界に存在するさまざまな原理を取り入れる試みを行ってきた。彼の空間インスタレーションをを見た人々が各自が体験してきた自然現象に重ね合わせるようにその空間について語っている姿を見て、その自然の姿とはどのようなものか、を考え表現したのがこの展示会なのだという。つまり“第2の自然”とは、人の記憶を通して生み出された世界のことなのだ。
吉岡徳仁は、ISSEY MIYAKEのショップデザインやHERMESなど世界中の企業とのコラボレーションを手がけ、2007年にはNewsweek誌日本版で「世界が尊敬する日本人100人」に選ばるなど、世界中で高く評価されている。今回は、彼の他に国内外から7名のクリエイターが参加。いけ花作家の中川幸夫、写真家の片桐飛鳥、ブラジル人デザイナーのカンパナ・ブラザーズなど、各ジャンルで異才を放つ、そうそうたる顔ぶれ。
会場では、それぞれの作品に加え、空間を包む雲のような会場インスタレーションによって実験的な提案を行うという。その制作風景がこちら!
「CLOUDS – インスタレーション」の制作風景
完成した会場ではいったいどんな世界が広がっているのか、想像するだけでもワクワクしてきませんか?
ひとりひとりの記憶の奥に存在する「自然」から湧きでるように生まれる想像力と、テクノロジーや生命力とが融合することによって生みだされるデザインの未来。改めて地球に問いかけることで生まれる、未来に向けた発想。
それが、私の考える「セカンド・ネイチャー」なのです。
「セカンド・ネイチャー」展は東京ミッドタウン内にある21_21 DESIGN SIGHTで10月17日(金)~1月18日(日)まで開催中。未知の世界“セカンド・ネイチャー”に、ぜひ足を踏み入れてみよう!