前回に引き続き、ビッグイシューの立ち上げに参加した佐野さん、ホームレス販売員のポートレイトを撮影している写真家の高松さん、文筆家の北川さんをゲストに迎えたグリーンズトーク後半では、世界中のホームレス代表たちがサッカーで競うその名も「ホームレスワールドカップ」で盛り上がりました。
はじまりは2001年。去年はコペンハーゲンで開催され、参加国は48カ国と年々その規模はふくらんでいます。上の動画は、昨年の試合の様子をおさめたもの。日本は2004年に初参加していますが、その後は資金不足など影響で参戦を見送っている状態。しかし、「もう一度あの舞台に立ちたい!」という想いはビッグイシューのスタッフの中に今もメラメラと燃えさかっています。
この試合の資金は、レアルマドリードなどのヨーロッパのサッカークラブや、大手企業からの資金援助によりまかなわれています。こういった資金援助は、ヨーロッパでは当たり前のこと。トークでは「浦和レッズがサポーターになってくれる日も近いかも!?」なんていう話も飛び出していましたが、今後も、ぜひ日本の企業、サッカーチームが支援を進んでおこなってほしいものです。
海外の代表チームは20代が多く、技術のクオリティも高い!なんとチームの中からはプロも誕生しているとか。若いホームレスが夢をつかむチャンスの舞台でもあるそうです。そのレベルの高い20代のチーム対50代の日本のおやじホームレス。結果はわかったようなもんですが(笑)、サッカーにいや、スポーツに国籍も年齢も関係ありません!
佐野さんたちは、
「ぜひもう一度、ホームレスの人たちが試合に出れるようにしたいです。そして、できれば日本でもこのホームレスワールドカップを開催したいですね」と熱い胸のうちを語ってくれました。
熱い感動を再び!ということでビッグイシューでは現在、みんなが応援したくなるような、心をぎゅっとつかむホームレスワールドカップのキャッチコピーを大募集しています。そのほかにも「街全体が彼らホームレスを受け入れ、一緒に応援できるような」アイディアも同時募集中とのこと。この募集で選ばれた方にはステキなプレゼントがもらえるそうですので、こちらはビッグイシューのホームページでチェックしてみてくださいね。さらに、「みんなで作り上げる日本のホームレスワールドカップ」も目的の1つとして掲げられているビッグイシュー基金も設立し、広く応援を呼びかけています。
どうしてこんなに、ホームレスワールドカップに熱心かって?だって、ホームレスの販売員だって、一日中立ちっぱなしの仕事を毎日あくせくしながら働いているわけです。仕事を続けていくためには楽しみや目標が必要なのは誰にだって同じではないでしょうか?
最後に佐野さんと髙野さんからメッセージをいただきました。
「まずは、ビッグイシューの販売地を拡大させていきたいですね。駅の改札を出ればビッグイシューを販売するおじさんたちがいるような(笑)しそして、ホームレスという貧困問題をホームレスワールドカップによって、みんなで考えるムーブメントにしていければと思っています」
(佐野さん)
「ビッグイシューを販売しているのは個性の多いおやじたちです。みなさんから気軽に話しかけたり、声をかけていただければと思います」
(髙野さん)
と、締めのお言葉をいただいた直後、偶然トークステージの前を通った加藤登紀子さんが登場!
これはまさに、ミラクル!突然のゲストを前にgreenz.jp編集長はたじたじでしたが、今後のビッグイシューの展望に期待大です!