バナナが実をつけた後、廃棄物となる茎……。この大量に捨てられる茎から繊維をとり、吸水性があり軽い布地を繊維製造・販売会社の日清紡績株式会社(日清紡)が世界で初めて作り上げた。
この布地は、バナナの茎の有効活用を目指すバナナ・グリーンゴールドプロジェクトと協力して作られたもの。繊維の割合はバナナ繊維30%に綿の繊維70%。ほかの特色としては、しなやかで艶があり、繊維にするときに化学薬品を一切使用しないため、環境に優しいのだそう。他の繊維より若干太めなので、チクチクしやすいことから、綿が入っているようだ。
以前のニュースでもお伝えしたが、バナナの茎からすでに紙が作られ、名刺などになっている。FAO(国連食糧農業機関)の2001年のデータによると、バナナの倒された葉や茎は、推定で10億トン。これらの茎を使ってすべて紙や布にすると、ゴミが宝の山になるうえに、大規模なゴミダイエットが実現しそう。
現在はまだ布の段階のようだが、将来「バナナの服」があちこちで売られるようになるかも!