深刻化する地球温暖化。13億人の人口を抱える中国は、地球温暖化に最も深刻な影響を与えている国の一つだ。実際、唯一CO2排出量で中国より上回るのはアメリカだけである。急速に発展を続ける中国が、早期にエコシフトしなければならないタイミングがやって来ている。
無料でNGOに募金できるサイト、イーココロ!を運営するユナイテッドピープルとして、2009年中には中国語版イーココロ!を立ち上げ、主に環境NGO支援を開始することを計画しているが、先週調査のため北京を訪れてきた。そこで知った中国における最新の環境活動やトレンドを紹介したい。
2007年末、北京では誰もがLOHASを知るようになった。
今月、中国でLOHAS専門誌が創刊した。その名も『』」。北京のセブンイレブンで販売されていたことを考えると出版社は販売に相当な自信があるのだろう。販売価格は現地価格で10元(1元=6.3円)。一般的な雑誌の価格が10元から20元だから安い方だ。創刊特典としてエコバッグが付く。セブンイレブンのレジに持っていくと、店員の2人がヒソヒソと「ねぇ、これ買った?私昨日買ったのよ」なんて言っていた。
中国でLOHASブームなんて信じられない?
でも、そんなブームが確実に起こっていることを感じた。このブームの火つけ役とも言えるのが、中国語版のソトコトである「楽活SOTOKOTO」を発行している北京創美星光広告有限公司だ。この会社の社長、籍さんが2005年にソトコト編集長と会い、中国でソトコトを発行することが決まったそうだ。
2005年当時、環境やLOHASという考えは中国の一般市民には受け入れられないのではと心配していたそうだ。当然ながら当時、LOHASはほとんど知られていなかった。それでも2005年末にはサンプル誌を発行、続いて2006年からは本格的に「楽活SOTOKOTO」を発行開始するとぐんぐんLOHASが浸透していったとのこと。2007年末には北京では誰もが「楽活(中国語でLOHASの意味)」を知っている状況になったそうだ。
今では全国のさまざまな新聞、雑誌やサイトがLOHASを取り上げるようになった。そんな盛り上がりの火付け役となっただろう「楽活SOTOKOTO」は、2007年には2万部を5回発行するに留まったが、2008年からは月刊化するとのこと。
「中国ではLOHASはオシャレ、ファッションとして理解されていて、本来の意味がまだ伝わっているとは言えない状況」
と「楽活SOTOKOTO」の駒崎さん(写真)は嘆くが、2008年の北京オリンピックを控える中国がLOHASや環境に目覚め、グリーン化していくことを期待したい。
「楽活SOTOKOTO」の皆さん、頑張って!