※エコプロ中にgreenzのブースにてツアーリーダーにお話頂くコーナーがあります。その際にこの記事を見ながらお話をするので、このページでは一時写真を大きく掲載しております。ネットでご覧になっている方は、みにくいこともあるかと思いますが、ご了承ください。
ツアー参加者を前に、山田さんが、まず「健康住宅」についてお話されました。
「『健康住宅』とひとことでいいますが、家に住む人だけが健康であればいいのでしょうか? 実際にはそうではなく、周囲の環境もとても大切だと思います。そういった点をふまえて、いくつか住宅に関するブースをご案内いたします。」
まず、ついたのは「あたり前の家づくり」というブースです。安心、安全に暮らせるという、住宅が存在するための当たり前の機能をきちんと考えていこうというブースです。
まず、木材はほかの素材よりとても頑丈で弾力があるのだそうです。また、有害物質等は出しにくいですし、まさに「安心・安全」のための素材といえそうです。
またエコに住まうためには、そもそもの家を最小限に小さくすることが必要なのだそうです。光熱費も削減できそうですね。
また、新しい建築材として今「モイス」というものが作られたそうです。主成分は、あの園芸用品でよく知られる「バーミキュライト」。粉々にすれば、なんと肥料になるのだそう。実際、農水省の肥料認定もとっているのだそうです。
また、違うブースでは、いろいろな自然素材の塗料など、住宅に関するもので体にやさしいものが展示されていました。これが全部あれば「健康住宅」が作れそうな気がします。
次にお伺いしたのが、財団法人 建築環境・省エネルギー機構 環境共生住宅推進協議会。実際に、環境と共生していくための住宅づくりを模索しているブースです。
ブースの方のお話では、住宅は、居住環境だけでなく、周辺環境、地球環境にも配慮していったほうがよいとのことです。居住環境の周りに周辺の環境があり、そして地球環境があり……と、すべてはゆるやかにつながっているからなのだそう。
こちらは、季節による住まい方の工夫を模型にしたものです。右側半分が夏、左側半分が冬となっています。通風を確保したり、うまく太陽光をさえぎることによって、過ごしやすい気温を作っています。
こちらはそういった工夫を一部生かした「世田谷区深沢環境共生住宅」の模型です。もうこんなステキな住宅が、建って10年になるそうです。
3つ目のブースは山田さんがデザインを手がけられたキャンプ場「PICA山中湖ヴィレッジ」。ブースはチラシを置いてある部分が、間伐材、床が国産の木材でできているのだそうです。
こちらはキャンプ場、といっても、パーマカルチャーの精神をくんだつくりになっていて作られ、ビオトープやオーガニックレストランもあるのだそうです。
次のブースは株式会社ヤマウチさん。断熱材、というのは家を建てるうえで欠かせないものですが、こちらは木100%、接着剤等も何も使わずに作られています。蓄熱率は、通常使われるグラスウールよりも高いのだそうです!
その次のブースはNPO 国産材さん。今、木材の自給率はわずか20%。しかし、海外から木材を輸入すると、日本の気候に合わないことも多く、結果、薬剤を使うことになってしまいます。そんななか、日本に生えている木材を使うことは、とてもよいのだそうです。
そしてNPO 国産材さんの向かいは、NPO法人 森のバイオマス研究会さん。
日本の国土の70%は森。そのほとんどが伐採もされず、手入れもされず、残されているのだそうです。そこで、森の手入れをし、そこから出た間伐材などから、薬品をまったく使わずにペレット(小さな固まり)を作って、燃料等に使うのだそうです。
ブースにはペレット用のストーブもありました。
ブースをすべてまわったあと、山田さんは、「こういった自然素材の材料を使っても、やっぱり使いこなせる店というのは、今時点ではどうしても少ないです。しかし、今、いい素材のものを見直そうという大工さんなどが、少しずつではじめています。ぜひインターネットで『木の家』と検索してみてください。健康住宅に関するヒントをきっと得られると思います」と語っておられました。