にんにくは保存がきくので一年中市場に出回っている。そのため、にんにくの旬を意識することはあまりないが、収穫直後の7、8月、つまり今の時期がにんにくは一番おいしく、旬、というわけ。にんにくの原産地は今もって確認されておらず、中央アジアという説が有力。しかし、紀元前3200年頃にはすでに古代エジプトで栽培、利用されていたこともわかっている。実は、ピラミッドを建てる労働者たちが、炎天下での肉体労働にも耐えられるようにと食べていたのだとか。そんなにんにくパワーの秘密は“ニオイ”。ニオイのもとはアリシンという成分で、にんにくに多く含まれるビタミンB1と結合するとエネルギーの代謝がよくなり、滋養強壮効果が高まる。スタミナ不足のこの季節、夏バテの防止にも、旬のにんにくはぴったりだ。
にんにくを届けてくださったのは東北牧場さん。冬の間、青森の雪の下で力を蓄えたにんにくは、歯ごたえも旨みも最高である。東北牧場さんでは、野菜をとりまく環境にとても気を配っている。たとえば、土。雪の下でにんにくを一生懸命育て上げた土は、収穫の時期にはヘトヘトに疲れている。だから、次の冬は、その同じ土は使わずに休ませてあげるそう。おいしい有機野菜は、農家さんの細やかな手入れによってすくすくと育つのだ。
“にんにくの酢漬け”のつくり方
材料
にんにく 適量
米酢 200cc(りんご酢、玄米酢で可)
梅酢 100cc
てん菜糖 15g
1. にんにくは、小片に分けて粒を包んでいる薄皮をはがし、軽く水 洗いして水気を切る。
2. 米酢、梅酢、てん菜糖をよく混ぜ合わせる。
3. 1週間程漬け込めば食べられるが、2〜3か月もすると、匂いが和らぎ丸みのある味となる。
*保存のために使用する瓶は使用前には必ず煮沸消毒をしましょう。沸騰した湯に3、4分ほど浸し、清潔な布巾等で水気を拭けば、煮沸完了。
*編集部味見録*
今週はいつもと違い、調理されたお野菜の味見は1週間待ってのお楽しみ。というわけで、生のまま丸ごと、ガブリといただいた。のだが、口の中は辛いやら、痛いやら、熱いやら……。生のにんにくは丸ごと食べるものではない、らしい。この刺激的なにんにくが、1週間後、どう丸みのある味となっているのか、ひじょうに楽しみである。
- おいしくなーれ、おいしくなーれ
※この企画「なるほど! 今週の旬の有機野菜」はオーガニックナビ
(http://www.organicnavi.com/)とのコラボレーションにより、実現しています。
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