ISSUE☆連載 マイプロSHOWCASE東北編

2 years ago - 2014.02.14

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多様な人が集まる拠点を作りたい!気仙沼に生まれる新たなシェアスペース「co-ba kesennuma」

気仙沼の風景 気仙沼の風景

東北の震災からもうじき3年が経ちます。宮城県北東端の太平洋沿岸に位置する気仙沼市は、震災により大きな被害を受けた街のひとつ。

復旧から復興へと動き始めている気仙沼で、前へと向かおうとするエネルギーの集積地となるような場所が誕生しようとしています。

場所の名前は「co-ba kesennuma」。昨年、全国展開を始めたコワーキングスペース「co-ba」ブランドのひとつとして、気仙沼にオープン予定となっています。

co-ba kesennumaのオーナーとなる杉浦恵一さんは、震災後に東北に入り、現在では気仙沼で起業し、家族と暮らしている人物。気仙沼に人の交流拠点を作りたいと考えていた杉浦さんと、「ツクルバ」の中村真広さんが出会ったことにより、このプロジェクトはスタート。

今回、co-ba kesennumaがスタートするにあたって、杉浦さんと、ツクルバの中村さんにお話を伺いました。

杉浦さん(左)と、中村さん(右) 杉浦さん(左)と、中村さん(右)

高校卒業後、ヒッチハイクをしながら日本全国を回っていたという杉浦さん。その過程で東北も訪れ、震災後、かつてお世話になった土地のために、何かできることはないかと考え、一週間後に物資を持っていわき市に入ったそうです。

「自分にできることをやる」。そう考えながら活動を続け、2011年の夏に気仙沼に拠点を移し、結婚、2年後の2013年8月にはお子さんも生まれました。

杉浦さん 以前から、気仙沼に人が集まる場所が必要だと感じていました。昔の商店街の一角に、拠点に使えそうな場所が見つかったこともあり、ようやく実現に向けて動き始めることができたんです。

co-ba kesennumaを作る予定の場所 co-ba kesennumaを作る予定の場所

人が集まる場所をどのように作ろうか、そんなことを考えた杉浦さんはシェアオフィスを作ることを考えます。

杉浦さん 2年前に自分が起業したときは、登記する場所もなかなか見つからず、外から来た自分に拠点を構えることが困難でした。これから先、いろんなスキルを持った面白い人々が気仙沼に関わってくれることが重要だと考えています。その人たちの拠点となるような場所を作れないか、そう考えました。

起業しやすい環境の提供と、多様なスキルを持った人が集まる場所。それを作りたい、と考えていた時、杉浦さんはツクルバの中村さんと出会います。

杉浦さん 直接会って話してみて、フィーリングでこの人だっ!って思って決めました。どこか東京のシェアオフィスと提携するのはありだな、と考えていたので、じゃあco-baとがっつりやろう!という話になったんです。

co-ba kesennuma予定地の前で co-ba kesennuma予定地の前で

中村さん 知人に紹介してもらって杉浦さんに初めて会って、男惚れしちゃったって言うんですかね。杉浦さんから覚悟を感じて、この人と一緒にやりたい、と思ってすぐやることに決めました。

co-ba」は昨年からフランチャイズ展開の取り組みをスタートしており、現在では赤坂にco-ba akasakaがオープンしています。

中村さん co-baを始めて2年と少し。いろんな人からco-ba的な場を作りたいという声を聞き、暖簾分けしてco-baブランドを広めていこうということになりました。

ツクルバとしてはスペースのオーナーにco-baブランドを使ってもらい、立ち上げの支援をします。各地にco-baが増えたら、各スペースのグッドプラクティスを共有し、co-baのメンバーには全スペースを行き来できるようにしたいと考えています。

co-baの進みたい方向と杉浦さんの進みたい方向が合致し、co-ba kesennumaの実現に向けて動き出すことになりました。

かつてco-ba shibuyaがクラウドファンディングサイトCAMPFIREで資金を集め、セルフビルドすることでコストを抑えて立ち上げたように、co-ba kesennumaもCAMPFIREにプロジェクトを掲載し、DIYで場を作っていくそうです。

杉浦さん DIYするのは津波で被災し、一階全部が水に浸かった建物。お金もないのでなんとかここをDIYで作り直したい、そう考えていた時にふらっと一級建築士が気仙沼を訪れたんです。

このスペースをセルフビルドします。 このスペースをセルフビルドします。

ちょうど独立を考えていた一級建築士の浅野翼さんが、旅の道中、気仙沼に降り立った際、杉浦さんと出会いました。2人は意気投合し、浅野さんはco-ba kesennumaの設計を担当。

セルフビルドに参加してくれる人たちは、作業員ではなく、一緒にco-ba kesennumaを作る仲間として、共同でこの場所を作っていきたいと考えているそうです。

杉浦さん co-ba kesennumaは、クリエイターや起業家など面白い人達の集まる場所にしたいと思っています。多様な人々が集うことで、相乗効果を生み出していきたいと思っています。

気仙沼にはアクティブな20代はほとんどいません。co-ba kesennumaに様々な人が集まることで、気仙沼の若手にも刺激を与えたい。そうすることで、気仙沼の若い人の可能性を広げられたら素敵ですよね。

中村さん co-baは何かにチャレンジする人の集まる場所であってほしい、という想いがあります。一次、二次、三次産業のどれに取り組む人であってもかまいません。

co-ba kesennumaは東北の地に対して何かしたいと考えているスペシャリストたちの拠点になっていってもらいたいと思います。

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気仙沼は山と海、自然が隣接する地域。その場所で、大きな震災を経験しながらも「前を向いて立ち上がって行く」と考えている人たちと共に活動できることが、とても楽しい、そう杉浦さんは語ってくれました。

co-ba kesennumaのCAMPFIREプロジェクトは2月12日からスタートしています。オープン予定は今年の春。東北のことが気になっている人たちの、新たな足がかりにもなりそうな素敵な場が誕生することが楽しみです。

writer ライターリスト

Junya Mori

Junya Mori

モリジュンヤ。1987年岐阜県美濃加茂市出身。 複数のメディアやプロジェクトに携わりながら、編集、企画、取材、執筆を行う。テクノロジー、ビジネス、モノづくり、暮らし、都市、地域など多様な領域を横断して取材・調査・発信することで、未来と未来につながる様々なことを編集していくことを目指しています。 Blogeditor’snaut Twitter@JUNYAmori FacebookJunya Mori Google+Junya Mori

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