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3 years ago - 2013.05.22

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子どもたちだけに届くメッセージで、虐待から命を守る。児童支援団体による「ステルス発想」の広告作戦

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本当に伝えたい相手にだけ伝わって、伝えたくない相手にはわからない。今日はそんな、暗号でも使わないとできないようなコミュニケーションを、ちょっとしたギミックで実現した広告をご紹介します。

スペインで活動する児童支援団体「ANAR」は、児童虐待を止めるために、虐待された子どものためのホットラインをつくりました。しかし、子どもたちが安心して電話をかけられるようにするためには、その存在が大人たちにバレないようにしなければいけません。

子どもたちにだけ、ホットラインのことを知らせる。そのためにANARが着目したのが、大人と子どもの身長差。見る角度によって表示が変わるギミックを使って、大人と、10歳以下の子どもで、それぞれ違うコピーが読めるようになる屋外広告をつくったのです。

大人が見ると、「児童虐待は、苦しんでいる子どもたちにしか見えないときがある」というコピーに。そうそう、はたから見てもわからないんだよね、と虐待をしている親は思うかも知れません。ところが、子どもの目線で見ると、「傷つけられたら電話してね。助けてあげるから」というコピーとともに、ホットラインの電話番号が読めるようになります。

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大人の目をかいくぐって、虐待を受けている子どもたちだけに手を差し伸べることができる、ステルス発想の広告。まさに、視点を変えることで実現したアイデアだと言えますね。

(翻訳協力:Mizuki Otani)

writer ライターリスト

丸原 孝紀

丸原 孝紀

greenz シニアライター 1976年京都生まれ。コピーライター(東京コピーライターズクラブ会員)。企業に社会貢献型のコミュニケーションを提案するとともに、NGO/NPOのクリエイティブを積極的にサポートしている。社会課題を解決するアイデアを提案するプランング・ユニット「POZI」のプランナーとしても活動中。

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