ISSUE☆おすすめの連載! a Piece of Social Innovation

4 years ago - 2012.10.23

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「いただきます」という言葉を通じて奇跡のような1食のごはんに感謝する「いただきますの日」

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特集「a Piece of Social Innovation」は、日本中の”ソーシャルイノベーションのカケラたち”をご紹介するNPO法人ミラツクとの共同企画です。

「いただきます!」
朝起きて家族とごはんを食べるとき、友人や同僚とランチを食べるとき、おいしいお酒と一緒に大切な人と食べる夕食。食事の形は様々ですが、基本的に私たちは1日3回食事を食べ、1日3回「いただきます」という言葉を口にします。

そんな、数ある挨拶の中でも、もっとも馴染み深いもののひとつ「いただきます」ですが、改めて考えると、誰に、なにを、“いただきます”なのでしょうか?

いただきますの日は、日々の食卓に関係するさまざまな繋がりに感謝し、その大切さを考えていくプロジェクト。毎日声に出す「いただきます」の意味を考え、自分の目の前の食事に改めて感謝すると、これからのごはんがもっと美味しく、そして楽しみになるはずです。

ごはんの裏側には誰がいる?

わたしたちが毎日仕事したり、勉強したり、日々活動するエネルギーの源、ごはん。日々なにげなく食事しているとあまり考えることはありませんが、目の前にごはんが運ばれてくるまでには、まるで奇跡のようなたくさんの繋がりが存在します。

簡単に思い浮かべるだけでも、まず食材となる野菜や肉などの生産者、それから、市場に流通する人、スーパーなどで小売する人もいますし、もちろん料理を作る人もいます。

たった一回のごはんだけでも、関わった人の数が相当いますし、これが“1日3食”、しかも“毎日”と考えると、やはりこれはとても“有り難い”ことです。また、人ひとりが一生に食べる食事の回数は約8万回という事実を思うと「これまで生きてこれたのも、これから生きていけるのも、たくさんの人のおかげ」と、感謝の気持ちが溢れてきます。

こうした、ごはんに関わる人の数とその一人ひとりの「労働への感謝」を意識するだけでも、「いただきます」を言う時の気持ちが変わってきますが、「いただきますの日」プロジェクトは、「いただきます」という言葉に、5つの感謝が含まれていると考え、わたしたちにも考えるきっかけを与えてくれます。

心豊かな食卓、幸せな暮らしの時間

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「自然への感謝」は、作物を育む大地、きれいな水、太陽の恵みへの感謝。
「いのちへの感謝」は、野菜、肉、魚など、人と等しく尊い命への感謝。
「労働への感謝」は、食事が食卓に並ぶまでのたくさんの人の存在への感謝。
「知恵への感謝」は、地域や家庭で受け継がれてきたレシピや知恵、愛情への感謝。
「周りの人への感謝」は、一緒に楽しい食卓を囲んでくれる身近な人たちへの感謝。

「いただきますの日」プロジェクトが提案する5つの感謝は、言われてみるとどれも心から納得できるもの。でも、つい忘れがちだったり、これまで考えたことがなかったりすることばかり。また、これらの感謝を考えることは同時に、自然環境のことや、いのちをいただくことへの尊さ、受け継がれてきた食文化などという大きなテーマまで考えさせられるものとなっています。

「いただきますの日」プロジェクト代表の有福さん

「いただきますの日」プロジェクト代表の有福さん

「いただきますの日」プロジェクト代表の有福さんは話します。

ぼくらが提案するのは、「いただきます」という言葉に込めた感謝を通じた、心豊かな食卓、幸せな暮らしの時間です。家族や友人とではなく一人で食べる“孤食”や、ファーストフードで食事を済ませる人が増えていたりといったこともありますし、日本の自給率、廃棄や、在来のタネといったことも含め、食に関する社会的な問題はたくさんあります。

その中で、今一度身近な「いただきます」という言葉から食というものを改めて見直してもらえたら。という思いがありました。

また、有福さんが「いただきますの日」プロジェクトに繋がる活動を始めたきっかけは、お子さまが生まれたことだったそう。

やっぱり子どもが生まれたことは大きかったです。これからの子どもたちの将来を考えたら、安全な食と環境は、忘れてはいけない大事な問題だなと思って。

毎月11日は「いただきますの日」

「いただきますの日」プロジェクトでは、お箸が2本並んだイメージから、毎月11日を「いただきますの日」に設定し、さまざまな食にまつわるイベントを企画しています。

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食に関心のある20代から30代の女性が中心に参加した前回のイベントでは、映像作品『いきものがたり』の上映と、“土から生まれ、土に帰る。循環するライフスタイルの提案”をコンセプトに活動する±土(プラスマイナスツチ)とのコラボレーションで、地球の生き物や生物多様性について伝えたり、カフェスローキッチンディレクター新納平太さんによる「いただきますの日」 特別プレートが振舞われました。

「いただきますの日」 特別プレート

「いただきますの日」 特別プレート

特別プレートの内容は、「剪定桃の木チップの自家製ベーコンの玄米チャーハン」「在来種黒千石豆と夏野菜のかき揚げ」「宝桃園のジュレ」など、心にも体にも優しいメニュー。この日のテーマだった、“いのちの循環”のお話をパーマカルチャーデザイナー四井真治さんから聞いたあとの、全員での「いただきます!」は、とても感謝の込もったものとなりました。

色鮮やかでかわいらしい「宝桃園のジュレ」がおいしそう!

色鮮やかでかわいらしい「宝桃園のジュレ」がおいしそう!

老若男女だれでも、さらには生まれたばかりの赤ん坊でさえも、「ごはんが欲しい!(おっぱいが欲しい!)」と主張するように、生きていくために切っては切り離せない、日々の食事。

「いただきます」という言葉を口にしなくてもごはんは食べられますし、満腹感を得ることはできますが、感謝を込めて「いただきます」と言うことを意識すると、1日に3回の食卓を通じてたくさんの人や自然などと繋がっていることを感じて、とても幸せな気持ちになります。

そんなきっかけが、毎月11日の「いただきますの日」から生まれています。

毎日のごはんをもっと豊かに

食はとても身近なものだから、誰もがテーマとして語れるものですよね。好きな食べ物とか、子どものころに家族と食べた幸せな食卓の記憶とか。

有福さんが話すように、生活に馴染み深い、食と「いただきます」という言葉を通じて、食を環境の入り口にもしていく「いただきますの日」の活動。それは逆に、私たちが口にする食事そのものも、自然や人を含めた、環境の結果であるということも教えてくれます。

間伐材で作るマイ箸づくりも!

間伐材で作るマイ箸づくりも!

来たる11月10日と11日、4本のお箸が並ぶ一年に一度の「いただきますの日」には、「感謝祭2012」と題して2日間に渡ってのイベントが開催されます。
イベントでは、まっくら闇の中で食事をすることで嗅覚や味覚をフル活動させる「暗闇ごはん」や、親子を中心に間伐材を使った「お箸づくりのワークショップ」などの気になる企画も用意されています。

「いただきます」は感謝の言葉。気持ちを乗せて声に出すことで、毎日のごはんの時間がもっと豊かになりそうです。

「いただきますの日」について調べてみよう

11月11日の「いただきますの日」感謝祭に行こう

writer ライターリスト

磯木 淳寛

磯木 淳寛

greenz シニアライター 食と地域を耕す編集者/プランニングディレクター 自然と共生する価値観と地域の可能性をテーマに取材・執筆・企画。2013年から現場に身を投じるべく、海と里山のある千葉県いすみ市に在住。地域の営みを観察し未来をつくる書き手を増やすための合宿型ライター・イン・レジデンス「ローカルライト-地域の物語を編む4日間」を主宰し、全国で開催中。※参加者の原稿はgreenz.jpをはじめ、いくつかの媒体でも掲載されています(開催地域も常時募集中)。石巻市復興まちづくり情報交流館コンテンツ編集デスク。 ライターとしての執筆媒体は、ソトコト、Be-Pal、NORAH、季刊自然栽培ほか。連載は、季刊自然栽培「見えないものを見る」、OZmall「関東日帰り出会い旅」。近刊予定として『「小商い」で自由にくらす~房総いすみのDIYな働き方』(2016年初冬発刊予定)。 グリーンズではスクールのファシリテーターも努めています。 【Facebook】磯木淳寛 【WEB】SLOW MODERN FOOD ■『“地方で書いて暮らす”を学ぶ4日間』FBページ ■ライター・イン・レジデンス『ローカルライト』

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