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日本にいながら国際交流はじめませんか?外国人にとっての旅の醍醐味をつくる「FindJPN」[マイプロSHOWCASE]

旅行は、その土地の人との交流ができると、記憶に残る素敵なものになりますよね。現地の人にとっても、異文化に触れられる楽しい出会いになります。「旅での素敵な出会いを確実にできるようにしたい」そんな想いから始まった「FindJPN(ファインドジャパン)」の取り組みをご紹介します。

「FindJPN(ファインドジャパン)」とは?

FindJPN
FindJPN(ファインドジャパン)

「FindJPN」は、外国人に日本文化や日本の生活を紹介したい人をつなぐサービスです。外国人旅行者が”旅先の文化や生活を”、”地元の人間を介して”体験できるサービスを提供しています。

一見、外国人向けの取り組みなのかと思いますが、それにとどまらないのが、「FindJPN」の取り組みのおもしろいところ。

旅行で日本文化を体験する外国人に”気付き”があるのは当然です。しかし、日本文化を紹介する側にも、外国人という異文化を持つ人と関わることで何らかの気付きがあります。そういった気付きを通して、異文化同士のよりよい相互理解を目指していきたいと思っています。

と、代表の高橋理志さんは語ります。

そんな高橋さんの想いを反映して、日本に住む人にも様々な形で「FindJPN」へ関わる方法が用意されています。

日本にいながら国際交流ができる3つの方法

1. ホストとして外国人旅行者にサービスを提供する
自宅で旅行者をもてなしたり、お茶や習字、華道などの日本文化を外国人に教えたりする方法です。いまもっとも人気なのが、ランチや晩ご飯を提供するホームビジットのサービスで、お寿司づくり体験が特に喜ばれるのだとか。

お寿司づくりの指導をしているアキラさんは、「退職後に今までの仕事を生かして何か世の中の役に立つことがしたい」とはじめたのだそう。

他にもある和食づくり体験を提供している料理研究家の方は、

外国人旅行者と一緒にすごしていると、今まで考えたこともなかったようなことを質問されてビックリしますし、こちらとしても勉強になります。そういう驚きがとても楽しいんです!

と、語ります。体験する側も体験を提供する側にとっても、楽しい異文化交流が生まれているのですね。

サービスの提供者は個人でも法人でもOK。月に数回、1、2名しか受け入れられなくてもOKですし、首都圏以外でも大丈夫。審査もありますが、外国人をおもてなししたいというホスピタリティの気持ちとある程度の語学力があれば、プロとして今までに仕事をしたことがない方でもホストになることができます。気になった方はぜひウェブサイトでぜひチェックを!

外国人旅行者に寿司作りの指導をしている様子

寿司作り体験の様子

2. ボランティアスタッフとして外国人旅行者と遊ぶ

外国人旅行者とFindJPNのメンバー
外国人旅行者とFindJPNのメンバー

二つ目の関わり方は、ボランティアスタッフとして外国人旅行者が居酒屋へ行ったりやお買い物に付き合う方法です。

外国人旅行者は多くの場合、日本語ができません。居酒屋に入ってみたくても注文ができなかったり、メニューの内容がどんなものかわからなかったりします。そんなときに日本語で料理を頼んであげたり、食べ物や日本についての解説をしてくれる日本人がいるだけで、外国人旅行者にとっては特別な体験となります。

このボランティア、英語がしゃべれれば誰でも参加可能。家に招待したり、特別な何かを指導したりすることが難しい場合でも、外国人旅行者に付き合って、楽しい時間を過ごして、国際交流ができるのです。こちらの申し込み方法も簡単。FindJPNのFacebookグループに参加するだけで、ボランティアできる機会を知ることができます。

3. 外国人旅行者と一緒にサービスを楽しむ
もう一つのおもしろい参加方法として、外国人旅行者と一緒に日本文化を学ぶ、という方法もあります。

盆栽を学ぶサービスもあり

盆栽を学ぶサービスもあり

日本人だからといって、すべての人が着物を自分で着られたり、寿司をにぎれるわけでもありませんよね。実は日本文化は、日本に住む人にとっても、実は少し「異文化」だったりします。こういった日本文化を外国人旅行者と一緒に学ぶことも、「FindJPN」では取り組んでいます。

忍者の戦術を教えてくれるサービスもあります。

忍者の戦術を教えてくれるサービスもあります。

「FindJPN」代表の高橋さん「教える立場、教えられる立場という関係だけではなく、「一緒に学ぶ」という”横並び”の関係が大切」だと言います。茶道体験、相撲部屋の朝稽古見学、生け花体験……。学んでみたいと思っていた日本文化を、外国人旅行者と一緒に学べたら、楽しさが2倍になりそうですね。

「旅の醍醐味」は現地の人とのふれあいにある!

FindJPN代表の高橋理志さん

FindJPN代表の高橋理志さん

ガイドブックを手に外国を旅しても、旅先の一部の顔しか見られない。ある国を”人”を通して知ると、よそゆきではない、生きたその国の姿が見えてきます。それこそが異文化体験だし、旅の醍醐味だと思うんです。

高橋さんのこの想いは、学生時代に30カ国ほどバックパックで旅をしたり、会社を辞めた後に一ヶ月ずつインドやタイに滞在したときの出来事から生まれたそうです。

旅をしていて、現地の人と話すと、その国が一気に身近になります。たとえば、カナダは医療費が無料だということは知識として多くの人が知っていることだと思います。しかし、カナダに行って、カナダ人から「自分の親戚が癌になったときにも無料だったよ」という話を聞くと、その知識はリアルな実感を伴います。

運頼みの旅行はナンパに似ている?!

そんなリアルな実感を求めて、旅先で現地の人と友達になることに力を注いでいた高橋さんは、あることに気付きます。それは、「現地で友達をつくれるかは、現地でナンパできるか次第だ」ということ。

おもしろい人と出会えるかは運です。その上、初対面で話しかけるのは緊張するので、旅先での出会いをナンパのような不確実でハードルの高いものではなく、もっと気軽で確実なものにしたいと思いました。

事業を始めた2つのきっかけ

そんな想いを持っていた高橋さんが、実際に事業をはじめるには2つのきっかけがありました。1つ目は、会社員時代にのべ50人以上の外国人旅行者を自宅に泊めた経験です。

外国人旅行者と過ごし、自分の常識が壊されていくのがすごく楽しかったのです。例えば、イタリア人が女性にどんな言葉をかけ、どう接するのかを間近で見た時はすごく驚きました。また旅行者と一緒に食事に行き、おしぼりとお茶が出てくることに驚いて「これは無料なのか?」と聞いてくると、日本のサービスのレベルの高さが実感としてわかってきます。

外国人旅行者と過ごすと、自分の家にいながら、世界に触れ日本を再発見できると気付いたんです。そして、もっと多くの人にこういう楽しさを知ってほしいと思うようになりました。

また、家に泊めた外国人旅行者を茶道体験や相撲部屋の朝稽古、友人宅でのホームパーティに連れて行くと、旅行者がとても喜んでくれることがわかりました。この”旅行者が現地の人とリアルにふれあえるサービス”は、旅行者にとっても現地の人にとってもメリットがあると感じたのです。

2つ目のきっかけは、高橋さんがインドのダラムサラという町に1ヶ月滞在していたときの経験にありました。

ダライラマの公邸がある町だったのですが、行ってみたらダライラマはいなかったのです。どうしようかな、と思いながら町を歩いていると、「料理教えます」「タイマッサージを教えます」などと、張り紙が貼ってあるボードを見つけました。それで、実際に教室に通ってみたら、現地の人や面白い旅行者と出会えて、そこから旅がとても楽しくなったんです。

このボードのシステムは、ダラムサラがとても小さな町だからできること。そう考えた高橋さんは、「インターネットで同じようなサービスができる!」と思い立ち、「FindJPN」のウェブサイトを立ち上げたのです。

世の中を良くする「うねり」をつくる

世の中を良くするような「うねり」を作りたい。

「FindJPN」の原点にあるのは、この熱い思いです。

もともと世界をよりよくすることに興味があった高橋さんは、学生時代からタイやシンガポール、ミャンマーなどのスタディツアーに参加したり、映像をつくるNPO法人を立ち上げたりしていました。

そのNPOで高橋さんは、撮影者が映像を撮ることで、より深く対象と向き合えるように変化していったり、その映像を見た周りの人が問題意識を共有することで、変化したことを目の当たりにしたそうです。

「リアルに知ること」が人の物の見方に影響を与える、と語る高橋さん

「リアルに知ること」が人の物の見方に影響を与える、と語る高橋さん

リアルに知る、自分ごととして実感することで、人が行動を変えるきっかけになります。相手の状況や価値観を聞き、自分との違いを理解することで、誤解や衝突を避けられることはよくあります。それは外国人との関係でもまったく同じです。

たとえばおとなり韓国との違い。韓国で日本の感覚で茶碗を手に持って食べると、「なんて日本人はマナーが悪いんだ」と思われるかもしれません。逆に韓国人が日本で立て膝をしたら同じようなことがおこるでしょう。どちらも、自国のマナーはきちんと守っていることには変わりません。こういった誤解は、「お互いの文化や習慣、価値感が自分とは違う」と、実感としてわかってさえいればすむ話です。

今後ますます国際化が進み、さまざまな国の人との関わりが増えていくと予想できます。そのとき、個人のレベルで異文化への共感力と柔軟性を高めていくことは、多くの人間が幸せに暮らすために意味のあることだと思います。世界をより身近にすること、それが「FindJPN」のゴールなのです。

異文化への共感力と柔軟性を高めていくことが大切

異文化への共感力と柔軟性を高めていくことが大切

映像NPOや国際NGOでの活動を通して、「自分で価値を生み出し効果を出すためには、できることからはじめていくことが先決」という実感を持った高橋さん。まずは東京を中心にスタートした「FindJPN」ですが、着々と活動が広がり、今後は全国、海外へと広げていきたいそう。

高橋さん自身、仕事のない休日に「FindJPN」でイベントを見つけては遊びに行き、日本でできる国際交流を楽しんでいるそうです。まさに”生きること”がそのまま”働くこと”になっている。お話を伺っていて、「自分の体験から生まれたサービスを通じて、本当に世界を変えることができるかもしれない」とワクワクしている姿が印象的でした。

世界がどんどん小さくなって、人と人がどんどんつながっていく現代。日本にいながらにして国際交流ができる「FindJPN」の試みに、あなたも参加してみては?

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