「譲ります」、「譲ってください」。
日本でも、不用品のやりとりは、インターネット時代よりもずっと前から、タウン誌や地域の広報紙などを通じて、日常的に行われてきましたね。このようなリユースは、譲り主の廃棄コストと、譲り先の購入コストを節約できるというメリットがあるだけでなく、廃棄に伴う環境負荷を軽減することもできます。では、このやりとりを通じて、さらに社会に貢献できるとしたら、どうでしょう?リユースと寄付を共存させた、ユニークなオンラインプラットフォームが、「Givmo」です。
「Givmo」は、寄付機能が付加された、不用品のマッチングサイトです。不用品を譲りたいユーザは、その画像とテキスト説明を投稿。譲りたいアイテムはすべて、「Givmo」のウェブサイトで、一般ユーザに公開されます。一方、「これ、譲って欲しい」というアイテムを見つけたら、住所など連絡先を入力するだけで手続完了。配送費は着払い方式で、譲り主から希望のアイテムが送られてくる仕組みです。ちなみに、譲り主、譲り先とも、このウェブサイトは無料で利用できます。
また、このウェブサイトの特徴は、不用品が譲り渡されるごとに1ドル、「Givmo」が社会貢献団体に寄付するルールとなっていること。つまり、譲り主は、自宅の不用品を廃棄することなく処分でき、間接的ながら、社会貢献団体の活動を支えることもできるのです。2011年9月8日まで、「 World Wildlife Fund(世界自然保護基金・WWF)」に寄付されるそうです。
「Givmo」は、現時点では、米国のみで展開中。リユースと寄付という2つの「よいこと」をつなぎ合わせることで、「世の中に、何かいいことしたい!」という人々の思いを、「不用品を譲る」という身近なアクションに変えられる、“ハイブリッド”なソーシャル系プラットフォームといえるでしょう。