みなさん、こんにちは。グリーンズの正太郎です。
これまでウェブマガジン「greenz.jp」でも、日本の教育分野の取り組みについては多く紹介してきました。全国の高校に広がる「教育魅力化」や、地域が連携した学びの場など、様々なアプローチで教育の現場でチャレンジしている方を取材してきました。
その中でも今回は『社会経験をいかして「教師」になる』という直球のテーマでオンラインイベントを開催します。これまでのキャリアの中で培った経験をいかして教師となり、学校教育の現場で次世代を担う子どもたちを育てていくという生き方の選択肢について考えたいと思います。文部科学省、株式会社Ridiloverとの共催でお届けします。
もしも、あなたが「いつか、先生になりたかった」という想いをもっていらっしゃったら、ぜひ参加いただきたい内容です。
あらためて教師を目指すために
「学生時代に教員免許をとったけど、採用倍率が高くて教師の道を諦めていた」
「社会で働くうちに、子供を育てるうちに、教師という仕事に興味を持った」
そのような思いをもっている人が社会経験をいかして、あらためて教師を目指そうとしても、ハードルは高いものです。
そこで文部科学省は「就職氷河期世代を対象とした教職に関するリカレント教育プログラム」を始めています。このプログラムは、社会経験を経た人が、学校現場で即戦力として活躍できるように、最新の教育事情やICTを活用した授業の手法等について学ぶことができ、模擬授業も行うことができるものです。全国8大学ごとに特徴的なプログラムが用意されています。
また、いわゆる「就職氷河期世代」の人の中には、教員免許を取得したものの、当時教員採用試験の倍率が高かったこともあり、教職以外の道に進んだ方も多くいるのではないでしょうか。
今回のプログラムには、そうした方々があらためて教職の道へ進むことを後押しするために、30代後半から50代前半の方には受講料の減免措置も用意されています。
社会経験を「学校教育」の現場でいかす意義とは?
令和2年度から始まった新たな学習指導要領では「社会に開かれた教育課程」が掲げられました。地域の様々な経験を有する人材を活用しながら、学校教育を学校内に閉じずに、社会と連携しながら実現していくという考え方です。
これは「専門知識(外国語やICT)を持つ人材だけが学校教育に参画できる」ということではありません。子供たちは、親や学校の先生といった周囲の「おとな」を通じて社会を知り、人生の選択肢や、やりたいことを発見していきます。
そのため、子供たちがどれだけ多様な「おとな」と接点を持てるか。そのような環境を学校現場にどれだけ作ることが出来るか。「社会に開かれた教育課程」は、こうしたことへのチャレンジでもあります。
みなさんの社会経験は、子供たちの学び、社会と関わるきっかけになります。社会経験をいかして「教師」になることを考えてみませんか?
今回、お招きするゲストは?
今回、4名のゲストをお招きします。
1人目は、広告代理店や被災地支援のNPOでの勤務を経て、現在は公立中学校の社会科教諭をされている諸戸彩乃さん。
2人目は、全国の公立高校を中心に、社会人との関わりをつくる中で生徒がプロジェクトに取り組む長期の授業プログラムを届けているNPO法人青春基地の代表 石黒和己さん。
3人目は、多様な社会問題の解決のために調査報道、教育事業、事業開発に取り組む株式会社Ridiloverの代表 安部敏樹さん。
4人目は文部科学省で「就職氷河期世代を対象とした教職に関するリカレント教育プログラム」の推進を担当されている丹羽雅也さん。
ゲストのみなさんの取り組みをご紹介いただきつつ、それぞれの視点から「社会経験をいかして教師になる」ことの意義や、社会的な可能性について議論をしていただきます!
イベント概要
【テーマ】
『社会経験をいかして「教師」になる』
【日時】
2020年11月9日(月)
20:00〜22:00
【開催場所】
オンライン(ビデオ会議ツール「Zoom」にて行います)
※当日の参加URLはイベント開始1時間前にPeatixのメッセージでご案内します。
【定員】
50名
【参加費】
無料
【お申込み】
【スケジュール】
19:45 Zoom OPEN
20:00 本編開始 / イントロ
20:10 ゲストプレゼン
21:00 トークセッション + Q&A
21:50 運営からのご案内
22:00 終了
【共催】
NPO法人グリーンズ
文部科学省
株式会社Ridilover
【ゲスト】
公立中学校教諭。出版、広告業界を経て、東日本大震災をきっかけに教育に関わりたいと思い、教育系NPO法人に転職。その後、教員(公立中学校)となり、2020年4月で7年目。教科は社会科。社会科を通してシチズンシップ教育に挑戦しています。公教育にやりがいを感じ、教育格差をなくすべく、さまざまな教育機会を提供することに力を注いでいます。NPO時代は大学等でキャリアに関する講演会、教員になった後も日本財団のイベントやNPOのイベント等に登壇。企業やNPOとの教育プログラム開発にも参加しています。勤務自治体、GIGAスクール構想推進委員。
NPO法人青春基地 代表理事
1994年愛知県生まれ。2015年学部時代に青春基地を創設。中高時代にシュタイナー教育という教科書も試験もない自由な教育をうけたことを原点に、公教育の学校改革をつうじて、未来の学校づくりに取り組んでいる。2017年慶應義塾大学総合政策学部卒業、2020年東京大学教育研究科修士号取得。
1987年生まれ。東京大学大学院博士課程在籍。2009年、大学在学中に、社会問題をツアーにして発信・共有するプラットフォーム『リディラバ』を開始。2012年に一般社団法人、翌年に株式会社Ridiloverを設立。2012年度より東京大学教養学部にて、1・2年生向けに社会起業の授業を教える。特技はマグロを素手で取ること。第1回 総務省「NICT起業家甲子園」優勝「KDDI∞Labo(ムゲンラボ)」第4期 最優秀賞 など、受賞多数。2017年、米誌「Forbes(フォーブス)」が選ぶアジアを代表するU-30選出。著書『いつかリーダーになる君たちへ』(日経BP社)『日本につけるクスリ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
1989年生まれ。2012年文部科学省入省。内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局、内閣官房新国立競技場の整備計画再検討推進室、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局(IR本部事務局)を経て、2019年より現職(文部科学省総合教育政策局教育人材政策課教員免許企画室専門官)。民間企業等で得た勤務経験を学校現場で活かすための環境づくりを行う「学校教育における外部人材活用促進事業」に取り組む。
【司会】
NPO法人グリーンズ COO/事業統括理事。1988年4月仙台生まれ。慶應義塾大学理工学部卒。新卒でSNSマーケティング会社に入社。2014年10月よりWEBマガジン「greenz.jp」を運営するNPO法人グリーンズにスタッフとして参画。2018年4月よりCOO/事業統括理事に就任し、健やかな事業と組織づくりに励む。本業の傍ら、都会のど真ん中に畑をつくる「URBAN FARMERS CLUB」も展開中。循環型社会やサステナビリティについて勉強中。一児の父。