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「まだまだやれることがある!」パタゴニアの職人に火をつけた、ある可愛いルームソックスのストーリー

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Think Globally, Act Locallyって具体的にどういうこと?そう考えたルームソックスを作るChilote House Shoeのデザイナー・Stiven Kerestegian。編み出した答えは、プロジェクトそのものを取り巻く環境からデザインすること。仕組みは至ってシンプル。具体的に見てみましょう。

使用するのは、南米パタゴニア地方のウールとサーモンレザー。サーモンレザーは鱗の模様がニガテな人もいるかもしれませんが、こちらで使用するのは目が細かいのであまり鱗模様が気になりません。

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それらデザイナーの集めた素材と、デザインの主な仕様をリーダー格の職人に渡します。

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依頼を受けた職人はOEMのように、それぞれが持つネットワークやノウハウを用いて生産を指示し、製作に取り掛かります。その具体的なプロセスは個々のリーダーに任せられているようです。デザイナーのスティーブンさんは「これによってバーチャル生産ラインができるんだ」と言いますが、これによりプロジェクトに関わる職人数が莫大な数に増え、「参加したい」と申し出る職人が後を絶たないそうです。

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これまでも、地元の職人とコラボレーションをして生産するプロジェクトは多々ありましたが、職人を信頼し完全に一任しているところが一味違います。職人たちがもともと持っているクラフトマンシップ、つまり職人としての誇りやクリエイティビティを尊重し、刺激する環境を整えたのです。



途上国における開発プロジェクトにしろ大切なのは、外からの押し付けではなく、「自分がやるんだ!」という実際に現場で関わる人たちのモチベーションを掘り起こすこと。

日本が誇る伝統技術の現場も実は同じ状況です。後継者もなく「お先まっくら!」というのが現状で、職人さんたちの誇りやクリエイティビティはある意味「無視」された状態にあると、ある日本の染めに関わるファッションデザイナーさんは言います。

しかし、染めの職人さんたちはデザイナーと一緒に服をつくったことで、自分たちが染めた服を着ている若者をその目で見、その服を気に入った若者が工房を訪ねるようになって交流が生まれたことで、職人たちの誇りを取り戻し、積極的にアイデアを出してくれるようになったそうです。

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Chilote House Shoeは、職人のクラフトマンシップまで考えに含め、それがかきたてられる環境を島内につくりました。これからは技術の保全だけでなく、関わる人の誇りをどう取り戻していけるのかも大切なソーシャルデザインの要素となりそうです。

そんなChilote House Shoe、多数の受賞を受けていますが、このたびcore77というデザインについてのウェブマガジンでも受賞したそうです。

世界のたくさんの場所が同じような悩みを抱えています。このモデルがどんどん広がっていくといいですね。