世界中で広く使われている、電子文書ファイル形式「PDF」。特定の環境に左右されず元ファイルとほぼ同様の状態で文書や画像等を閲覧できるのが特徴で、この普及によってペーパーレス化がずいぶん進んだといわれています。しかし、ついつい、必要のない書類まで印刷してしまう習慣はありませんか?この習慣から決別できるかもしれない、新しいファイル形式が登場しました。
PDF形式から印刷機能だけ取り除いたというこの新しいファイル形式の名は「WWF」。
アレ?!どっかで聞いたことある名前ですね。そうです。環境保護団体「世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature・WWF)」が作った独自ファイル形式なのです。PDFファイルは印刷することができますが、このWWFファイルは印刷不可。ファイルを開き、保存だけできるようになっています。強制的に印刷できないようにすることで無駄な紙消費を減らそうというのがその狙いです。
WWF対応ソフトウェアはWWFにて無料で配布中。こちらの公式ダウンロードページからプラグインをインストールすれば誰でも利用でき、印刷メニューからWWF形式で保存できるようになります。もちろん、メールに添付して、他のユーザと共有することもできます。個人ベースはもちろん、企業や団体でこのファイル形式を積極的に活用するようになると、紙消費量の大幅な削減につながりそう!実際、独ソーラー企業「SUNCYCLE」や金融機関「Triodos Bank」では、WWFファイルを導入しているそうですよ。
「印刷して、紙でじっくり読みたいな~」を絶対許してくれないWWFファイルは、ときに、印刷に慣れすぎた現代人をイライラさせそうですが、デジタルデータを紙に印刷するという何気ない日常的な行動をちょっと見直したり、森林保護や地球環境の保護などへの意識を高めるきっかけにはなりそうですね。
Save as WWF, Save a Tree
[via core77]
WWFファイルを使うためのプラグインをインストールしよう。