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【イベント】「PACIFIC PEDAL LIFE DESIGN」 アジア ー パシフィックの自転車生活デザイン展 @東京ミッドタウン

greenz.jpでは紹介のみ行っています。お問い合わせ・ご連絡はイベント主催者さまへお願いします。

クリーンでエコロジカルな移動手段として、ファッションとして、カルチャーとして、そして新しいインダストリーとして、いま自転車が注目されています。

急速な経済成長を遂げつつあるアジア諸国、とりわけ中国では、実に4億台以上(3.2人に1台)の自転車が、移動、運搬、販売など、生活のさまざまなシーンに重要な役割を果たしています。一方、クルマ社会が成熟した欧米では、メッセンジャーなどの新しい仕事や、オシャレに自転車を楽しむ生活など、新しいカルチャーが次々と発信されています。

本展ではこうした自転車を、「働く」 「遊ぶ」「走る」「食べる」 「考える」 の5つの動詞から考え、実車と映像を交えて紹介します。 約8000万台のクルマを保有する、自動車大国日本。しかし同時に、約8600万台(1.5人に1台)の自転車をもつ日本は、世界第一位の自転車大国でもあります。とりわけ東京は、メッセンジャーが疾走する傍らで豆腐屋のラッパが鳴り響き、ヨーロッパ型の自転車とアジア型の自転車が混在する、独自の自転車文化を形成する国際都市です。この東京だからこそ、ひろがり、つながる、未来の都市と自転車と生活のデザインの可能性。サステナブルな世界をめざして、自転車とともにある理想の都市生活を提示します。

展示のみどころ

「自転車と生きる」 〜動詞で考える自転車〜

自転車生活を「働く」 「遊ぶ」など、動詞で考えるジャンルに約50台の自転車を紹介します。

● 働く自転車 ― RIDE and WORK
びっくりするほど荷物を積んだ自転車、物売りの屋台、人力タクシーのリクシャ・・・。アジアでは、働く道具として、自転車が生き生きと活躍しています。一方、バイクや自動車が普及し、モータリゼーションが成熟した欧米の都市では、ベロタクシーやクリスチャニアバイク、メッセンジャーバイクなど、便利さだけではなく、地球にやさしい道具として、自転車が見直されはじめています。

日本ではどうでしょうか?日本にも、かつては店の軒先には必ずご自慢の自転車があり、日々の配達やご用聞きにと、活躍していたものでした。それもいつしかバイクや自動車に取って代わられたようにも見えますが、これまでとはちょっと違う働き方に、自転車は復活の兆しを見せています。何かの代わりとしてではなく、自転車だからこそ生まれる新しい働き方がある。人としてのほんとうに豊かな生活を探りながら、「働く自転車」を紹介します。

● 遊ぶ自転車 ― RIDE and FUN
初めて補助輪をはずした瞬間、なんともいえない喜びを感じませんでしたか?ウィリーやドリフト、障害越え、ちょっと危険なことにも挑戦し、ドキドキ、ワクワクを楽しんだ経験はありませんか?自転車に乗る、それだけでももちろん楽しいけれど、よりダイナミックに、よりスピーディーに乗ることができれば、もっと楽しい。

自転車は移動するための道具。そんな窮屈な考えを捨ててしまえば、自転車を楽しむ方法は、もっとたくさん見えてくるはず。マウンテンバイク、バイクポロ、サイクルサッカー、トリックなど、自転車を使った遊びや競技も、今では多種多様に楽しまれています。本気で遊ぶ、そのために進化した、自転車とその乗り手たちを紹介します。見ているだけでも楽しくなる、挑戦してみればより生活が面白くなる。とことん自由でハッピーな、「遊ぶ自転車」の世界です。

● 走る自転車 ― RIDE and DASH
より速く、より美しく、より強く――それは人があらゆる乗り物に求める夢です。自転車がもつ機能美にも、絶え間ない向上心や探求心が映し出されています。ペダルが重く感じられるのは、タイヤと地面の摩擦、そして空気抵抗があるからです。

細いタイヤ、流線型のダイナミックなデザイン、より強靭なフレーム素材など、物理的抵抗を軽減するために、自転車はそのすべてのパーツを進化させてきました。乗り手自身も身体を鍛練し、トレーニングを重ね、機能を最大限に引き出します。その文字通り人馬一体となった、人と自転車の最大の挑戦がレースです。ツール・ド・フランスで有名なロードレースをはじめ、競輪などのトラックレース、クロスカントリー、シクロクロスなど、世界ではさまざまな自転車レースが盛んに行なわれています。モーターを使わない、人力による地上最速の乗り物としての自転車。単純なようでいてかなり深い「走る自転車」 の、進化し続ける姿をご覧ください。

● 食べる自転車 ― RIDE and EAT
人の集まるところに、食もまた集まります。自動車による物流システムもなく、スーパーもコンビニもなかった時代、新鮮な魚介類や野菜、できたての豆腐、冷たいアイスキャンディーなどの行商が、自転車に乗って、町から町へ、ひとの集まりの中を行き交っていました。とった人やつくった人が、自分の足で、食べる人に直接届ける。そんな心にやさしい食と自転車との関係が、まだアジアには多く残っています。人が食べるものだから、人とのつながりの中でつくって売る。買う人の顔が見えるから、その反応を商品づくりに生かすことができる。そんなあたりまえのやり方が、今、日本の若い店主にも見直されはじめています。

大きなお店は無理でも、自転車なら、最初のお店としても無理がありません。自転車の動力はもちろん人のカラダ。そのカラダをつくる毎日の食事。走ると食べるを永久機関のように繰り返す、「食べる自転車」 を集めます。

● 考える自転車 ― RIDE and THINK
自転車で公園を走ると、季節ごとの風を、体全体で感じることができます。街を走れば、私たちが日々を暮らす、都市の姿が見えてきます。裏通りには人びとの生活があり、たくさんの私小説にあふれています。自転車を転がしながら考える。

自然のこと、都市のこと、時代のこと、生活のこと。考えることを生活の中心に置く人には、自転車の速度はうってつけです。

歩くよりも少し速く、バイクや自動車よりはかなりゆったりと、自転車だからこそ見えてくる風景に、思索の糸を垂れてみましょう。体力に自信のないという方には、電動アシスト自転車がオススメです。バッグには、本や文具やスケッチブック、コンピュータを詰め込んで。現代の「ディオゲネスの樽」、知的な乗り物としての自転車。そんなシーンを集め、街の思索者の「考える自転車」生活を提案します。

■名称:
東京ミッドタウン・デザインハブ第23回企画展「PACIFIC PEDAL LIFE DESIGN」
アジア ー パシフィックの自転車生活デザイン展
■会期:
2010年7月29日(木)〜8月27日(金) 11:00-19:00 (無休・入場無料)
■会場:
東京ミッドタウン・デザインハブ
(東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウン・タワー5階)
■主催:
東京ミッドタウン・デザインハブ
■企画:
財団法人日本産業デザイン振興会、ペダルライフデザイン展実行委員会