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鎌倉時代から続く大分の山主「田島山業」。森林の価値を最大限引き出し、届ける“森の関係デザイナー”という働きかた #求人

[sponsored by 田島山業株式会社]

“Work for Good.”直訳すると「善いことをして稼ぐ」。働くことがソーシャルグッドであれば、きっと世の中も変わってくるはず。

とはいえ、「善いこと」と「稼ぐこと」を両立できる仕事は、この世の中、非常に限られていると感じます。例えば、林業は、山を健全な状態に保ち、適切に環境を守りたいと思いつつ、実際に続けていくためには、たくさん木を伐って、市場で売らなければ対価は生まれません。

木の価格は経済合理性のなかで変動し、伐採の手間や育林に費やした年月、土砂災害を防ぐ機能や生物多様性の回復といった価値は、往々にして市場の外へこぼれ落ちます。いわば山にとって「善いこと」の多くが、値札のつかない外部性として扱われてしまいます。

「善いこと」を事業に翻訳するのは人の手であり、日々の積み重ね。現場と机のあいだを往復し、見えにくい価値を見えるかたちにし、関係者と合意を育てる。そんな「森を守る」こと自体を事業にした新時代の林業を実践しているのが田島山業です。廃業などの暗いニュースが多い林業界において、いま次々と明るいニュースを振りまいている注目の会社です。

山の時間軸に寄り添い、未来の森を良くしていく。今、田島山業ではそんな役割を担う「森の関係デザイナー」を募集しているそうです。

田島山業ってどんな思いをつなぐ会社?事業内容は?森の関係デザイナーって?など、田島山業のみなさんにお話を伺いました。

田島山業 グリーンズ

田島信太郎(たじま・しんたろう)<写真右>
田島山業株式会社代表取締役社長
1956年、大分県日田市中津江村で代々続く林業経営者一族に生まれる。慶應義塾大学法学部卒。英国・米国で約3年間の企業研修及び留学を経て西武百貨店(当時)に就職。1985年、28歳の時、先代の急死を受けて後を継ぐ形で林業経営の道へ。1988年、田島山業株式会社を設立。林業の刷新と改革のために講演で全国を飛び回る日々。林業復活・地域創生を推進する国民会議メンバー、一般社団法人九州経済連合会・農林水産委員会林業部会委員、おおいた早生樹研究会会長、大分県林業経営者協会理事、森を守り地域を活性化する協議会理事も務める。
田島大輔(たじま・だいすけ)<写真左>
田島山業株式会社取締役
1988年、信太郎さんの長男として中津江村で生まれる。慶應義塾大学総合政策学部卒。「日本で創業し、世界で活躍している企業で働きたい」と思い、キヤノン株式会社に就職。2016年、田島山業株式会社の後を継ぐことを決意し、中津江村へUターン。現在、父・信太郎さんとともに林業の改革に邁進している。

「週刊誌を買うのに車で1時間」の村に、
林業界を変えつつある挑戦者がいる

田島山業 グリーンズ

田島山業本社前

田島山業の本拠地は大分県日田市中津江村。位置は大分県と福岡県のちょうど境にあり、人口約600人の山あいの村です。

田島山業は、その中津江村を拠点に800年以上森と向き合ってきた林業会社。代表取締役の田島信太郎さん、取締役の田島大輔さんを中心に「断固、森を守る」という信念を事業の芯に据えています。育林・伐採・搬出だけでなく、伐ったら必ず植える、再造林100%を前提に、手入れを積み重ねる林業経営を続けています。

信太郎さん この村は、朝も昼も何も音がしないから、なかなか目が覚めないですし、週刊誌を買おうと思ったら車で1時間かかる。確かに不便ではありますが、それが面白いとも思うんです。

信太郎さんは、中津江村で生まれ育ち、進学のために上京。若き日は欧米で暮らした経験があり、都心の百貨店でも働いていました。都市や世界を知った上でこの村に戻ることを選んだといいます。

信太郎さん 都会で働く自分と、この村で林業をする自分をいつも天秤にかけます。迷ったら原点を思い出すようにしていて。僕の理念はただ一つ「森を守る」ことです。

森を守っていくというプライドがなければ、何のためにやっているかわからない。その思いを、東京のインテリジェンスの高い人たちは評価するわけです。「あいつは頑張っている、一生懸命森を守っている」と。でも、森を守って、どうやって飯を食うんですかということになる。守ることが前提で、そこから収益を生み出していかなければならないわけです。

これこそが、林業における「善いこと」と「稼ぐこと」の根本的な対立です。森を守ることは社会的に評価されるものの、それだけでは経済的に成り立たない。しかし田島山業は、目先の利益のために理念を曲げることはしませんでした。

信太郎さん 長い間うまくいかない状況で、木材の値段はどんどん下がっている。林業白書でも長期収支が赤字と言われる中、再造林率は全国平均たったの30%。持続可能性を無視して全部切るという皆伐は絶対やらずに経営を続けてきたなかで、あの災害が起こりました。

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2020年7月に起こった九州豪雨で被害を受けた田島の森。未曾有の状況を前に、何が起きているのかを知るために一般社団法人「大地の再生 結の杜づくり」の矢野智徳さんを招いた時の記事はこちら

2020年7月、記録的豪雨が九州を襲いました。田島の山は、100カ所以上崩落し、林道が潰れました。地球そのものが林業という産業ができない気候と環境になったのではないかという絶望感さえ漂う甚大災害。林業は、経済だけでなく自然にも左右される産業です。

信太郎さん 創業以来最大の危機でした。数年、木を伐ったり搬出できないだろうという被害でした。

それは林業という産業の終止符。しかしこの絶望的な状況こそが田島山業を歴史的な挑戦へと駆り立てることになったのです。

森を守ることそのものが価値になった日

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田島大輔さん

災害復旧の過程で、大輔さんは山の価値を新たに社会へ翻訳する手段として「カーボンクレジット」に関心を持ちました。

大輔さん それまで、僕らはずっと木材を直接売って製材工場に出荷していたのですが、災害で物理的に木が伐れなくなりました。しかも、ちょうど、ウッドショック(世界的な木材価格の急騰による供給不足と混乱)が起きて、国産材の木材価格が上がったんです。「今売ればいいじゃん」と思った時には木が売れなくて、災害復旧が落ち着いた頃にはウッドショックも落ち着いてしまっていました。あれは辛かったですね。

木が売れない林業会社はどう売上を立てたらよいかと考えたとき、田島の山そのものの価値を売ることに着目しました。「カーボンニュートラル」といって2050年までにCO₂排出をゼロにするという社会の流れがあって、徐々に森のCO₂吸収量を経済的価値に変える仕組みが実装されていきました。

「Jクレジット」は、当初、売れる見込みはありませんでした。でもやるしかないという状況と、やっていれば売れるはずだという思いで参入しました。

「Jクレジット」は、国が運営する制度で、省エネ・再エネの導入や適切な森林管理によって生じたCO₂の削減量・吸収量を「クレジット」として認証します。森林分野では、間伐や保育などの森林経営、植林・再造林で生まれた吸収量を算定し、モニタリングと審査を経て発行されます。発行されたクレジットは、企業の排出量オフセットやカーボンニュートラル目標の達成に活用され、市場での売買も可能です。

信太郎さん 50年前、大学で経済原論を学んだ際、森林には木材生産以外にもCO₂吸収や水源涵養など多くの機能があるのに、それらには経済的対価が得られないという現実を知ったんです。その時から「これを経済的に可視化できれば」と思っていました。

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50年前の学びが今の決断につながっていったという信太郎さん

田島山業は自社で企業向けのJクレジット営業にも踏み切りました。当時は、制度がまだ未成熟な中で、多くの企業がJクレジットを購入することの本質的な価値や意味を見出せずにいました。田島山業は制度を隅々まで理解し、手続きの方法や企業にとっての長期的なメリット、社会的意義を丁寧に説明していくことで企業からの信頼を勝ち取っていったのです。

そして2024年2月15日、田島山業はLINEヤフー株式会社と、森林由来のJクレジットを10年間・毎年1,500トン取引する長期契約を結びました。LINEヤフーは「2025カーボンニュートラル宣言」に向けてスコープ1・2(自社の事業活動に伴う直接排出と購入した電力等に伴う間接排出)の一部をこのクレジットでオフセットし、田島山業は得た収益を森林整備や再造林に充て、再造林率100%の維持につなげています。

田島産業 グリーンズ

(画像提供:田島山業株式会社)

田島産業 グリーンズ

(画像提供:田島山業株式会社)

この取り組みは生物多様性の面でも前進させます。環境省の「30by30」推進プログラムで、田島山業は自然共生サイトの所有者・管理者に、LINEヤフーは支援者として認定されています。田島の森にはチクシブチサンショウウオやアケボノソウなどの準絶滅危惧種も生息しており、整備を通じた保全の価値がより見えるかたちになりました。

大輔さん LINEヤフーさんも「林業者が営業に来るのは初めてだ」と言っていました(笑)。

また2024年7月1日には、住宅設備・建材の通販を手がける株式会社ミラタップと、2024年2月15日には海運業の飯野海運株式会社ともJクレジットの売買契約を発表しています。

大輔さん 飯野海運の担当者さんたちが田島の森を訪れ、筑後川の源流を前に「この小さな水源が川になって、やがて僕たちの事業の“海”につながっていくんですね」とおっしゃったときはちょっと涙が出そうになりました。

海と森のつながりを実感することで、企業にとってのクレジット購入が単なる数字上の取引ではなく、本質的な環境保全への参加となったのです。

この契約により、田島山業の売上構造は劇的に変化しました。森を守ることで得られる収入が、木を伐って得られる収入を上回ったのです。「値札のつかない外部性」が「見える価値」に転換された瞬間でした。

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(画像提供:田島山業株式会社)

これは単なる売上の話だけではありません。雨上がりの斜面で枝を払うこと、伐ったら必ず植えること、崩れやすい場所を丁寧に手入れすること。そんな手入れの一つひとつが、数字になって返ってくるということです。

信太郎さん 50年かかりましたが、世の中が変わったのだと思います。私がこの村に帰ってきた40年前は「林業は採算が合わない、どんどん悪くなる」と言われましたが、今は森林の新しい価値が認められる時代になりました。

林業は、一次産業の一番後ろにいたのかもしれないけれど、一周回って、もしかしたら先頭になったのかもしれないです。

いま、不遇の時代を乗り越えて森を守り続けてきた林業者はごくわずか。田島山業だからこそ、歴史の転換点で「トップランナー」になったのです。カーボンクレジットで売上構成も大きく変わり、「第二創業期」とも呼べるほど事業が伸びている田島山業。いま、彼らのもとへは日本中の林業家たちからの視察が殺到しているそうです。

田島山業は未来の林業のカタチを示すことで、一躍林業界の希望の星となりました。

「森が好き」だけに寄りかからない、続けるためのチームづくり

田島山業 グリーンズ

田島山業の行う「林業」が、いいことをして稼ぐ、最先端の仕事であることは十二分にわかっていただけたかなと思います。

日本の林業は「森を愛し、守りたい」という思いに支えられてきました。一方で、森が好きであることと、仕事として続けられることは別です。強い思いゆえに期待が膨らみ、現場とのギャップで離職する人も少なくありません。

大輔さん 今回、ぼくらが出会いたいのは現場とお客さんのあいだをつなぐ要の人材。いわば、僕の「右腕・左腕」が必要です。林業は木を伐って売るだけではありません。森づくり全体を設計する仕事が今後さらに重要になります。木材生産を基盤にしながらも、森の価値をどう増やすかを一緒に考え、形にしていく仲間が必要です。

「森が好き」を出発点に、森を守ることを社会的な価値として届け、収益の見通しを持てる事業にしていく視点が欠かせません。求めているのは熱量の大きさではなく、森に通じる取り組みを地道に続けられる“芯”です。

信太郎さん 田島は冒険家の家系。冒険家と並走するわけですから、各自がしっかり考え、意見を持ち寄り、最後は同じ方向に足並みを揃えられるチームであることが重要です。新しいチャンスが来たとき、全員で一丸となる。その合意形成を後押しするのも「森の関係デザイナー」の大切な役割です。

田島山業 グリーンズ

冒険家のおふたり

では、田島山業が求める「森の関係デザイナー」とは、どんな人なのでしょうか。

信太郎さん 今回募集するのは田島山業の「守り」と「攻め」のどちらも担っていただくミッドフィルダーのような人です。まず「守り」の部分ですが、嶋津という山のスペシャリストであるベテラン社員について、彼が行っている林業の要ともいえる山の調査やデータ作成を一緒に行っていただきます。エクセルが使えて、森林のドローン計測といった新しい技術にも興味があると非常に良いですね。

まず大前提として、資料づくりやメール対応、スケジュール調整といった事務業務に対応できることが必須。そのうえで、Word、Excel、PowerPointといったオフィスソフトをある程度使いこなせることが求められます。

ただし、完璧である必要はありません。経営者の意図を汲み取って行政向けの書類をまとめたり、数式の計算根拠を確認しながらデータを整理したり、お客さんごとに資料をアレンジできる。そんな基礎的な力があれば十分とのこと。

「守り」の仕事現場のリアリティを、田島山業のベテラン事務員である嶋津浩一郎さんにお話を聞きました。林業関係の前職で40年以上の経験を積み、定年後、田島山業に入社して5年目になります。

林業といえば、山に入って木を伐ることだと思われがちですが、森の事務方は机に向かうだけでなく山にも足を運ぶ仕事だといいます。

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嶋津浩一郎さん

嶋津さん 当時田島山業がやっていた、林地残材と呼ばれる森に眠る資源を活用して新しい木材に加工することに興味があり、僕はそれでここに来たんですよね。

いまの業務は多岐にわたります。伐採しようとする木の調査や場所の選定など、山の状況を見極めるために現地で樹齢や立木の本数割合を確認し、間伐や伐採の要否を判断します。地形の状況をみながら、木を山から搬出する方法も考えていきます。

この「見極め」は、森を守ることを売る田島山業にとって重要な仕事のひとつです。作業の良し悪しだけでなく、森の未来年表を決める仕事でもあります。

森を実際に歩く体力と、それを楽しめる気持ちも大切です。内勤だけでなく、時には1日中森を歩き回りながら現地確認や測量を行うこともあります。測量ドローンやGPS装置といった新しい技術に興味を持って学べる好奇心があると、なお良いでしょう。

こうした現場で拾った情報は、戻ってからがもうひと仕事です。

嶋津さん 事務所でのデータ作成も重要です。山の調査をした後、データとして残す資料づくりは時間がかかり、僕はそれが一番大変かもしれません。

樹齢や本数、胸高直径のメモを整理し、写真と位置情報をひもづけてエクセルやGIS(地理情報システム)に落とし込みます。デジタル地図で重ねれば、翌年以降の優先順位やコスト見通しが具体的になっていきます。こうした記録は、安全な作業計画づくりに役立つだけでなく、J-クレジットのモニタリングや説明資料にもそのままいかせます。

嶋津さん 企業や行政の方々と付き合っていくうえでコミュニケーション能力も必要です。山が好きで、本当に山の中にいる時はいきいきとしているけど、人前だとしょぼんとしてしまう人だとしんどいかもしれない(笑)。山が好きで人も好き、という人には最高な仕事だと思っています。

何より重要なのが、人と関わることが好きであること。企業の社員が山を訪れたり、研究者や行政職員が森に学びに来たり、時にはお酒を交えながら森の未来を語らう時間がたくさんあります。相手を尊重し、自然にコミュニケーションがとれる方が向いています。カンファレンスやフォーラムに参加して、異業種の方々と触れ合うのも楽しめる人なら、なおさら活躍の場が広がります。

また、経営者不在でもお客さんに自社の取り組みをプレゼンし、森を案内できる、そんな場面を楽しめる方も歓迎です。

森のスペシャリストになりつつ、人と森をつなぐハブになる。それが田島山業の「森の関係デザイナー」です。それは、森の通訳者と呼びたくなる、森林における重要な生態系の一部になれる職種ではないでしょうか。

チェーンソーが使えなくても、体力がなくても、いままでの自分のスキルで森の未来をつなぐことができるのです。

嶋津さんは、田島山業で働くようになって、森を見る目が変わったといいます。

嶋津さん 前職のときも、皆伐・再造林一辺倒の林業は不味いなと本音では思っていたんです。実際、田島の森に入ってみたら、やっぱり皆伐をしなかったことによって、こんなにいい木、いい森ができているんだなって実感できました。

山の仕事を楽しいと思えれば、やっぱり「次に行こう」という気持ちも出てくるけど、そういう気持ちがなければ、もうそれで終わってしまう可能性があると思います。田島の仕事は林業という斜陽産業でありながら「次に行こう」という気持ちになれることが、ごほうびかもしれないですね。

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森のスペシャリストとしての知識も豊富な嶋津さん。事務方だけでなく、森にも詳しくなれる。かっこいい

続いて、「攻め」の仕事現場について話を聞きました。

大輔さん 僕と一緒にJ-クレジットの制度理解を深め、行政・企業など様々な人に会って営業します。一緒に飛び回ることもあるでしょうし、裏で資料作成やメール対応など営業サポート業務を行ってくれる人もありがたいです。

今、田島山業を訪れる方々は東大の研究者、企業の役員、海外の人まで本当に多様になってきました。木材生産だけでなく、脱炭素や生物多様性保全、水の涵養のバランスを取りながら、これからの時代の森づくりがどうあるべきかを一緒に考えたいという仲間が集まってきています。

今回募集する方は、私と一緒に日本中を飛び回りながら、森の価値を最大限に引き出し、届ける方法を探し続けてくれる方です。そして大切なお客さんを田島の森でおもてなし、資料づくりまで一緒に担ってもらうことで、田島の森ならず日本の森林に新しい変革をビジネスとして起こすことができる人を求めています。

現在、社員11人で年間売上1億円超を実現していますが、圧倒的な人手不足が課題です。

信太郎さん やっぱり圧倒的に人が足りないんですよ。全然足りません。今やっていることも大輔くんを中心にやっているでしょう。私が多少フォローするだけで、森で木を切っている人たちはその業務はできないですね。

大輔さん 林業のことも知った上で、都会の企業の心をキャッチして森に連れてくる。この部分をパワーアップしたいんです。

関わり方は一つではありません。理想は常勤のスタッフに加わっていただくことです。イベント対応だけでなく、日々、山を見ながら「次に何をすべきか」をチームで議論し、継続的に実装していくからです。

一方で、遠方在住の方がイベントのタイミングで参加する、あるいは遠隔で関わるといった形も歓迎しています。まずは森に来て、静けさを共有し、そこから一緒に考えていけたらと思います。

森林所有者や行政、森林組合への直接営業も多いため、運転免許を持ち、ある程度運転に慣れていることも条件のひとつです。

働きかたについては、中津江村への移住や2拠点居住が理想ですが、福岡市など車で2〜3時間圏内から通える方、あるいは遠方在住でリモートと出張を組み合わせる形も可能です。遠方の場合は、東京をはじめとする企業営業やリモートでの営業支援が中心となるため、より高いオフィススキルが求められます。

いずれにしても、完璧なスペックよりも、森と人をつなぐ仕事に面白さを感じられるかどうかが、一番大切なことかもしれません。

田島山業 グリーンズ

田島山業の会社からすぐ、気軽に行ける山も、こんなに絶品

わたしがなによりも魅力的だと思ったのが田島山業の事業の持続可能性。田島山業の経営哲学は明確で、森という「元本」を守り、育った余剰分だけを活用する。50年後を見据えた事業継続が会社の前提条件なのです。

信太郎さん 例えば今年植えた木が50年後に育つなら、会社を50年続けることが前提条件。50年後には僕もいないかもしれないけれど、大輔くんも、その次の世代も頑張っていると思うし、この事業は、絶対続くと思わないと、木を植えられません。

大輔さん 田島山業には、人が集い、静けさを分かち合う時間があります。木を植え、一緒に食卓を囲み、お酒を酌み交わす。そのひとときに、参加者のみなさんは「本当にいい仕事をされていますね」と口々に言ってくださいます。
そんな場をつくるお手伝いをしたいと、思っていただけたら嬉しいなと思っています。

田島山業 グリーンズ

朽ちた大木から芽を出すひのきの赤ちゃん。倒木更新という、森の循環

林業の新時代は「善いこと」を「続くしくみ」に訳せた瞬間に始まるのだと思います。田島山業のみなさんはいかに経営的に厳しい状況でも、自らの価値観を曲げずに美しい森づくりに励み、、林業のロマンを持続的な経済価値に変換したのです。

最後に信太郎さんにとって、「森とはなんですか?」とズバリ聞いてみました。

信太郎さん 森とは「メディア」なんだと思います。人と人、人と自然、そして過去と未来をも結び付けてくれるもの。それが森だと僕は思っています。

森はメディアである。そう力強く言い切る田島山業。だからこそ今回の募集は、単なる採用ではありません。森と人、現場と机、理念と数字のあいだを行き来して合意をつくり、記録を残し、次の一手を編んでいく。まさにあいだをつなぐ「メディア」のような人を募集するタイミング。

そんな「森の関係デザイナー」という新しい専門職の誕生です。チェーンソーを握らなくても、あなたの経験は林業を前に進める推進力になります。

田島山業 グリーンズ

[sponsored by 田島山業株式会社]

(撮影:亀山ののこ)
(編集:村崎恭子)

– INFORMATION –

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