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チコの話

チコの話

マクロビオティックの料理教室の運営や、マクロビオティックレストランで商品開発を手がける、マクロビオティック料理研究家の美上みつ子さんのブログが始まりました!

去る6月、久司先生の弟子のひとりであるポルトガル人のチコが、ポルトガルから東京に、先生のお誕生日を祝いにやってきた。それは、私にとって、チコとの久しぶりの再会でもあった。

2002年9月、私はチコに会うため、ポルトガルを訪れた。スペインのリゾート地、マラガのホテルで和食レストランの支配人をしていた娘と、ヨーロッパ旅行をしようということになったからだった。マラガは特におもしろい所もなく、さてどこへ行こうかという話しに。

その年、4年程をボストンで過ごし帰国したばかりの私は、久司夫人からポルトガルはいいところよ、と何度も聞かされていた。是非この機会にリスボンにいるチコのマクロビオティックの拠点をたずねてみたいと思い、早速娘とリスボンへ向かった。住所からマクロビオティックの学校を経営している代表のチコのオフィースを探しあてた。

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チコのレストランで売られているケーキ

そこはエルメスやカルティエなど高級ブティックが立ち並ぶ一等地にあった。突然の私たちの訪問にチコはびっくり仰天だったが、アメリカで数回会っただけなのに、私のことをよく覚えていてくれた。早速学校のカフェテリアで食事をご馳走になる。

クスクスを野菜と一緒に炊いたもの、野菜と豆腐のてんぷら、カリフラワーの温サラダとレタスのサラダにカボチャのスープ、デザートはりんごのケーキだった。学生たちはみな静かによく噛んで食事を味わっていたのが印象的。

チコの教室はレベル取得のほか指圧のクラス、風水のクラス、クッキングクラスなどがある。残念なことにポルトガル語での授業なので私にはわからない。ポルトガルはマクロビオティック全盛でチコはテレビ、ラジオ、雑誌のインタビュー、大学での授業なども受け持ち、個人相談などもしていたから多忙でゆっくり話しはできなかったが、私たちはとても楽しいひと時をすごすことができた。

クッキングのクラス

ヨガのクラス

チコは刑務所でマクロビオティックを受刑者にボランティアで3年もの間教え続け、出所後、彼らがマクロの先生になる、という面白いエピソードがある。実は、これを今度、日本でミュージカル化しようという話しが持ち上がっているので、楽しみだ。

著者プロフィール
美上みつ子(みかみみつこ) マクロビオティック料理研究家

「陰は陽に転じ、陽は陰に転じる」。これはマクロビオティックの宇宙観であり、桜沢如一が『無双公理』と名づけ、わかり易く一般に説いた宇宙の掟です。万物のすべては“陰陽のバランス”で成り立っており、このものさしによって、この世で起こるすべての現象を理解することができる、というわけなのです。夢は多くの人にこれを知ってもらい、実生活に活用していただくことで、感性を養い、賢い選択をして、楽しく、平和で豊かな人生をみんなで送るためのきっかけ作りをたくさんすることでしょうか。3人の子供に(と言っても皆大人ですが)孫やウサギの世話まで幅広くこなしながら、気持ちと体はいつもあちこち飛び回っています。宜しくお願いします。