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モヒートを自家製する夏。庭の“厄介者”を活かすミントシロップのつくり方

シソ科ハッカ属、ミント。清涼感があるハーブで、その品種は何百種類もあるといわれるほど多様です。

ケーキの上に乗った小さな葉やミントティー、また、チョコミント味などフレーバーとしても人気があり、日常的にも身近な存在。植物としても成分に含まれるメントールが、鎮痛やかゆみ止め、防虫、防腐、殺菌作用、消化促進などの効果が期待できるハーブとして古くから親しまれてきました。

一方で、「気軽にミントを庭に植えたら手に負えないほど増えてしまった」という声が聞こえてくることもあります。多年草で繁殖力が高く、根っこから抜いても翌年にはまた再生するほど丈夫な性質のためです。ネットでは「ミント 枯らし方」と検索されることも少なくないそうで、そう聞くと悲しい気持ちが否めません。

無駄にしない方法はたくさんある

ミントは比較的簡単にフレーバーを抽出できるので、熱湯を注いでミントティーにしたり、水に漬けておくことでミントフレーバーの水をつくるなど、日常的に消費することもできます。窓辺に逆さに吊るしてドライにすれば長持ちもしますし、ミントやハーブを素材にしてスワッグやリースをつくれば、前を通るたびにほんのり良い香りがする飾りとしても楽しめますね。

そして、蒸し暑い季節に大活躍するのが、爽やかなミントの風味を包み込んだミントシロップです。簡単につくれて、ライムと合わせて炭酸水で割れば、キューバ発祥の定番カクテル・モヒートのできあがり。ノンアルコールで、家族みんなで清涼感を楽しむこともできます。

材料は3つだけ。
ミントシロップのつくり方

材料(仕上がり約300ml)
・水  200ml
・砂糖  100g(水の約半量)
・ミントの葉  30g前後

手順1. 葉を取り、よく洗う

葉を茎から外し、よく洗う。水を張ったボウルにしばらく浸して、葉の裏に隠れた汚れや小さな虫などもしっかり洗い落としてから、水をよく切る。

倍量でたっぷりつくる様子。葉を取って残った茎も捨てずに、ドライにしたり、煎じて入浴剤などにして楽しめます。

手順2. 水を沸かして砂糖を溶かす

小鍋で水を沸かし、砂糖を加えてよく溶かす。ここでは白い甜菜糖を使っていますが、好きなお砂糖でつくることができます

手順3. ミントの葉を加えて蒸らす

葉を全量加えたところ。葉を熱いシロップに浸して、鍋の蓋をし、火を止めてそのまま冷めるまで置きます。

手順4. 葉を濾す

冷めたらザルや茶こしで葉を濾してシロップの完成です。清潔なビンなどに移し、冷蔵庫で保存しましょう。

ミントシロップでつくる
ノンアルコール・モヒートのつくり方

材料
・ライム
・氷
・ミントシロップ
・ミントの葉

1. ライムは果汁を絞るかグラスの中で軽く果肉を潰す(飾り入れるスライスは除いておく)
2. グラスに氷を入れ、ミントシロップと炭酸水を1:4ほどで割り軽く混ぜる。好みでミントとライムを加える。

ミントシロップはモヒートに限らず、牛乳で割ったり紅茶に入れてもすっきりした甘みを楽しめる他、アイスやかき氷、ヨーグルトなどにかけると爽やかなミントフレーバーを楽しめます。また、カットフルーツに和えることで即席コンポート風にする使い方もできます。

枯らしたいほど困っていたミントが、おいしくて便利なシロップに変わると思ったら、ちょっと特別感がありませんか?

ミントが旺盛な5〜7月は他にも、梅、杏、枇杷、柑橘、赤紫蘇といったシロップにしやすい果実や植物が豊富な季節でもあり、遠方の土地の食材を買って好きなシロップを仕込むのも楽しいですが、実は灯台下暗し。足元の植物を活かして、身近でおいしいDIYを楽しみましょう。