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クルマ好きも納得!グリーンなスポーツハッチ、ホンダCR-Zに試乗する

ホンダCR-Z (写真提供:本田技研工業)

ホンダCR-Z (写真提供:本田技研工業)

ホンダが2月26日に発売したハイブリッド・スポーツカー、CR-Zが売れている。販売からわずか1ヶ月で、月間販売目標の10倍に当たる1万台もの受注を獲得。クルマ好きのハートをがっちりつかむ、このグリーンなスポーツカーの魅力とは? さっそく試乗した。

CR-Zの最大の特徴は、ホンダの往年の名車、CR-Xを思わせる2ドアハッチバックのコンパクトなパッケージングに、カーマニアを唸らせる6速マニュアルトランスミッション(MT)をハイブリッド車としては世界で初めて搭載した点にある。

往年のスポーツハッチ「CR-X」を思わせるプロポーション (写真提供:本田技研工業)

往年のスポーツハッチ「CR-X」を思わせるプロポーション (写真提供:本田技研工業)

もっとも、ハイブリッドとマニュアル・シフトの組み合わせは今回が初めてではなく、初代インサイトで既に5速MTを搭載ずみだ。しかし初代インサイトがどちらかというと実験車的な雰囲気だったのに比べ、CR-Zでははっきりとスポーツ・ドライビングを意識したつくりになっている。

やっぱり楽しいマニュアル・シフト

ドライビングシートに着座すると、しっかりと体を支えるバケットシート、そしてドライバーを囲むように配置されたコンソールやシフトレバーなどが演出するタイト感が気分を盛り上げる。スポーツカーにとって、この適度な囲まれ感は重要だ。

スポーティーな運転席。センターパネルにはエコドライブの情報も表示 (写真提供:本田技研工業)

スポーティーな運転席。センターパネルにはエコドライブの情報も表示 (写真提供:本田技研工業)

そして実際に走り出すと、手元でコキコキとシフトする感じがうれしいし、加速もクイックだ。マニュアル・シフトならではの、意のままに操るドライビングが楽しめる。ハイブリッドであることは一切感じさせないが、ボタン一つでエコ走行も可能だ。気になる燃費は22.5km/L(10・15モード値)である。

ECONボタンを押すと燃費優先モードで走行する (写真提供:本田技研工業)

ECONボタンを押すと燃費優先モードで走行する (写真提供:本田技研工業)

実は今回の試乗、家の近所のホンダディーラーの試乗車によるもので、実際の走行は市街地を数kmほど走ったに過ぎないのだけれども、それでも「楽しい! このクルマほし~い!」と思わせるのには十分だった。

クルマ好きの福音、来る

同乗したディーラーの営業マン氏によれば、CR-Zを買っていく人は20代から60代まで幅広く、しかもその4割がマニュアル車なのだとか。「子供が大きくなって、ミニバンから乗り換える人が目立つ」そうだ。夫婦でドライブに行く情景が目に浮かぶ。

今回試乗したCR-Zのβタイプ。車両価格は226万8000円

今回試乗したCR-Zのβタイプ。車両価格は226万8000円

手頃なボディサイズで、走る楽しさが味わえて、しかもCO2排出が少ない&燃費もいいのでお財布に優しいという二重の意味で「エコ」。そんなマーケットのニーズにジャストミートしたのが、CR-Zというわけだ。

最近の国内新車乗用車の販売台数ランキング(自販連調べ)をみてみると、いわゆるスポーツカーはトップ30には見当たらない。ときおり20位台にインプレッサ(スバル)やアクセラ(マツダ)などが顔をのぞかせる程度だが、これらは「スポーツ仕様のグレードもある車種」というのが正確だろう。

GT-RフェアレディZ(いずれも日産)など、販売中のスポーツカーもあるにはあるが、いずれも数百万円以上もするうえに大排気量で、おいそれとは手を出しにくい。そんな中、200万円台から購入できるCR-Zは手軽に乗れるエコ・スポーツカーとして、クルマ好きにはうれしい選択肢だ。

写真提供:本田技研工業

写真提供:本田技研工業

地球温暖化で何となく肩身の狭い思いをしてきたカーエンスーも、これなら大手を振って峠に、サーキットに走りに行けるはず!? それでなくてもマニュアル・シフトはフツーに街を流すだけで十分楽しい。CR-Z、オススメです。

CR-Zの詳細情報はコチラ

往年の名車を大事に乗る。これもエコ。