「世界で一番大切な人々」と聞いて、あなたはどんな人たちを思い浮かべますか? 各国の要人? ノーベル賞学者? はたまた、メッシみたいなスタースポーツ選手?
「世界で一番大切な人々は、子どもたち。そうイケアは考えています。」イケア・ジャパンのサステナビリティ・マネジャー八木俊明さんは、そう言います。
リーズナブルに美しいデザインの家具が揃えられることで、日本でも大人気のスウェーデン発のブランド、イケア。「より快適な毎日を、より多くの方々に」をビジョンに、現在では、26カ国で298のストアが運営されています。
ところで、世界的にビジネスを広げるなか、イケアがいくつもの社会的な取り組みを行っていることを知っていますか? 例えば、適切な資源活用に取り組んだり、自らが使用するエネルギーを再生可能エネルギーでの自給にシフトしたり。照明製品のLED化やサステナブルな暮らしづくりの提案や節水効果のあるキッチン製品の開発。ゴミの削減とリサイクルの推奨も。そして、男尊女卑や差別、難民生活、児童労働など、厳しい環境下にいる世界じゅうの子どもたちのためのプログラムをサポートにも取り組んでいるのです。
ソフトトイで世界の子どもたちに教育のチャンスを
そんななか、「世界の子どもたちに教育のチャンスを届けたい!」という思いのもと2003年にスタートしたのが、「ソフトトイ・キャンペーン」。各国のストア300店舗でソフトトイまたは絵本をキャンペーン期間中に購入すると、1商品あたり1ユーロ(約100円)がユニセフとセーブ・ザ・チルドレンが実施する教育プログラムに寄付されるのだそう。
ちなみに、2003年からこれまでになんと5700万ユーロ(57億円!)以上の寄付金が集まり、質の高い教師の育成や清潔なトイレや水道といった学校設備の改善、子どもたちへの本や鉛筆の支給などが実現しています。キャンペーンは、今年も、日本全国のイケア店舗で開催。2014年1月4日まで続けられます。
世界には、貧困や紛争、災害などにより教育の機会を得られずにいる子どもたちがまだまだたくさんいます。途上国で中等教育を受けることができる子どもは、全体のわずか49.5%。つまり、2人にひとりの子どもは、小学校までの教育しか受けることができないのだと言います。地域に学校がなかったり、貧困のため家の仕事を手伝わなければならなかったり、学用品を買うことができなかったり、子どもたちが学校に通えない理由はさまざま。本来であれば、教育こそが、厳しい環境下で育つ子どもたちが自らの道を切り開くために必要なもの。教育のチャンスさえあれば、より良い未来を築くために必要な知識や技能、自信を得ることができるけれど……、そのチャンスすら得られずにいる子どもたちがあまりに多くいるのです。
しかし、毎年行われるソフトトイ・キャンペーンは、そんな現実を少しずつ変えています。2003年以来、46カ国の90プロジェクトを通して、これまでに1000万人以上の子どもたちを支援し、教育のチャンスを提供しています。さらに、このプロジェクトの現場で起こる変化を自分たちの目で確認するため、毎年、選ばれたイケアのスタッフが実際に現場を視察。「IWitness」と呼ばれるこの視察プログラムでは、現場で見たことを写真やビデオにおさめ、「IWitness Global Citizens Blog」と名付けられたブロフにスタッフ自身が投稿し、この支援が途上国の子どもたちの生活をどのように変えたかを多くの人と共有するのだそう。
イケア&こども国連
SCHOOL FOR SCHOOL開校!
さらに、イケアは今年、キャンペーンの一環として新たな試みをスタート! 日本の子どもたちが世界の子どもたちの教育問題について考える学校として、「SCHOOL FOR SCHOOL」を「こども国連環境会議」とともに開校したのです。船橋、福岡、鶴浜のイケアストアを学校にして開催されたSCHOOL FOR SCHOOLでは、集まった子どもたち(中学生・高校生)に、ユニセフやセーブ・チルドレン・ジャパンのみなさんが自らの活動で目にしてきた途上国のリアルな教育状況を伝えるレクチャーを実施。そして、子どもたちは、授業で得た調査資料をもとに、途上国の教育状況を各々にインフォグラフィックス(ビジュアルに工夫を凝らすことによって、よりわかりやすく視覚的に情報を伝えるグラフ)として制作。インフォグラフィックスの素材として使用するのは、学校内(つまり、イケアストア!)内にある商品たち。ストア内をめぐって自らが表現したいイメージに合うアイテムを集め、作品作りを行います。さらに作品を撮影してポスターにし、家族や友人、そして、より多くの人々に発信することにチャレンジするというユニークの授業の試みです。
こども国連境会議推進協会の事務局長井澤友郭さんは、「SCHOOL FOR SCHOOL」に参加する子どもたちへの思いを、「中学生や大学生にも、恵まれた日本とは違う世界の教育状況を知って欲しい。そして、彼らに、自らが社会において持つ発信力や影響力に気づき、伝えられるようになって欲しい」と語ります。
子どもたちに伝えるだけではなく、子どもたち自らに自分自身のなかにある“伝える力”に気づき、より多くを学ぶきっかけを得てほしい。そして、たとえ中高生であってももっともっと社会に参加して欲しい。イケアがそんな思いが詰めこんだSCHOOLの開校です。
“世界で一番大切な人々”のために、イケアが新たに取り組む教育支援の形。世界の教育問題、子どもたちの目にはどのように映り、彼ら自身が「伝える側」となった時、どのように発信されるのでしょう? というわけで、次回は子どもたちが集まるSCHOOL FOR SCHOOLのワークショップの現場を訪ねます!
イケア・ジャパン=http://www.ikea.com/jp/
日本ユニセフ協会=http://www.unicef.or.jp/
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン=http://www.savechildren.or.jp/
国連UNHCR協会=http://www.unhcr.or.jp/
こども国連環境会議推進協会=http://junec.gr.jp/
[Sponsored by イケア・ジャパン]