みなさんは小学校のとき、電気回路をつくって豆電球を光らせる実験をしたことはありませんか?
電気は現代人にとって欠かせないライフラインのひとつですが、普段の暮らしの中で意識することはあまりないかもしれません。今回ご紹介する「Bare Paint」は、そんな当たり前すぎる電気のことを考えるきっかけを提供してくれる素敵なプロダクトです。
ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生チームによって開発されたBare Paint。一見何の変哲もないサインペンのようですが、なんと描いた線が電気回路になるのです!
この電導性インクは紙だけではなく、布やプラスチック、金属にも使えるほか、水で簡単に落ちたり、室温ですぐ乾くといった性能も併せ持つすぐれモノ。LEDライトや小型のスピーカーなどデバイス向けはもちろん、マイクロコントローラーに接続する可変抵抗器など工業用にも利用されているそうです。
さらに「Bare Paint」はアートの分野でも活躍中。DJのカルビン・ハリスとコラボした「Humanthesizer」というプロジェクトでは、ダンサーの身体にインクを塗り、肌と肌を触れ合わせてシンセサイザーのように音を鳴らし演奏するという作品も生まれています。
主にアメリカで販売中ですが、日本でも楽天などの大手ネットショップで取り扱われているようです。公式ウェブサイト「Bare Conductive」では、子ども向けのキットから業務用の瓶詰めインクまで、様々な製品が紹介されています。どれもデザイン性に優れた商品ばかりで、オトナでも楽しめそうですね。
三角屋根のキュートな家をつくれる「Bare Conductive House Kit」
東日本大震災以降、日本は電力をめぐる様々な課題に直面していますが、何より大切なのは電気と仲良くなることかもしれません。たくさんの可能性を秘めた「Bare Paint」を使って、まずは電気で遊んでみませんか?
(Text:細貝太伊朗)
[via inhabitat]