カラフルなバスボム、ハンドメイドの可愛らしい石鹸。
LUSHの店先から放たれる華やかな香りに誘われて、足を止めたことがある人も多いのではないでしょうか。
1995年にイギリスで生まれたコスメティックブランド・LUSHは、日本各地に75店舗以上を構え、私たちにとって身近な存在として親しまれています。
実は、その親しみやすさの裏側には、創業当初から貫いてきた哲学が存在しています。それは、自然由来の原材料が持つ力を信じること。そして、その原材料を「どこで、誰から、どのように買うのか」に徹底的に向き合う姿勢。環境や人に対し「害を与えない」という基準にとどまらず、LUSHが関わることで「よりよい未来を育てていく」ためのビジネスのあり方を、模索し続けてきました。
そして今、その姿勢は「リジェネラティブ・バイイング(再生的な原料調達)」という新たな挑戦へと進化しています。LUSHが商品をつくることで、自然環境が再生し、生物多様性が蘇り、人びとのコミュニティも再生する、そんな未来を目指す取り組みです。
今回は、その実践を最前線で担うラッシュジャパン合同会社のバイイングチームのマネージャー、黒澤千絵実(くろさわ・ちえみ)さんに、リジェネラティブ・バイイングの現在地、そしてその先に描く未来について、じっくりとお話を伺いました。
ラッシュジャパンにてバイイングチームのマネージャーを務める。2013年より同チームに所属し、エシカルでリジェネラティブな資源の調達に携わる。
LUSHの哲学から生まれた「リジェネラティブ・バイイング」
LUSHは、植物や果物、海藻、はちみつなど、フレッシュな自然由来の素材を使ったフレッシュ・ハンドメイド・コスメティクスをつくり続けてきました。
バスボムや石鹸といった定番の商品だけでなく、スキンケアやヘアケア、ボディケアまで、そのすべてに「ナチュラルな素材がもつ力を、できるだけそのまま届けること」が根底にあるといいます。
LUSHの本社はイギリスにありますが、日本はアジアの製造拠点になっており、現在日本で販売されている商品のほとんどが、神奈川県愛甲郡愛川町にある「キッチン」と呼ばれる国内製造拠点で製造し、出荷されています。
「キッチン」と呼ぶのは、化粧品を料理のように「フレッシュな素材で手づくりする」というLUSHの信念が込められているから。実際に、じゃがいもやにんじんなどの野菜が生産者から届くと、「シェフ」と呼ばれる製造スタッフが、それらを使って一つひとつ、丁寧に商品を手づくりしています。
こうしたものづくりの方針には、創立者の意志が深く関わっています。1999年にLUSHが日本へ展開するにあたり、創立者であるマーク・コンスタンティン氏は、こう伝えたといいます。
黒澤さん 「売る国でつくってほしい」と。フレッシュハンドメイド・コスメティクスを掲げるLUSHにとって、それはとても自然な考え方でした。
機械ではなく、人の手でつくる。そして、「売る」ことと「つくる」ことを切り離さない。そこには、「誰がつくったのか」という背景も含めて商品を届けたいという、LUSHならではの哲学が息づいています。
そんなLUSHの商品に使われる原材料を「どこで、誰から買うのか」を決めるのが、日本のバイイングチームの役割です。
黒澤さん 本社から「この商品をつくります。こんな原材料を使う予定です」とレシピが届くのですが、そこから先は私たちが考えます。日本では誰からどんな素材を買うのがいいか、農家さんを一から探していきます。
LUSHが創業当初から一貫して大切にしてきたのが、「私たちのビジネスが自然環境に悪影響を及ぼしてはならない」という姿勢。商品そのものはもちろん、パッケージに使う紙や容器、緩衝材にまでしっかりと目を向け、自然環境への影響を考えています。
黒澤さん 一つひとつの原材料が、どこで、誰によって、どのように育てられているのか、というところまで深く目を向けています。どんな環境で育てられているか、生産者の労働環境に無理はないか。できるだけ農薬を使わない素材を選ぶのも、肌に優しいだけでなく、生産する人や土壌への負担を考えてのことなんです。
ただ良いものをつくるのではなく、その背景までを見つめながら、自然環境にもサプライチェーンに関わる人にも誠実であること。 LUSHは創業以来、そんな「サステナブル・バイイング(持続可能な原料調達)」を実践してきました。
環境に配慮し、動物実験を行わず、搾取の構造に加担しない。いわば「悪い影響を避ける」ことに重きを置いたやり方です。しかしあるとき、自らに問いを投げかけたといいます。
黒澤さん 環境に悪影響を与えないことはもちろん大事です。でも、それが私たちにできる全てなのだろうか?と。
その問いが、ひとつの転換点になりました。せっかく商品をつくって届けるのであれば、それが自然環境や地域社会にとって「前向きな変化」を生み出すきっかけになったら嬉しい。守るだけではなく、再生させていく。
そんな未来を思い描き、持続可能性の先に踏み出すために2016年より少しずつ始まったのが、「リジェネラティブ・バイイング(再生的な原料調達)」でした。
これまでのサステナブル・バイイングが「自然環境や人に害を与えない」ことを重視してきたのに対し、リジェネラティブ・バイイングでは、「自然環境や地域社会が本来の力を取り戻していく」ことを目指しています。
そのため黒澤さんたちは、「どんな土地で、どんな人が、どんな方法でつくること」が自然環境や地域社会にとって再生的であるかを見極めていきます。働く人の労働環境や野生動物への影響、農薬の使用状況、キッチンへの運搬距離などを考慮するだけでなく、その土地において、土壌や生態系、さらに地域の人びとの暮らしにどのようにポジティブな影響を与えられるか、という視点を大事にしています。
黒澤さん 「地球をよりみずみずしく、豊かな状態で次世代に残す」。これが、今LUSH全体で掲げているブランドパーパスです。人も動物も犠牲にならず、自然環境がより豊かになっていく。そんな状態を、私たちは本気で目指しています。
では実際、これまで黒澤さんたちは、どんな場所と出会い、どのように自然環境や地域社会に対し再生的な関係を築いてきたのでしょうか。
絶滅危惧種の鳥の生息地から考える原料調達
LUSHのリジェネラティブ・バイイングで着目したいのは、特定の原材料を求めて探し歩くのではなく、訪れた場所の環境や生態系、地域コミュニティを見てから、その場所に対して再生的な役割をはたせる原材料を採用していくというやり方です。
国内での代表的な事例として、絶滅危惧種の鳥たちの生息地を再生させる取り組みがあります。
黒澤さん きっかけは、LUSHのグローバルバイイングチームで、渡り鳥のルートを指標にしてリジェネラティブ・バイイングを試みていく動きが生まれたことでした。鳥たちは国境を超えて移動しますが、中継地となる森や湿地が、人間の活動によって失われ、多くの種が絶滅の危機に瀕しているんです。
日本のバイイングチームが注目したのは、群馬県利根郡で絶滅の危機に晒されているイヌワシでした。渡り鳥ではありませんが 、猛禽類であるイヌワシは広い狩場を必要とします。今、森の中に狩場が減り、イヌワシの生息数が減少の一途をたどっています。
黒澤さん 原因の一つが、手入れされなくなった人工林の存在です。もともとイヌワシは、開けた草原や落葉する広葉樹の森のような環境を好みます。上空から地面が見えやすく、ウサギやヘビなどの獲物を狩ることができるからです。
でも、スギやヒノキが密植された人工林では、落葉が少ないうえに草が生い茂りやすく、地面が見えづらくなる。さらに、林業の衰退で間伐などの管理も行き届かなくなることで、森はますます密集し、イヌワシの狩猟に適した環境ではなくなっていきました。狩りの効率が落ち、雛への給餌がままならなくなることで、結果的に繁殖環境としても適さなくなっている現状があります。
この問題に対し、黒澤さんたちが行き着いたのは、価値が見えなくなった森の副産物に、化粧品メーカーとして新たな価値を見出すこと。
イヌワシの生息地がある群馬県利根郡みなかみ町の木工職人たちが、間伐材を用いて家具やカスタネットをつくる際に出る端材や木くずを買い取り、それを再生和紙「イヌワシペーパー」に加工。ギフトセットを包むカラフルな包装紙や社員の名刺などに活用する取り組みを始めました。

ギフトボックスのラッピングに使われている、カラフルなイヌワシペーパー。裏面には「この紙は、絶滅危惧種であるイヌワシを守るための取り組みであるイヌワシペーパーを使用しています」と書かれている(画像提供:ラッシュジャパン合同会社)
端材にまで価値を見出すことで、森の間伐作業に経済的な循環が生まれます。人の手が入り、光と風が通る森が戻れば、地表の見通しがよくなり、イヌワシが狩りをしやすい環境を取り戻すことにつながると考えたのです。
黒澤さん 「自分の払ったお金がこういう形で森や生き物を再生させる」って知ると、嬉しいと思うんです。手に取ったお客様に、確かな実感が届くようにしたかった。

LUSH 新宿店の店舗内には、イヌワシプロジェクト活動拠点である群馬県利根郡みなかみ町で採水される非加熱の天然湧水の給水機を設置。この湧水を購入すると、売上の10%が公益財団法人日本自然保護協会に寄付される
イヌワシペーパーの取り組みが始まったのは2017年。なんと4年後の2021年には、この森でイヌワシが3年ぶりに繁殖に成功したそうです。
黒澤さん その結果に、私たちがどれだけ貢献できたかは分かりません。でも、自分たちが取り組んできたことが、確かに自然環境の再生につながっているんだと実感できて、お客様と一緒にお祝いしたいくらい嬉しいことでした。
この取り組みが契機となり、ほかの絶滅危惧種の鳥を起点としたプロジェクトにもつながっていきました。
日本の里山に棲むサシバへの取り組みも、そのひとつです。渡り鳥のサシバは、春になると繁殖のために日本へと渡ってきて、岩手や栃木の谷津田(やつだ)と呼ばれる場所で子育てをします。谷津田とは、山あいの谷に沿ってつくられた、傾斜と湿地をいかした小さな棚田のような水田地帯。水路や畦(あぜ)が複雑に入り組んでいるため、生きものたちのすみかや移動経路が豊富にあり、生物多様性が非常に高い環境です。
しかし近年では、こうした谷津田が減少の一途をたどり、それに伴ってサシバの数も減ってきているといいます。
黒澤さん サシバが暮らす谷津田は、人の手で丁寧に守られてきた環境です。でも、最近では効率化を求めて大きな機械を入れるために、四角い水田に整備されたり、農薬が使われたりして、カエルや昆虫、小魚などの姿が見えなくなってしまっています。そうなると、サシバが子育てするための餌がいない。結局、鳥たちはその場所にいられなくなるんです。

谷津田の様子。LUSHは、日本自然保護協会や日本野鳥の会、全国の有識者と連携し、岩⼿県奥州市、栃⽊県市⾙町、神奈川県横須賀市、熊本県上益城郡⼭都町などの谷津田でサシバが戻る環境を支える生産者の米を商品の原材料にしている(画像提供:ラッシュジャパン合同会社)
そこで、大きな機械を使わず人の手で丁寧に栽培し、小さな生き物たちが生息できる環境を維持しながら農業に取り組む生産者のつくるお米を、スクラブやフェイスマスク、洗顔料の原材料として採用することにしました。さらに、脱穀後に残る稲がらを粉砕して紙などに加工し、無駄なく使い切る仕組みも整えたといいます。
黒澤さん 食料品店に並ぶと、大量生産のお米に価格競争で勝てない。でも、食用以外のところに価値を見出すことで、谷津田でお米をつくる小規模の農家さんが成り立っていけるようにしたいと思いました。
生態系と、それを守る人たちの暮らし。その両方に目を向けながら、再生的な関わりを築いていく。それが、LUSHのリジェネラティブ・バイイングのかたちです。
福島・南相馬の菜種油で、人や地域も再生させる
黒澤さん リジェネラティブ・バイイングの目的は、自然環境だけではなくて、人びとや地域がもう一度元気になることだと思っています。南相馬の取り組みは、まさにそれを体現しています。
東日本大震災と原発事故で大きな被害を受けた福島県・南相馬市。かつては稲作が盛んだった地域ですが、原発事故の影響で一時は人が住めない時期もあり、それをきっかけに農業から手を引く人が増えていました。
そんな中で、お米ではなく、土壌を再生させる菜の花の栽培によって、もう一度農業を再開しようとする人たちに出会ったといいます。
植物は放射性物質であるセシウムを土壌から吸収するけれど、油脂植物の種子から搾る油にはそれが移行しない。ウクライナのチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故の後に実証されていた科学的根拠のもと、安全性を確保できる新たな形で農業を再開していたのです。黒澤さんたちは、彼らがつくる菜種油を2015年からソープ、そして順次フェイシャルスクラブやシャワーオイルの原材料にも採用しています。
黒澤さん 土壌の再生という意味も大きいのですが、それだけではなくて、農業を通してもう一度この土地に人が集い、暮らしていく。そんなコミュニティが少しずつ広がっていくことこそが、本当の再生だと思っています。
国内での好意的な反響を糧に、この商品はやがてグローバルに展開されるようになりました。その結果、世界中から多くの声が寄せられたといいます。
黒澤さん 「農家さんはどんな格好で作業しているのか?」、「安全性はどうやって確認しているのか?」など、本当にたくさんの質問が届きました。それって世界が福島を「ちゃんと知ろうとしてくれている」という証だと思っていて。驚きとともに、LUSHとして真実を伝えていきたいと強く思いました。

南相馬市の菜の花畑。こちらでは福島第一原発の事故の後、農地を再生する方法として油脂植物である菜種栽培を始めた。現在日本で消費される菜種油の原料は、99.9%が輸入に依存する中で、原料生産から加工まで一貫してピュアな菜種油を手づくりする(画像提供:ラッシュジャパン合同会社)
また、商品を手にした一人の顧客から、思いがけない声が届いたといいます。
黒澤さん 震災後、南相馬を離れて暮らしている方から、「ふるさとでこんな活動が行われているなんて知らなかった。商品を買うことで自分もまちの再生に関われている気がして嬉しい」という声をいただきました。
商品をきっかけに、企業と生産者、顧客とのあいだに、地域を支える新たなコミュニティが生まれていく。LUSHが南相馬で進めるリジェネラティブ・バイイングは、そんな多層的な再生のあり方を体現しています。
認証にとらわれず、自分たちの目で見て「確かさ」を求める
イヌワシやサシバ、南相馬での取り組みにも表れているように、LUSHが大切にしているのは、原材料の背景にある土地や人、自然環境に対するまなざしです。
どこから、どのように届いたものなのか。そのプロセスすべてに責任を持ちたいという姿勢が、リジェネラティブ・バイイングの実践につながっています。ただし、その「正しさ」を自分たちだけで決めることはしないと、黒澤さんは言います。
黒澤さん これは環境にいいよね、と私たちだけで判断するのはすごく危険だと思っていて。私たちは環境再生や生物多様性の専門家ではないからこそ、必ず第三者の声を求めて、慎重に判断するようにしています。
近年は「エシカル」「サステナブル」といった言葉が浸透してきたぶん、その定義や意味があやふやになってしまう危険もあると思っています。だからこそ、LUSHとしては「何のためにやっているのか」「なぜこれが環境再生につながるのか」をきちんとお客様に伝えられるようにしています。
とはいえ、たとえば有機農業について、LUSHでは「認証を持っているかどうか」だけで判断することはありません。自然農法か、有機か、特別栽培かといったラベルよりも、その土地の環境にどのような影響を与えているのかを、現地まで赴き目で見て、対話を重ねながら判断することを心がけているそう。
黒澤さん フェアトレード認証のついたカカオバターについてのみ、児童労働の回避という明確な理由があるのでこだわっています。でも、他のものについては、農家さんにお会いし、自分たちの目で見て判断することを大切にしています。もちろん認証は素晴らしい仕組みだと思いますが、それを獲得するために農家さんがお金を払うことを強いたくはありません。
労働者の権利が守られているか。環境や生態系にどんな影響を与えるか。農薬を使っているとしたら、それは何か。さらに、どんな種や苗を選び、どれだけの距離を運搬してきたか。それらをしっかり聞いたうえで、LUSHの価値観を共有できるかどうかを大切にしています。
第三者による「正しさ」も大事にする一方で、数字や認証では測れない「確かさ」を求める姿勢は、つくり手や顧客と育んできたコミュニティを何よりも大事にしてきたLUSHだからこそ、たどり着いた誠実さであるように感じます。
0から1をつくって「自分にもできる」と信じてもらえる企業でありたい
リジェネラティブ・バイイングを通じ、自然環境や地域社会の再生にどれだけ真摯に向き合っていても、ブランドパーパスである「地球をよりみずみずしく、豊かな状態で次世代に残す」ことは、LUSHだけで実現できることではないと、黒澤さんは語ります。
黒澤さん 世界全体で見たときに、私たちにできることは本当に限られています。でも、私たちが0から1をつくることで、「LUSHにできたなら、自分たちにもできるかも」と思って実践してもらえることが、リジェネラティブ・バイイングをやっている意味だと思っています。
だから、ベストよりも、常にベターを目指して、変化を積み重ねていく。私たちは「コスメティックレボリューション」という言葉を掲げています。化粧品業界から変革を起こしたい。だから、今の業界の当たり前を、当たり前だと思わないようにしています。
そのために欠かせないのが、「関わるすべての人たち」の存在だといいます。
黒澤さん 私たちだけじゃ、ブランドパーパスは叶えられません。お客様、農家さん、製造チーム、ショップのスタッフ、アクティビズムを通じて出会った人たち……その全てがLUSHのコミュニティです。今後もいろんな方々とタッグを組んで、境界線を飛び越えていきたいと思っています。
変革は、誰か一人の特別な意志だけで起きるのではなく、人と人とがつながった、その先に生まれてくるもの。黒澤さんのこの言葉は、LUSHというブランドが、会社という枠を超えて、人と人との有機的なつながりの集合体であることを表しているのではないでしょうか。
黒澤さん 人って、自分にできることは限られてると思いがちだけど、実はそんなことないんですよ。自分が思っている以上に、できることは広がっている。だからこそ、「自分にもできる」と信じてもらえる会社でありたいなと思います。
ここまで「よりよい地球のためのアクション」に本気で取り組む企業を、私はほかに知りません。
原材料の調達から製造、販売に至るまで、環境や生態系、生産者との関係性に目を凝らし、何がよりよいかを自分たちの手で丁寧に選び取る。その姿勢は、「環境にいいと言われているから」ではなく、自ら見極めたうえで、地域の人や生産者、そしてLUSHの顧客とともに地球を再生していこうとする覚悟の表れです。
これまで私にとってLUSHは、「可愛いから」「いい香りだから」という理由で手に取ってきたブランドでした。しかし、その購買が実は自然環境や地域コミュニティの再生につながっていたと知ったとき、少し誇らしい気持ちになりました。
経済活動が、環境や人の営みにポジティブな変化をもたらす力になりうる。LUSHの姿勢からは、そんな可能性を感じます。それが社会の当たり前になるには、まだ時間がかかるかもしれません。けれど、こうした選択肢が確かに存在しているという事実が、私たち一人ひとりの「選ぶ力」を後押ししてくれるはずです。
未来を少しでもいい方へ動かす一歩を、LUSHのような企業とともに踏み出していけたら。そう思えた取材でした。
(撮影:イワイコオイチ)
(編集:村崎恭子)













