12/14までのgreenz people入会で『生きる、を耕す本』 vol.01「エコビレッジという実験場」とvol.02「うんこが地球を救う?だっ糞ダ!」を2冊同時にプレゼント!→

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greenz people限定『生きる、を耕す本』が完成!さまざまな社会実験を探究するシリーズ本vol.02 うんこが地球を救う?「だっ糞ダ!」の全貌を紹介

WEBマガジン「greenz.jp」のメディア運営を寄付で支えてくださっている読者のみなさん「greenz people」だけにお届けしている特典本「生きる、を耕す本」。

私たちの探究の現在地をgreenz peopleのみなさんにお届けすべく、シリーズ本として毎年発行しています。

第2号のテーマは、「うんこ」です!…突然で驚かせてしまったかもしれません。すみません。でも少しだけこらえていただいて、後に続く編集長の言葉を読んでみてください。なぜ今、このテーマなのか、わかっていただけると思います。

『生きる、を耕す本』vol.02
うんこが地球を救う?「だっ糞ダ!」発行に寄せて

(greenz.jp編集長 増村江利子)

『生きる、を耕す本』vol.02「うんこが地球を救う? 『だっ糞ダ!』」表紙

ふざけてるんですか?って思われるかもしれませんね。
確かに、このテーマを扱うメディアは、他にはないだろうと思います。

でも、少しだけ考えてみてほしいんです。きれいなことは扱われるけれど、きれいじゃないものは扱われない。それでいいのかなって、思っているんです。

「臭いものに蓋をする」ということわざがあります。都合の悪いことは、誰もが隠したいだろうと思います。問題から目を背けたいし、できれば周囲にバレないようにしたい。

ごまかす、取り繕う、はぐらかす。私もひとりの人間なので、人のことは言えません。

でも、この社会が変わらないのは、頑張っている人たちもたくさんいるけれど、問題から目を背け続けている人が多数だから、ではないでしょうか。

そしてもう一つ、何かものごとを捉えるときに、真ん中だけを見ても、全体像や兆しを捉えることはできないと考えていることもあります。

意外と、「はずれ値」みたいなところに、あたらしいヒントがある。
ほんとうのはずれはあまり参考にならないけれど、ぎりぎりのキワにある「はずれ値」は、これまでの文脈と、この先につくられる未来が混在していて、あたり前だと思っていた価値観を、根底からくつがえすような何かしらの兆しがあるような気がするんです。

このテーマは、一見キワにあるように思うかもしれませんが、それは意識のうえの話であって、結構、ど真ん中なんですよね。
その乖離を多くの人が認識していないだろうことも、扱ってみたいと思う背景にはあります。

いまだにこの社会のOSは、古いままです。
がんじがらめでサクサクと動かないOSのアップデートをがんばるか、もしくは自分たちの手で、あらたにつくりなおすか。

いずれにしても、この社会のしくみで見えなくなっていること、見えにくくなっていることを観察し、そのしくみが抱えている歪みを、捉える必要があるのではないでしょうか。

その題材として投げかけてみたいのが、「うんち」です。
まさか自分がこんな言葉を書く日が来るなんて、思ってもみなかったですよ。
企画をつくるのに、さんざん書きましたけどね。
これはみなさんへのメッセージのなかの言葉なので、気が重いです。

だけど、おそれずに、向き合ってみたい。

だって私たちは、生きるうえで本来は引き受ける必要のある責任を、自分以外の誰かに、お任せしちゃっている状況にいるのですから。

vol.02「うんこが地球を救う? 『だっ糞ダ!』」の中身を紹介

前代未聞のテーマを取り上げた『生きる、を耕す本』vol.02。いったいどんな人たちに出会い、どんなことを探求してきたのか。見どころをご紹介します!

Case study
信念の野糞

まず話を聞いたのは、このテーマに欠かせない人物。糞土師の伊沢正名さんです。伊沢さんがつくりあげてきたプープランドを訪ね、伊沢さんの生き方や思いに耳を傾けました。

伊沢 正名(いざわ・まさな)
糞土師。 1950年 茨城県生まれ。1970年 自然保護運動を始める。1974年 真の自然保護と自分のウンコへの責任から、信念をもって野糞を始める。1975年 菌類・隠花植物専門の写真家を目指す。2006年 写真家を辞め、糞土師を名乗る。2015年 舌がんになり、深く死に向き合うことで、糞土思想がさらに深化する。2021年 糞土思想を広め、正しい野糞を学ぶ場として、糞土塾を始める。

Interview & Column
「うんこ」を耕す

「うんこ」と聞いて、みなさんはどんな状態のうんこを想像しますか?

実は「うんこ化石」なるものがこの世には存在します。そのうんこ化石を研究している古生物学者の泉賢太郎さんにインタビューしました。さらに、“環境UN動家 うんちマン”として、コミュニティや人と人とのつながりを循環させる活動に情熱を注ぐ、小関昭彦さんにも話を聞きました。

コラムは、コンポストトイレの開発と進化にチャレンジするモーリー(森雄翼)さんと、著書『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか ――人糞地理学ことはじめ』で知られる歴史地理学者の湯澤規子さんに執筆いただきました。

泉 賢太郎 (いずみ・けんたろう)
1987年生まれ、 東京都出身。 古生物学者。 千葉大学教育学部准教授。2015年、 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。博士(理学)。2017年2月に千葉大学教育学部理科教育講座に特任助教として着任し、2021年1月より准教授。 著書に『ウンチ化石学入門』(集英社インターナショナル) 、『地球と生命の歴史がわかる!うんこ化石』 (飛鳥新社)、『古生物学者と40億年』(筑摩書房)、『化石のきほん : やさしいイラストでしっかりわかる : 最古の生命はいつ生まれた?古生物はなぜ絶滅した?進化を読み解く化石の話』(誠文堂新光社)、『生痕化石からわかる古生物のリアルな生きざま』 (ベレ出版)など。

小関 昭彦(こせき・あきひこ)
自称358歳。 東京生まれ。多摩美術大学大学院絵画科修了。ゲーム開発会社の株式会社ダイスクリエイティブを創業し、30年間にわたって経営者を務める。創業したあとの10年間はおもに任天堂のゲームを故岩田聡さんと開発。3.11後にはエネルギー問題に焦点をあてた「エネシフゲーム・インタビューズ」をクラウドファ ンディングとプロボノで開発し、非営利ゲームソフトとして配信。事業を子会社2社に継 承したのち、うんちが主役のゲーム 「PooPride」のプロデュースを機にうんちマンに転身。多方面で活躍し、現在は環境UN動家として活動している。

モーリー(森 雄翼 / もり・ゆうすけ)
1989年熊本生まれ。 エネルギー自給生活を目指して「ecoばか実験」を日々繰り返している。こんな商品が世の中にあればいいのに、を形にしてきた結果、オリジナルのコンポストトイレ・ 温水薪ストーブ ・太陽熱温水器・床暖房システムの開発に至り、それらを販売する会社を経営する (合同会社NITOCRAFT)。 電力もできる限り自給し、 オフグリッ ドなライフスタイルを実践中。YouTube 「ecoばかクリエイション」には2025年4月時点で8万人の登録者がいる。

湯澤 規子(ゆざわ・のりこ)
1974年大阪府生まれ。法政大学人間環境学部教授。筑波大学大学院歴史・人類学研究科単位取得満期退学。博士(文学)。明治大学経営学部専任講師、筑波大学生命環境系准教授を経て、現職。「生きる」をテーマに地理学、歴史学、経済学の視点から、当たり前の日常を問い直すフィールドワークを重ねている。『在来産業と家族の地域史 ライフヒストリーからみた小規模家族経営と結城紬生産』(古今書院)で経済地理学会著作賞、地理空間学会学会賞学術賞、日本農業史学会学会賞、『胃袋の近代 食と人びとの日常史』(名古屋大学出版会)で生協総研賞研究賞、人文地理学会学会賞 (学術図書部門)、『焼き芋と ドーナツ 日米シスターフッド交流秘史』 (KADOKAWA)で第12回河合隼雄学芸賞を受賞。他の著書に『7袋のポテトチ ッ プス食べるを語る、胃袋の戦後史』 (晶文社) 、『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか 人糞地理学ことはじめ』(ちくま新書)、『「おふくろの味」幻想 誰が郷愁の味をつくったのか』(光文社新書)など。

Fact & Research
下水道ってどうなってんの? うんちの行方を訪ねて

トイレの先の世界を、自分たちの目で確かめたい! グリーンズ編集部は「有明水再生センター」を訪ねました。排泄物は下水道管を通ってどのように処理されていくのか。再生水になるまでの過程をたどった体験記です。

さらに、世界のトイレ事情ものぞいてみようと、日本のトイレメーカーの環境インフラ研究者としてケニアに渡り、循環型無水トイレの普及に取り組んできた山上遊さんに話を聞きました。ケニアのトイレ事情から世界のトイレ問題をまなび、山上さんの生き方から海外で暮らす日本人の挑戦の物語を知ることができます。

山上 遊 (やまかみ・ゆう)
1978年生まれ、東京都出身。2003年に東京都立大学大学院工学研究科を修了。トイレ愛が高じて、住宅設備機器メーカーの株式会社INAX (現LIXIL) に入社。愛知県知多半島のトイレ工場で8年間働く。2013年に、開発途上国のトイレ問題を解決したいと同社の総合研究所に異動し、循環型無水トイレの普及事業の責任者としてケニアに赴任。2019年6月に同社を退職。トイレのためには雇用創造が必要だと思い立ち2020年、同国でラム酒製造を手掛ける「Yamaroku Limited」を設立した。

Dialogue
うんこを耕して、見えてきたもの

『生きる、を耕す本』の制作にたずさわった5人が、今回のテーマ「うんこが地球を救う? 『だっ糞ダ!』」についてさまざまな角度から語り合った座談会。編集長の増村江利子をはじめ、どんな人たちが、どんな思いでつくったのか――。今回の本ができるまでの裏側をお伝えします。

Movie & Books
観ておきたい参考映画&読んでおきたい参考図書

「うんち」にまつわるおすすめの映画と書籍も紹介しています。まだ観ていない映画や読んでいない本があれば、ぜひ手に取っていただけると嬉しいです。

Issue
プラネタリーヘルスが教えてくれる、排泄といのちの循環

最後に、医師であり地域創生医の桐村里紗さんに話を聞きました。そもそも人間にとって「うんこ」とは何か、私たちの腸と地球の関係、いい「うんこ」をするにはどうすればいいのかなど、専門家の視点から丁寧に解説していただきました。

桐村 里紗(きりむら・りさ)
医師。天籟株式会社 代表取締役であり、一般社団法人プラネタリーヘルスイニシアティブ代表理事、東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻道徳感情数理工学講座主宰兼共同研究員。予防医療から在宅終末期医療まで総合的に臨床経験を積み、現在は、鳥取県江府町に移住し、日本のローカルと都市をつなぎ、プラネタリーヘルスを社会実装するためのモデル構築を行なう。地球環境と腸内環境を微生物で健康にする、プラネタリーヘルスの理論と実践の書『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)が増刷を重ねる。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」(腸活評論家)他、メディア出演多数。

『生きる、を耕す本』の試み
「greenz people」と一緒につくる & 印刷のサステナビリティを追求する

前回とおなじく、今回の冊子も「greenz people」のみなさんと一緒につくりました。

伊沢正名さんのインタビューは、連載「暮らしの変人」の取材ツアーでgreenz peopleのみなさんと訪れた際にうかがった内容を記事にしました。ピープル編集部のライター、小島和子さんにはインタビュー記事を担当していただきました。「観ておきたい参考映画&読んでおきたい参考図書」の情報はgreenz peopleのみなさんからも寄せていただきました。

2023年5月から、連載「暮らしの変人」をともにつくるピープル編集部を運営してきました。ピープル編集部では、いつでもメンバーを募集しています!

そして今回も、環境負荷がより低い紙をつかって本をつくることにこだわりました。

相談にのっていただいたのは伸和印刷株式会社さんです。詳しい内容は、『生きる、を耕す本』vol.02「うんこが地球を救う?『だっ糞ダ!』」の巻末で紹介しています。

グリーンズを支えてくださっているgreenz peopleのみなさんにお届けする冊子だからこそ、グリーンズの探究とこだわりを詰め込んだ一冊に仕上げました。グリーンズではこれからも、こうした挑戦を続けていきたいと思っています。

『生きる、を耕す本』vol.02
「うんこが地球を救う?『だっ糞ダ!』」をチラ見せ

greenz people(グリーンズ会員)大募集!

いかがでしたでしょうか。みなさんに『生きる、を耕す本』の雰囲気、そしてワクワクを感じ取っていただけたらうれしいです。この『生きる、を耕す本』はグリーンズの寄付会員greenz peopleにご入会いただいた方に、特典としてプレゼントしています。

greenz peopleのみなさまからいただいた寄付会費をもとに、「生きる、を耕す。」をもっと根づかせていくための驚きと学びのある新企画を、どんどん仕掛けていきたいと考えています。サポートいただくお礼として、『生きる、を耕す本』だけでなく、限定メールマガジンのお届けもしています!

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