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選挙権を持たない子どもたちがあげる「なんとかして!」の声。気候変動に対する意見をアートで表現する「Climate Art for Congress」

気候変動という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?

毎年のように日本列島に洪水や土砂災害を引き起こす大雨。
ブラジルやオーストラリアで発生した大規模の山火事。
カナダで50度近い気温をもたらした異常熱波。

このような事態の背景には、地球温暖化によって発生する気候の変化、つまり気候変動が大きく影響していると言われています。

いったい、数十年後にはどんな世界になっているのでしょう。

「このままじゃ大変なことになる。なんとかして!」と自分たちの声をあげる手段のひとつが、選挙。では、選挙権を持たない子どもたちはどうやって声をあげればいい?

そこで今回紹介するのは、アメリカ・ニューヨークで始まった、気候変動に対する意見をアートを通じて表現する取り組み「Climate Art for Congress」です。

Climate Art for Congressを始めたのは、アメリカ初の気候変動に特化した博物館「The Climate Museum」。

気候変動に関する展示会を開催したり、アートで気候変動を学ぶプログラムや、科学を通して気候変動を学ぶワークショップなど、気候変動に関するさまざまな活動をしています。

そんな中で新たにClimate Art for Congressの活動を始めたのは、「世界が経済活動を再開するにあたり、子どもたちが気候変動対策を含めることの重要性を訴える方法として、絵や手紙を用いることにした」ことがきっかけだったそう。

「上がり続けている平均気温」政策に気候変動を再検討して!

「地球を平和な姿に戻して」地球と未来のために、戦うことをやめないで!

Climate Art for Congressの特徴のひとつは、ペンと紙さえあれば、誰にでも気軽に参加できること。また、自分の意見が州の代表者に声が届けられるということは、子どもたちのモチベーションにつながっているのではないでしょうか。

そして、作品を提出するまでのステップはとっても簡単。

1. 気候危機について勉強する
2. 誰が議会の代表者なのか調べる
3. 自分の想いを表現する
4. Climate Art for Congress事務局に提出

集まった作品はWebサイトで公開するほか、事務局が印刷して、子どもたちが住む州の議会に届けてくれるんです!

新型コロナウイルスが流行しはじめた2020年4月に開始して以来、16の州から500通以上の手紙が届いていて、ほかの州でも広がっていくことを期待しているそうです。

Web上では、州ごとにまとめられた作品を見ることができます。

気候変動が世界中で深刻であることは分かっているものの、どうやって行動すればいいのか分からず、途方にくれてしまうこともあるかもしれません。

しかし、いずれ次世代を担うことになり、気候変動が原因で起こるさまざまな問題の影響を受けることになる子どもたち。しかし選挙権がない今は、選挙を通して意見を反映させることができません。

選挙権を持たない子どもたちの声なき声に耳を傾けることができる。アートを通じた意思表示は、どんな未来がほしいのかを考えるきっかけにもなり、気候変動だけでなくほかの分野にも応用できるような気がします。

[via Treehugger, ClimateMuseum, Nikkei]

(Text: 中鶴果林)
(編集: スズキコウタ)

– NEXT ACTION –

気候変動に対してモヤモヤすることがあるなら、まずは紙とペンを用意して、頭の中で考えていることを絵で表現してみませんか?

– INFORMATION –


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