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ねこじゃらしやススキだってかわいい。身近な草花を活かすリース・スワッグのつくり方

リース、スワッグ、ガーランド。これらはすべて、自然の草花などを使ってつくる飾りのこと。かつての歴史的や宗教的な背景を経て、現代ではもっと気軽に、室内やエントランスを飾ったり、お花屋さんやフローリストといったプロの仕事にもなりました。

greenz.jp読者のみなさんにも、日常的にお花を飾ることがお好きな方は多いと思いますが、なぜ人は草花を飾るのでしょうか? 諸説あるようですが、礼儀や習慣といった理由よりも、もっと根源的に、人間が自然の一部だからだと考えられているようです。

わたしたちは自然界の生き物でありながら、建物の中で暮らすため、少しでも自然の情緒を室内に飾りたくなる。道端で一生懸命咲く花を見ると、目線がいったり、つい手を伸ばしそうになるのは、自然を生きる証なのかもしれません。

ならば季節の草花で
お部屋を飾ってみよう

お花屋さんで販売されている輝かんばかりの色や形のキラキラしたお花はもちろん魅力的ですが、ふと身近な範囲を見渡してみると、足元に咲く草花だって個性とかわいさを感じるものです。自由な発想で組み合わせながら、日常に取り入れてみるのはどうでしょうか。

まずは仕上がりを
イメージしてみる

一般的に円型でおなじみなのがリース、あとは細長く下げるタイプのスワッグ。また、日本のお正月などに飾る締め縄かざりなども、素材が揃えば手づくりにチャレンジできます。まずは家の中のどこに、どんな形や大きさのものが飾りたいのか、新しくインテリアを気分転換させるようにイメージを膨らましてみましょう。

手に入るものを集めてみる

一通り考えがまとまったら、実際身近にある草花を集めて、さらにインスピレーションを具体化してみます。

上の写真は、雑草といわれるセイタカアワダチソウや、散歩の途中でとってきたススキ、エノコログサ(ねこじゃらし)、農家さんにもらった小麦やタカキビ、庭の枝木や、色がきれいなうちにドライにしておいたハーブや柑橘などを並べたものですが、もちろんこんなにたくさん集める必要はありません。

素材以外の道具も、なるべく手元にあるものでできると気軽に取りかかれますね。草木を束ねるための麻紐やリボン、細く扱いやすい針金とペンチもあると便利でしょう。リースをつくる場合は土台となる円型があると早いですが、自作するもよし、雑貨屋さんなどで買うもよしです。デザインによってはボンドや接着剤も揃ったら、あとはもう実際につくるだけです。

組み合わせは
フリースタイル

完成イメージを思い浮かべならが、どの素材を使うか決めます。ルールはありませんので、ピンときたもの同士をグルーピングしてみましょう。組み合わせが決まったら、ハサミの出番です。リースなら土台に合わせたサイズで長さを揃えたり、スワッグなら仕上がりの長さに合わせて全体を揃えるなど、仕上がりを考えながら素材を整えていきます。

リースなら台にワイヤーや紐を巻きつけて、飾りたい草木をつけていきます。まだフレッシュな草木を使う場合は、だんだんドライになると草木の量が減ることも考慮して、多めにつけたり、あとから足すなど、変化の過程も含めて楽しむことも自由です。

集めた身近な草花は
こんな感じに

今回は上の写真で揃えた身近な草花を使って、いくつかリースやスワッグに仕上げました。

こちらは黄色の千両(せんりょう)とローズマリー。例年使い続けて年季の入った色になったリース台を今年も使って、わりとオーソドックスな寒色系のリースになりました。

こちらはお正月飾りなどにも使われる南天(なんてん)、玄関に咲いてるお家も多いかもしれませんね。冬でも発色のいい赤い実を活かしたくて、2本をそのまま丸めてリボンで留めた、シンプルな置き飾りにしました。

また、根を張る雑草として嫌がられることも多いセイタカアワダチソウですが、実はドライになっても黄色の花や花粉が落ちにくく、室内飾りにも使いやすい性質があります。今回は黄色のふわふわした部分を中心にして、背の高いススキや雑穀と一緒に束ねたスワッグにしました。

身近な草花を自宅に飾って眺めていると、自分が暮らす地域と自分自身のつながりがジワジワと感じられてきます。新しい年を迎える冬の時期、ぜひ足元に広がる世界観を、草花と共に味わってください。