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個性と歴史ある「コンビ商店街」の未来、共創してみない?田川市の商店街活性化コーディネーターだからできること #仲間募集

グリーンズ 求人での募集期間は10/12〜11/9です。募集の詳細はこちらをご覧ください。

「月が出た出た 月が出た さのよいよい」。

今回の求人の舞台は、盆踊りの唄としてもなじみ深い「炭坑節」誕生の地。福岡県の真ん中に位置する筑豊エリアにあり、炭鉱のまちとして知られる田川市です。

筑豊最大の炭都・田川を象徴する風景といえば、何と言ってもこちら! 盆地に腰を下ろし、存在感を放つ香春岳とボタ山。それをバックに、二本煙突と竪坑櫓がすっくとそびえるノスタルジックなビジュアルに、訪れる人誰もが心奪われます。

田川の町を一望できる中央公園からの眺め。炭坑節や五木寛之の小説『青春の門』の一節に登場する「香春岳(一ノ岳)」では、現在も良質な石灰が採掘されています。

炭鉱労働者や暮らす人がつくり上げてきた田川の歴史や文化を色濃く残す町並みをロケ地として活用してもらおうと、招致活動「たがわフィルムコミッション」の取り組みが推進されていたりと、まちのイメージアップを目的とした芸術活動なども盛んな地です。

同じ福岡県民から見ても、「ちょっとディープで、他にない独特な空気感を感じるまち」というのが田川の印象かもしれません。

他の地方都市と同様、高齢化に伴う過疎の問題を抱えている田川市ですが、「誰もがここに暮らしたい」と思えるまちづくりをテーマに、近年は「移住・定住の推進」にも力を入れ、若年層を意識したまちの再生に取り組んでいます。

その連携もあって、Uターンした人やふるさとに貢献したい人たちの手によって、まちの魅力が再発掘されている田川市。ゲストハウスやコワーキングスペースなどユニークなスポットを目にして、まちの動きとして「まだまだ何か起こりそう」な兆しを感じました。

今回は、そんな田川市の主要駅近くにある2つの商店街を盛り上げてくれる「商店街活性化コーディネーター」2名を募集します。

まずは田川市がどんなまちなのか、見てみましょう。

新旧の顔がまちをユニークに個性づける田川市

西は福岡市、東は北九州市と県内都市圏へも車で1時間ほどとアクセス良好。JR九州の日田彦山線と、平成筑豊鉄道(通称へいちく)という私鉄がまちを走る、のどかな景色も田川市らしさのひとつです。

田川伊田駅構内。週末はホームでマルシェも開催されています。

人口は約4万7000人。サービス業が少ないことから若年層の流出が課題となっていますが、新しい魅力を発信するスポットも増えてきました。

まず、昨年9月にグランドオープンした駅舎ホテル「田川伊田駅舎」。主要交通機関である田川伊田駅に「日本で一番駅のホームに近いゲストハウス」として誕生。ブラックダイヤ(石炭)を彷彿とさせるモダンな洋館デザインが目を引き、駅前のイメージがぐっと変わりました。

イメージアップした伊田駅前。ロータリーを利用した共同イベントなども行うことが期待できそう。

2階のレストランでは、炭鉱夫が愛した田川のソウルフード「ホルモン焼き」などが味わえます。

中心街から西南へ下ると、空気がガラッと変わり、自然が広がる猪位金(いいかね)地区へ。迎えてくれるのは、廃校になった小学校をリノベーションし、利活用するインキュベーション施設「いいかねPalette」のみなさんです。作曲家でありお笑い芸人時代を経て、現在に至る樋口聖典さんを代表に、地元の同級生でつくった施設は、音楽制作スタジオ、コワーキングスペース、宿泊という3機能を備えています。

廃校利活用事業として、2017年に立ち上げられました。

エントランスから開放的で自由な雰囲気。

音楽を入り口にしていますが、樋口さんたちが仕掛けるのは「訪れる人誰もが自由になれるところ」。創作を始め、生き方の視野を広げ、可能性を見つけられる場として、アイデンティティを求める人のアイコン的な存在になっていて、今後の進化が楽しみな場所です。

そして、こちらは地元で長年愛されているスポット。田川市といえば1963年に販売を始めた国民的スイーツ「チロルチョコ」が生まれた地でもあるんです。

国道201号線に現れるチロルチョコの看板が目印

製造工場だけでなく、行列のできるアウトレットショップもあります。

田川市の特色や魅力に触れたところで、次は、コーディネーターの活動の舞台となる2つの商店街を覗いてみましょう。

田川市には、駅と商店街を中心とした市街地があります。伊田と後藤寺エリアに、今回のターゲットである商店街があります。キーマンになっている方々にお話を伺いました。

駅前とリンクして新たな賑わいを生み出せそうな「伊田商店街」

伊田商店街は、118軒の個人商店が連なるアーケード街。現在オープンしているのは30店舗ほどといいます。歩いてみると、確かにシャッターの閉まっているお店が目につきますが、想像よりも明るい印象。前任の地域おこし協力隊によるアイデアで、地元のアーティストとともにシャッターにペイントしたカラフルなイラストが際立っています。

田川伊田駅から目と鼻の先にある商店街

「川渡り神幸祭」をテーマにした迫力のイラストも。

お話を伺ったのは、伊田商店街振興組合の事務員、本永留美さん。結婚後、田川市に移り住み、振興組合に勤めて25年になります。商店街の人たちとの交流はもちろん、過去にまちづくりや地域おこし協力隊に携わった人たちが任務を卒業しても会いにやって来る、そんな誰からも慕われる存在です。

会った瞬間、その人懐っこさにホッとできる、田川愛にあふれる本永さん

振興組合ができて50年弱。それ以前から、伊田商店街の歴史は始まっています。

本永さん 1960年代、炭鉱が栄えた時代に、伊田駅周辺に小さな商店ができてきていったんですね。1974年に大型店ができてきて、集客のために駐車場をつくったのが組合を結成したきっかけです。当時は300店舗ぐらいの商店が、駅前から伊田商店街、駅の裏通りまでびっしり立ち並んでいたそうですよ。商店街へ来れば、あらゆる生活必需品はすべて揃った時代でした。

大正13年、伊田町の町制を祝う商店街の様子。

やがて郊外店の台頭で、商店街の賑わいは減っていきます。けれど、組合が行なえるのは駐車場の管理と催事の調整のみ。店舗については個人事業主の問題なので立ち入れず、空き店舗の対策ができないまま今に至っています。

本永さん とはいえ、よそで借りるよりも駅周辺のアクセスの良さや家賃の安さがメリットなので、場所を探している人が自然とやって来るんです。補助金制度を利用して、若い方が居酒屋やネイルサロンをオープンしている成功例もあるんですよ。最近は事務所や事業所を探している方も増えてきました。

伊田地区ではこれまでなかったネイルサロンは、予約が取れないほど好評。伊田商店街で起業した成功例。

なかには急成長して店舗数が増えた障害児児童サービスの店も。

商店街が抱える課題を誰よりも理解している本永さん。次のコーディネーターに対して、何かリクエストは?

本永さん 独身でもご夫婦での移住も、来てくれたからにはサポートする自信はあります。田川郡部に行けば山も川もあります。畑がしたければ観光農園も。地域自慢の「川渡り神幸祭」では、子どもが小さいうちから、太鼓を叩いたり、踊り山笠に出たりと都会ではなかなか体験できないことができます。田川市は中学生まで医療費が無償であるなど、子育てに関する手当も充実しているんです。安心して来てください。

人の魅力を輪にして盛り上げたい「後藤寺商店街」

田川後藤寺駅からすぐ。近隣には高校や桜の名所として知られる公園があり、商店街は学生たちの通学路になっています。こちらも現在30店舗ほどが営業しているそうですが、駅から遠くなるほど人通りがなくなり、伊田商店街よりローカル色が強い印象を受けました。

後藤寺商店街では、お茶屋さんなど創業100年を超える老舗が健在です。

活用次第では面白くなりそうな横丁も。

目新しいのは、テレワーク&コワーキングスペース「おしごとテラスkatete(カテテ)」の存在。「子育てなどの合間にできる、場所や時間にとらわれない働き方」をコンセプトに、2017年にオープン。登録者数は全国から100人を超えました。小売業でない新しい空き店舗の活用法としてお手本になりそうです。

田川出身の創業者と元市の職員が立ち上げた「おしごとテラスkatete(カテテ)」。

後藤寺商店街の歴史とともに歩んできた書店のオーナー、近藤正寛さんにも話を伺いました。

駅前から人の流れがあるサンシャイン通りの角地に立つ「本のこんどう」。

戦前、祖父の代から書店と文具店を併設で営んでいた近藤家。「本のこんどう」として独立したのが1968年のこと。当時は、学生からお年寄りまでたくさんの人で賑わい、5軒の書店があったそうですが、今は近藤さんのお店1軒だけに。

ご近所のおもちゃ屋さんが手描きしてくれた看板がキュート。界隈にはカフェやタピオカ店がオープンし、人気を呼んでいます。

同じ商店街の中でも、場所によって人通りに差が出始めたのは盲点だったといいます。

近藤さん 郊外化が進んで利用客が減っていき、商店街の多くが店休日の日曜日にがんばって営業しても報われない。その日曜日の閑散とした姿が「商店街の5年後の姿やね」と感じたんです。それで2015年に駅に近い場所へ移転を決めました。

現在は、店を閉めたお蕎麦屋さんから譲り受けたドリンクの自販機を置いたことから、ブックカフェとして窓際にカフェカウンターを設置。塾に通う学生が利用しやすいよう、文具やお菓子を販売するコーナーを設けたりと、柔軟な店づくりに励む近藤さん。地域おこし協力隊を迎えることに対してもオープンマインドです。

近藤さん 商店街のためにイメージアップにつながる情報をネットで発信してくれたり、「たが輪投げ」のイベントが後藤寺から生まれ、伊田商店街と一緒に盛り上がったりしたのもこれまでの地域おこし協力隊のおかげ。田川市の人はシャイで方言がきついから最初はとっつきにくいかもしれんけど、中に入れば、みんな優しいし力になってくれます。一緒になってがんばってくださる方、大歓迎です。

ユネスコ世界記憶遺産に日本で初めて登録された炭坑記録画家・山本作兵衛さんの時代から遡って、最近では邪馬台国田川説が囁かれるようになって古代史も注目されてきているんですよ。郷土の誇りやロマンを一緒にアピールしていきたいですね。

経験より、思いややる気で「動く人」を大募集!

キーマンの温かな思いを通して見た2つの商店街の現状、心に残るものはありましたか?

今回の募集にあたって、協力隊に求める希望や思いを、活動を支援する田川市役所中山卓也さんと、サポート業務を行う「株式会社LIFULL」の後藤大夢さんに語っていただきました。

田川市役所の中山さん(左)と「LIFULL」の後藤さん(右)

まず、協力隊をサポートする後藤さんと中山さんの役割について、そして、シャッター街になりつつある商店街の現状について伺いました。

後藤さん 「株式会社LIFULL」の地方創生推進部というところにいます。自治体と協定を結んで、空き家対策や活用法の解決、関係人口の創出、移住定住の促進、企業誘致やワーケーションの推進などに取り組むのが仕事です。これまでに、宮崎県の日南市、岡山県の総社市など9つの自治体さんと連携してきました。その実績を生かして、田川市での地域おこし協力隊の募集やその活動をサポートしていきます。

中山さん 現在は建設経済部・産業振興課にいますが、それまで2年間、九州経済産業局へ出向していたんですね。出張で各地の商店街の姿を見てきた中で、キーマンになる人が動いている現場の成功例を間近で見ることができたことは、いい経験でした。

田川市の場合は、後藤寺商店街のようにブロックごとに管理が分かれていると、組織としてはひとつだけれど意思統一がうまくいかなかったり、事業主の中には、ご高齢で放置しても困らない方もいらっしゃったりして空き店舗のままの状態が続いてしまう。

そうした課題を乗り越えるためには、まずは「気持ち」です。地域おこし協力隊と地域のキーマンがつながって、働きかけることで「商店街を元気に、より良くしていきたい」という気持ちを醸成していく。互いの温度を合わせていくような小さな動きから始めて、2年目、3年目に大きなウェイブになっていれば嬉しいですね。

2つの商店街を2人で担当。一緒に盛り上げてくれる協力隊に望むこと

今回の商店街活性化コーディネーターは、2つの商店街をつなげて賑わいをつくり出す面白さがやりがいのポイント。ひとりでの応募はもちろん、ユニットとして仲間1組で挑戦できるのもまたとない機会かもしれません。

中山さん 地域おこし協力隊の任期は3年間で、田川市ではこれまでも受け入れの実績がありますから、まず安心して活動していただけます。これまでの活動内容としては、商店街の魅力を掘り起こしながら、人を呼ぶ仕掛け、情報発信をしていくことがメインでした。例えば、後藤寺商店街で生まれて共同開催されるようになった名物イベント「たが輪投げ」や隣町の川崎町で開催された「パン博」のサテライトの宣伝や盛り上げなどです。

一時的な賑わいはつくれたのですが、継続は難しく、今回はそうした活動とともに「やりたいことを持った方が、商店街で食べていける仕事をつくる」ことを意識してもらえたらと思っています。

例えば、空き家や空き店舗を掘り起こし、利活用希望者とマッチングをしたり、商店街活性化のために地域のニーズ調査や移住及び定住相談の対応、移住者と地域住民、移住者同士のネットワークづくりなどに取り組んでいただくようなイメージです。

協力隊の任期が終わる3年後には、賑わいが出てきた商店街と一緒に、自らの事業も自走させてもらうのが理想です。

後藤さん 友人同士でも、お笑いコンビで来ていただいてもありかなと(笑) というのも、「いいかねPalette」の代表がもともとお笑い芸人で活躍されていたという経歴があるので、なぜかお笑いコンビが思い浮かびました。

「田川市で、商店街で、何かやってみたいな」という動機のある方なら、個々のスキルを生かしてもらって、そこに合わせて私たちがサポートしていきます。

あくまで私のイメージですが、片方がネタを書く人で、片方が面白いコミュニケーションを取れる人(笑) そういうコンビだとメリハリが効いて面白いかなと思っています。

どんどんファンをつくって
プレイヤーを増やしていく活動をともに

3年という地域おこし協力隊の期間を通して、どう活動を広げていくイメージなのでしょう。

後藤さん 活動の柱になるのは、商店街のブランドを上げていく仕掛けづくりだと思うんです。田川市は「人の魅力」の部分が強いので、まず商店街にいるキーマンに焦点を当てて発信していく。

どんどんファンをつけていって、そのキーマンに「あ、自分はやれる」って思ってもらったら、その人がまた次のプレイヤーをつくっていく。そうすれば、地域や外の人たちを巻き込んでいけるはずなので、一緒に取り組んでいきたいですね。

中山さん 私たちは商店街の方々のことを知りすぎて、逆に個性に気づきにくくなっている部分があるんですよね。地域の文化資源も含め、外からの目線で意見がいただけるのはありがたいことです。

地元ならではの空気感、スピードがあるので、意見や歩調を合わせていただきながらも、自主性を持って、仕組みとして長く残っていくような土台をつくってもらいたいです。

後藤さん 活動する中で地盤づくりをして、先ほど中山さんが言ったように、起業だったり自分自身ができることでプレイヤーにもなってもらいたいですよね。やりたいこと、ファンのつくり方を学んでいって、結果的に3年後の自分にファンがついている状態をつくる。

そうすると、空き店舗改修1軒には最大100万円の補助や、起業にチャレンジするときも国からの補助金を活用しつつ、お客さんを招きやすい。かつ、応援してくれる商店街の方々もついてきてくれるはずですから。一緒に楽しみながら取り組んでいきましょう!

今回、地域のみなさんにお話を伺うなかで、何より惹かれたのは、その気さくで温かな人柄です。互いを知り、人を好きになると、まちを、商店街を、もっと好きになるはず。そうすれば、自分らしい方法で商店街活性化コーディネーターとしての力を発揮していけるのではないでしょうか。

受け皿は準備万端。ふたつの商店街を手がけることができる場所は他にはなかなかないですし、ふたりで協力しながら取り組むことによる安心感もあるはず。

経験豊富でなくても、デビューを目指すお笑いコンビみたいに(!?)、ユニークさや熱量、やる気を見せてくれる人ならOKです。一人でも、気の合うパートナーと一緒でも、「何かできそう」と思ったら、応援してくれる仲間の胸に飛び込んでみませんか。

イベントのお知らせ

10/16(金)にLIFULL地方創生は、オンラインイベント「地域の人とつながる LOCAL MATCH TALK Vol.10 〜 挑戦する若者が集まる田川市!コンビで進める商店街改革の取組みとは 〜」を開催します。

記事に登場した田川市職員の中山さんと伊田商店街振興組合の本永さんをゲストに、「挑戦する若者が集まる田川市!コンビで進める商店街改革の取組みとは」というテーマでトークが行われる予定。

今回ご紹介した求人についても聞くことができるので、興味を持った方はぜひご参加ください!

イベントの詳細はこちら

[sponsored by 田川市 産業振興課・株式会社LIFULL 地方創生推進部]