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優しさに”感染”だ! あなたができること、感謝したいことをシェアし合う「優しさのパンデミック」が世界に広がっている。

みなさんは、誰かに優しくされて満たされた気持ちになったり、嬉しいあまりそれを周りにシェアしたいと思ったことはありませんか?

世界中で大流行した新型コロナウイルスで暮らしが大きく変わり、ちょっとした優しさが心に深く響くようになった方もいるかもしれません。

今回は、そんな中で、世界中で広がりを見せている「優しさのパンデミック」という活動をご紹介します。

新型コロナウイルスのパンデミックに対抗し、オーストラリアで始まったこのプロジェクトは、Facebook上にあるグループ「The Kindness Pandemic」に参加することで、誰かに行った優しさのアクションをシェアしあえるという、とてもシンプルなもの。

さまざまな困難な状況にある人たちをサポートしたい。そんな思いで生まれたものです。

Facebookグループページ

スーパーマーケットでスタッフにお礼の手紙を書いて渡したり。

自分の家にあるトイレットペーパーを近所の玄関に置きに行ったり。

つくった食事をお隣さんにおすそ分けしたり。

ひとつひとつを見るとほんの小さな優しさのアクションですが、泣いて喜ぶ人もいたのだそう。

無くしたはずのお気に入りのメガネケースが、学校の机に置いてあって、とても喜んでいる女の子の物語。

たくさんの痛みに苦しんだ犬とその家族の物語。

ダンスをして、癌になってしまった友人家族を励ましている男性。会うことができないけれど、動画を撮って送ってくれたのだそう。

このように投稿される写真や動画は、おもしろいものから涙を誘うもの、ほっこりとした温かい気持ちになるものまで、さまざま。ただ見ているだけでも優しい気持ちにさせられます。

そして驚くのは、このグループが開設されてから、たった2週間でメンバーが50万人にまで増たこと! 現在では57万人が参加しており、アメリカやヨーロッパ、東南アジアなど世界中の人たちが優しさのアクションをシェアしあっているのです!

グループを通してつながった人たちが、苦しい状況にある医療従事者のために、自分たちの家からみんなで一斉に拍手を捧げています。

このプロジェクトを始めたのは、メルボルンに住むDr Catherine Barrett(以下、キャサリンさん)。パニックに陥った買い物客の対応をするスーパーマーケットの店員など、大変な状況下でも働かなければいけない人たちの状況を見て、何かいい方法があるのではという思いから、グループを立ち上げたのだそう。

優しさで新型コロナウイルスを追いやることはできませんが、私たちの生活をより過ごしやすく、よりやりがいのあるものにすることができるんです。たくさんの人が困難な状況に陥っている今だからこそ、普遍的な優しさがあると知ることが本当に大切なのです。

ひとりひとりがそれぞれ、どんなことでもいいから優しさのアクションを取って、このパンデミックがもっともっと広がってほしいと思います。

キャサリンさんは、高齢者の虐待を防ぐプログラムを行うセレブレイトエイジングの創設者でもあり、LGBTのコミュニティスペースをつくるなど、さまざまな社会支援を行っています。

受け取る人が喜んでくれ、アクションを起こした人も嬉しくなり、その投稿を読んだ人たちも温かい気持ちで包まれる。「The Kindness Pandemic」はそんな素晴らしい循環を生みました。世界中が不安に包まれる中、このグループ自体が国境や国籍を超えた優しさのコミュニティとなっています。

世界中で広がっているキャサリンさんの活動は、新型コロナウィルスに関係なく、人として大切なことが何なのかを改めて教えてくれた気がします。

小さな優しさのアクション。
わたしたちの普段の生活の中でもできることがたくさんありそうですね。

– NEXT ACTION –

あなたも小さな優しさを誰かにプレゼントしてみませんか?
きっとそれはあなたもその誰かも笑顔にしてくれ、優しさのパンデミックが広がっていくかもしれませんよ!

[via The Kindness Pandemic, Star Observer,Celebrate Ageing,YouTube]

(Text: 細矢香織)